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2019年1月30日水曜日

「寒い夜」

こんなことを書いてはいけないのかもしれない、否きっといけない。だが、もし大事件が起きた時のために、読者(いないかも)に知らせておきたい。私は可愛い後輩と、今ある仕事をしている。東京で活躍していたのだが、長兄なので、年老いた母親の面倒を見るために、国に帰った。奥さんと共に(子はいない)二人兄妹であった。妹さんは若い頃にヤンキーであった。その頃の男性と結婚して娘が生まれた。後輩の姪っ子である。その後妹はダンナと別れ、元ダンナとまた一緒になった。 姪っ子にはダンナがいた。ボロ屋敷だが他の土地とともに2000坪以上の資産があった。と言っても一坪売り値で1万円位だという。が、ともかく2000万円位の財産はある。 後輩は働きながら奥さんと共に、年老いた母の面倒を見ていた。施設に行ったり来たりした。かなり認知症が進んできた。そこに妹夫婦が入り込み、さらに姪っ子夫婦も絡んできた。過日後輩は姪っ子のダンナにボッコボコにされたという。もちろん警察や、市の相談室に行き、事情を説明した。ご近所の人々にも、このままだといつかあいつらに何かするかもしれないからと。だがさしたる相談相手になってはくれない。そして遂に後輩は兄妹の縁を切る。そして奥さんと家を出て行く。長男としての遺産の権利を放棄すると、親戚にも伝え家を出た。年老いた母が今後どうなるかはわからない。年金は皆使われてしまっている。母親が死んでも仕方ない。顔の形が変わるほど殴り蹴られた憎悪は、忘れられない。何をするかわからない自分が恐い。すでに何が起きているか年老いた母が心配だが、あいつらとは暮らせないと言う。今日本中でこんなことが起きている。老老介護している息子や娘、あるいは嫁さんの方が、先に死んでしまうケースも多くなっている。兄弟、姉妹は他人の始まりと言うから、ずっとずっと昔から遺産が絡むと急に、親類縁者が増える。このことに変わりはなかったのだろう。私の愛する後輩は、とても繊細だが明るくて働き者、決して泣きを入れない根性者だ。身内の問題は本当に気が重く厄介なのだ。これを忘れるには、我を忘れて仕事をして行くしかない。昨夜友人と打ち合わせ後、東銀座のおでん屋さん「かめ幸」に入った。閉店間際だった。寒々とした身体には、なんといってもほっこりしたお酒とおでんだ。カウンターに空き席があり、まずマグロのヌタを頼み、次におでんのハンペン、チクワブ、コブ巻き、ウインナー巻、ツミ入れ、玉子、イイダコ、そしてガンモを頼んだ。空腹だったので、サイコーに旨かった。友人に兄弟は仲良しなのと聞いたら、相性があまり良くはないと言った。大根と牛すじをメインにおいしそうに食べていた。本当にやさしくていい人なのだ。11時半頃外に出ると、冷たい風が強く吹いていた。

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