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2013年9月30日月曜日

「ゴー・アヘッド」

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あーあ、はあー、テニスのクルム伊達選手がミスする度に7000人近い観客からため息が漏れた。

シャラップ!(黙って)、クワイエット(静かにして)、サーブミスをするとあー、はぁー。レシーブミスをすると、あー、あーが連発された。
イライラしたクルム伊達選手が試合後に語った。
ため息を続けられるとエネルギーを失ってしまう、吸い取られてしまうと。

外国人の観客はミスした選手に向かってはOH!オーとか、GO!行けがんばれと応援する。
四十三歳になっても第一線で全力で戦うクルム伊達選手に心から敬意を持っている。
光る汗は美しく、その姿は神々しい。

日本人は基本的にため息国民なのだ。泣く子と地頭には勝てないと諦めてしまう。
それがどんなに理不尽だろうと、無理難題だろうと、支離滅裂な命令だろうと、あーあやってらんねえ、だけど仕方ねえ、はあーそんなばかな、でも仕方ないわと溜息をつきヤケ酒を飲んだり、やけ食いをしたりする。

値上げが続く物価、増税に次ぐ増税、無計画極まりない、でたらめな政治。
血の気の多い国ならとっくに暴動が起きているだろう(日本にもかつては一揆や暴動が起こった。いつからか去勢された)。

会社は誰の物かといえば社員の物と決まっている。
社員のいない会社、株主だけの会社は幽霊会社なのだから。
役員だ、社長だ、会長だといっても一人になれば何も出来ない。

私は会社はため息をつく処ではなく積極的に利用すべき処だと思っている。
正しいと思った事は声を大にして言うべきだ。それが通らない、何も改善されない、こんな時代だから仕方ないと我慢するのは体に悪い。
愚痴と悪口と溜息と共に、食事や酒を飲んでも決して旨くない。会社なんかおさらばさといつでも言える様に日々自らを鍛えればいい。そのために会社を徹底的に利用すべしといいたい。

その人の仕事へのモチベーションと能力と契約する欧米の会社に永久雇用はない(日本と同じでゴマすり上手は生き残るが)日本人はずっと地頭とかお殿様に永久に仕えるシステムの中で生きて来た。
殿様の子は殿様に家老の子は家老に、奉行の子は奉行に、馬廻りの子は馬廻りに、足軽の子は足軽と決まっていた。生まれた時から諦めて来たのだ。
その名残が未だ染み込んでいる。

私は不出来を極めている人間だから悪口陰口をいくら言われても仕方ないと思っている。ただあきらめとため息は聞きたくはない。そこからは何も生まれない。
私程度の人間にため息をついていたら人生はつまんないものになってしまう。
堂々とシャラップというのが正しい。

その時私はこう反撃するだろう。
それじゃゴー・アヘッド、前へ向かって進め、夢は心のエンジンだぜと。

会社は人材を育てる処でないとその存在の意味はない。
クルム伊達さんの行動に賛否の声があがった。
日本人には日本人の声援がある(それがため息でも)。
外国人には外国人の応援がある。
2020年オリンピックに向かって日本人一人一人が考えるいい機会かもしれない。
怒りを忘れた人間にだけはなるのはよそう。

「君よ憤怒の河を渡れ」という言葉もある。
人生は夢とロマンス、それとスリルとサスペンスだ。
若い内の苦労は買ってでもしろという。

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