「インド人もビックリ!」なんていうカレーのCMがあった。
検事もビックリ!弁護士もビックリ!原告側もビックリ!被告側もビックリ!の言葉が裁判官の口から出た。私もすっかり口にするのを忘れていた言葉だ。
昨年四月の法廷で判決が出たものが、何故か昨日の朝日新聞で報じられた。
突然出た言葉とは「枕営業」。
体を張って営業活動することを意味する。一人の妻が自分の夫が7年間クラブのママと関係を持っていた。そのことにより精神的苦痛を味わったと慰謝料400万円をママに求める訴訟を起こした。その判決が東京地裁であったのだ。
「枕営業は結婚生活を害さない」との画期的(?)判決であった。
妻はクラブのママと二人の関係は不倫だと訴えたが、あえなく敗訴した。
判決文は「売春婦が対価を得て妻のある客と関係しても、商売をしたにすぎない。結婚生活も害さないし、妻への不法行為にならない。枕営業と売春の違いは対価の支払いが、直接か間接かの違いにすぎない」この判決文では妻の夫は売春婦と関係を持っただけだから諦めなさいであった。
さて、どーだろうか、クラブのママさんを売春婦呼ばわりしていいのだろうか(?)
また、売春婦を差別しすぎて無いだろうか(?)
職業に貴賎はないはずではないか、人はみな生きて行くために体を張っているのだからそれぞれの“持ち味”を活かさねばならないこともある。
つまるところ何故夫は妻よりクラブのママさんに心を寄せたかだ。
裁判官はそういいたかったのだと思う(?)奥さんあんたが嫌だからだったんだよ、この際自分に落ち度はなかったか考えてみなさいと(違うかな〜)。
この逆のケースもあるだろう。男女同権だからね。
なんだかよく分からなくなっちゃったがやけに「枕営業」という言葉が新鮮だった。
日々営業して仕事を得るということは八百屋さんが野菜を、肉屋さんが肉を、私がアイデアを売るのに等しいともいえる。
私はよくこの歌を口ずさんで来た。
仕事上で嫌な相手にお上手を言ったり、過度のサービスをしている自分を見て、こころが切れ切れするほど嫌な気分になった時、♪〜ボロは着てても心は錦・・・と。
この世で生きて行くにはやむにやまれぬ事がある。
男と女の間にはエンヤコラ漕いでも渡れない河がある。
「妻は夫を慕いつつ、夫は妻をいたわりつつ・・・」確かこんな浪曲があったのを思い出す。