昨日「恋人たち」橋口亮輔監督について書いたところ、映画友だちから電話があった。
いい役者が出ていたんだぞと。
銀座の仕事場には映画のチラシを数十枚無造作に貼ってある。
「恋人たち」も貼ってあったので改めて読む。
私が“リリー・フランキーさんと光石研さん以外はシロウトさん”と書いたが、正しくは役者さんはメインとなる三人を監督自らオーディションで選んだ。
無名の新人俳優であった。
メインを支える役者として、安藤玉恵、木野花、黒田大輔、山中崇、山中聡、内田慈。
私の知らない実力派が出ていた。チラシを読み不勉強さを知った。
大変ご無礼をした。
群像劇を見る楽しみは、まるで隠し絵のように、ワンカット、ワンシーンに監督の思い入れの強い役者さんが配されている。それをウォーリーを探せのように探すのだ。
映画友だちとは、お互いに観た映画を良かったぜとか、つまんなかったよとか、ブラボー!サイコー!などと言い合う仲だ。
橋口亮輔監督作品に「ぐるりのこと。」というやはり上映した年のナンバーワンになった映画がある。夫婦関係、親子関係、親族関係、自分の周辺の“ぐるり”のことを鋭く怖ろしく描いている。
西川美和監督の「ゆれる」もいい。
香川照之とオダギリジョーの見せる兄弟関係の感情表現がすばらしい。
人間の心の中にある沈殿した闇を知ることができる。
私たちは生きている限り人間の心という見えない怪物と対峙していかねばならない。
人と人は互いにストレスをぶつけ合い“ぐるりのこと”の中で息絶えるまで息をしていく。
「飲み込めない想いを飲み込みながら生きている人が、この日本にどれだけいるのだろう。今の日本が抱えていること、そして“人間の感情”を、ちゃんと描いてあげたい――橋口亮輔」
辻堂駅改札北口斜め前に、ワゴンに載せた柿が3個300円で売っていた。
それを買って帰り、2個を仏前に、1個は深夜に食べた。まだ固くてマズかった。
サランラップで包んで冷蔵庫に入れた。何故か朝からムカムカしていた。
大人しくなり過ぎた自分にだ。
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