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2016年10月11日火曜日

「佐助君(?)」




その少年は昨日も試合に出られなかった。

午前十一時二十三分プレイボール。
神奈川県少年硬式野球大会のシニアの部、第三回戦であった。勝てばベスト8だ。
平塚市にある河川敷の球場には、二宮から秦野から、そして中2の孫たちの相手横浜都筑から、そこに集結していた。

私は十時三十分頃に着いた。
前の試合の最終回(七回まで)を両軍戦っていた。
どういう訳か茅ヶ崎の少年たちは小さいのだ。それに人数が毎年少ない。
今年は新人が二人しか入らなかったとか。
シニアは中1と中2まで、相手はまるで高校生のようにでかい。
私は175センチだがそれに近い子が多い。

茅ヶ崎といえば165センチ位の子が二人、あとは150センチから158センチ前後で子ども、子どもしている。
相手はすでに大人びていてバットを振ると、ビュンビュンと風を切る強い音がしまくるのだ。相手チームは25人、こちらは11人であった。
試合は残念ながら一方的に打たれて0対8か9で負けた。
最後はランナーがまとめてホームベースに入って来たので0対9かもしれない。

試合の結果は仕方ないとして、私がここ何試合か応援に行って気になったことがあった。背中にSASUKEと縫い込まれたチームでいちばん長身の子が試合に出してもらえない。
大きな声を出し、ボールを拾い集め、その汚れを取る。
試合に出ている選手のヘルメットを並べ、バットなどをきれいにふいて並べる。
守備に入っている時は二人しか残っていない。攻撃の時はベースコーチに入る。

とにかくSASUKE君は忙しいのだ。私はこういう子に飛び切り愛情がわくのだ。
何で試合に出してもらえないのかをある人に聞いたら、打てない守れない出たら勝てないからという。勝つことだけが少年野球の目的だろうか、それもたった11人しかいないのに。せめて代打とか代走とかでも出してあげてもらえないだろうか。
私が監督なら等しく機会を与えてスポーツの楽しさを教えてあげるのだが。

がんばれSASUKE君、一生懸命練習すれば野球はきっと上達する。
きっと監督は見てくれている。勝つだけを教えるのが少年野球ではない。
フレーフレーSASUKE。本名は佐助かも。

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