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2019年10月18日金曜日

「青山学院大学長」

東京青山にある青山学院大学といえば、慶応大学と上智大学と並ぶ若者の人気校である。お金持ちの家の子が行くところ、国士舘大学や拓殖大学などが硬派だとしたら、その逆のイメージが強いだろう。私など貧乏人から見ると宇宙の彼方と同じで、まったく縁遠い存在であった。青山学院大学の学長といえば、きっと体制的のはずだと思って来たが、現在の大学長である「三木義一」さんは、ちょっといままでと違っている。東京新聞のコラムを掲載している。“本音のコラム”という題である。この大学長は一言居士そのもので毎回共感する。11字×約50行ほど、2段組、写真入りだ。2019.10.17の回を読んでいない人のために抜粋して紹介する。コラムのタイトルは、「台風は忘れる前にやってくる」。12行目から(原文のママ)台風による千葉の停電が完全に回復しないうちに、今度は多数の決壊などで、七十名以上の方が犠牲になっている。千葉の停電の長期化の背景には送電施設の老朽化、送電施設へのメンテナンス費用等の削減、さらには山林の荒廃があった。防災のためにはこのような地味な保全措置が必要不可欠なのだが、なかなか目に見えない。安倍首相は、自民党総裁選で石破氏の主張した防災省構想を否定し、国土強靱化政策を主張してきた。国土を強靱にし、台風被害を予防しているものだと思ってきた。え〜〜! 思わず目を疑った。年度別防災関係予算額の推移を見ると、災害予防のための国土保全費がピーク時(平成十年度)の、なんと三十分の一ほどに激変している。さまざまな制度・変動が連動しているので、単純にこの数字だけでは即断できないが、防災予算の削減によって庶民の被害が広がっていないか、不安になる。安倍政権のいう「国土強靱化」が「国土兇刃化」ではないことを願うのみである。以上であるのだが、この大問題を今国会の審議では与野党ともに論じていない。問題提起すらしていない。情けない話だと思う。青山学院大学長・三木義一(よしかず)さんに私は駅伝を応援するようにエールを送る。この大学出身者には、一言居士の友人、知人も多い。また、敬愛する教授もいる。青山学院大学長に比べ、通称硬派の大学長たちは、無言に近い。大東亜帝国は完黙だ。大は大東文化大、東は東洋大、亜は亜細亜大、帝は帝京大、国は国士舘大を指す。その他の大学も根性なしだ。政府は台風19号の甚大な被害に対して、プッシュ型といって予算を出した。その額、わずか7億1千万円。これで何ができるの、被害額は数百億、数千億というのに。ああ無情の雨が降っている。※東京新聞1017日朝刊25面にコラムあり。


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