高ばし 伊せ㐂 |
佐藤隆介先生 |
一人は池波正太郎の一番弟子で日本を代表する食通、佐藤隆介先生。
どぜう鍋 |
「どじょう」とも「どぜう」とも云う。
コイ目ドジョウ科に分類される淡水魚である。この日の目的は、柳川鍋、蒲焼き、丸鍋の三種。ぬき鍋という骨抜きのもある。しかし残念蒲焼きがなかった。
この季節は大きさが足りないので蒲焼きはないとの事。
先生はしまった俺としたことがと声を上げた。それでも柳川と丸鍋をしっかり食べた。
飯田屋の柳川鍋とどぜう鍋 |
江戸っ子は気が早いので鉄鍋を極端に薄く仕上げており、またどぜうに酒を染み込ませ身を柔らかくして火の通りをよくしている。安い、早い、旨い、江戸っ子のファーストフードであった。
飯田屋のどぜう蒲焼き |
店内は開放感に溢れている。
一体この国はどうなっちまったんだろうと先生はつぶやき、この頃かなり右傾化交戦的になっている加藤さんは、元々日本は強いんだ中国にもロシアにも負けてない、勝負すべしといったお言葉を発す。まあ中国やロシアはドジョウみたいに掴み所のない沼科の生き物だからなと思った。
日本もかつては世界中の物をパクって世界の嫌われ者だった。
先生はかなりご機嫌、次の日出張とかで早帰り、最後に鰻の白焼き、加藤さんは白焼き丼、先生ちょっと白いご飯をくれと言ってこりゃ旨いやそして風の様に去って行きました。
雪駄の音が小粋でありました。
飯田屋の鰻重 |
私はその後銀座のクラブで友人と待ち合わせ、そしてとんでもない目にあったのです。