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2015年2月10日火曜日

「初恋の結果は」




そういえばこの頃笑ってないな。
腹を抱えて大声出して笑っていない。
バラエティ番組を見て笑うのは、笑わせられているのだ。
この国にお笑い芸人たちがいなかったら、すこぶる暗い日々となるだろう。

ただ度を越した番組や、死に直面するような番組も多い。
深夜になるともうやりたい放題無法状態である。
作る方も作られる方もSMのような関係となっている。

私は江頭250とか出川哲朗とか上島竜兵とか坂田利夫の大ファンである。
笑うことが欲しくなった時は、彼等の出演しそうな番組を探してそれを見る。
それほど多くはないがその余りのバカバカしさに救われるのだ。

お笑いの人たちは「明石家さんま」を除いて、殆どの人が番組外では無口である。
冷静であり寡黙に徹するという。そして、もし売れなくなったらどうしようと不安神経症的になる。落語家は高座を終えると人を笑わすようなことは話さない。
金にならない笑いは取らないのだ。


7日の土曜日BSジャパンで「フーテンの寅」の初期の作品を見た。
マドンナは「長山藍子」であり、おじちゃんは「森川信」だった。
おばちゃんの「三崎千恵子」やタコ社長の「太宰久雄」は若かった。
「佐藤蛾次郎」も若かった。

純情な寅さんはいつも失恋する。
恋する寅さんを見ておじちゃんは、“バカだね〜”と溜息をもらす。
妹のさくら「倍賞千恵子」はどこまでもお兄ちゃんの寅さんにやさしい。
小さな会社に勤める労働者の「前田吟」は汗にまみれ黙々と働く。
“労働者諸君!今日もお仕事おつかれさん!”と寅さんは声をかける。

この映画のシーンには多くの笑いがある。
大きな幸福を望まない人々が日々の生活の中で手にする上質の笑いがある。
労働と笑いは親しい関係でなければならないことを教えてくれる。

ある調査によると、初恋は4人に3人が実らずほろ苦い思い出になったという。
初恋の相手は「同級生」が最多で80.9%、幼なじみが7.4%、学校の先輩が5.4%であった。初恋の年齢は612歳が55.6%、9割以上が15歳までに初恋を経験していると回答していた。

寅さんは初恋ばかりして、失恋ばかりする少年であった。
フーテンの寅さんを演じた「渥美清」さんは、「躁と鬱」を繰り返す難しい人であったという。山田洋次監督はその調子をよく見ながら、今日はやめとこうとか、今日は回すといったと何かで読んだ。

ヨーイスタート、カチンコが鳴った瞬間に、渥美清さんは寅さんになり、満員のお客さんを笑わせた。プロの芸人としてヨーイスタート、さあ日本人よ笑いを思い出そう。
皆さん毎日寒いけど笑顔で行きましょう。労働の後の休日を楽しんで下さい。
そういえばスマイルバッヂはどこにいったのだろうか。(文中敬称略)

2015年2月9日月曜日

「ズキ」




「星はなんでも知っている」なんて歌を唄ったのは平尾昌晃さんだ。
鳥は何でも食べていると思っていたのは私だ。
リンゴを細かく切って小さな庭に放り投げてやると鳥たちが集ってくる。そ
れを見ていて止められなくなり、深夜リンゴを切り刻んでいる。

節分のまめが袋に入っていたのでそれを鬼は外、鬼は外とはいわずに無言で投げた。
朝カーテンを開けて見ると、リンゴはすっかりなくなっていたが豆はほとんど残っていた。うーむ、おかしいなと思った。ぜいたくになってしまったのかなと思った。
一週間リンゴを食べさせたせいかもしれない。鳥は本当に用心深いことを知った。

日曜の午後に行った果物屋さんには、傷もののリンゴとか他の果物も安く売っている。
食べりゃ同じなんですがねと中年のオヤジはいう。
人間と同じで見た目で判断しちゃいけないんですよね、店の前を毎日通る見栄えのいい娘さんは何故か独身ばかりですよといった(?)見栄えと性格は違うからなと私は応えた。

家に帰り、ノートを開いて「女の愛」についてを探し出した。
イタリアの女性は気性で愛す。
スペインの女性は快楽で、ドイツの女性は官能で、ロシアの女性は堕落して、東洋の女性は習慣で、フィンランドの女性は義務で、イギリスの女性は本能で、アメリカの女性は打算で、フランスの女性は心で愛す、とメモ書きしてあった。

女性の傷を愛す国はいない。女性の心の傷は美しい。
見た目は小鳥のようだが、小鳥のようには用心深くなく、まさかのことを経験してしまう。最も最近では男の方が用心深くなりすぎというか、フラレたくない、傷つきたくないと消極的らしい。
♪〜星はなんでも知っている ゆうべあの娘が泣いたのも…。

二月五日(木)NHK「地球いちばん」に私の大好きな「ルー大柴」さんがアラスカのオーロラを見る旅人になっていたのでそれを見た。
星とトゥギャザーしたいといっていた。スタッフから今の気分を「五・七・五」で表現して下さいなんていわれたら、「やぶからスティックじゃないの」といった。天には、星、星、星の海、息を飲み込んだままあの世にいってしまいそうな、オーロラ、オーロラ、オーローラーだ。
星の数ほどあの娘が泣いた訳を知っているのだろう。
オーロラは地球上で傷ついた女性の心が集ってできたのかもしれない。

先週末、傷ついた人が身の上の相談に来た。
メソメソすんなこの本でも読めといって、私の書いた本を渡した。
パラパラとめくりながらまた来ますといって帰っていった。
多分私の本では何の役にも立たないだろう。オ〜イ、友だちに本を買ってもらってくれな、と声をかけた。結局“セコ”なのであった。買うことはない、売るほど持っているから。

二月十六日〜二十三日までの一週間、本のポスター三点を渋谷駅南口に貼り出す。
後輩二人がいいデザインといいコピーを書いてくれた。
新良太さんがいい写真を撮ってくれた。
キービジュアルは、世界チャンピオンの中のチャンピオン「内山高志」さん、赤坂のサロンの「ママ」さん、それとオーロラとトゥギャザーした「ルー大柴」さんだ。

お世話になった広告代理店の社長やみなさんのご協力に感謝御礼なのです。
ちなみにヤクザ者は“傷”をつけることを、“ズキ”を入れるという。または“ハスル”という。

2015年2月6日金曜日

「王さんは『玉』だった」




「艱難汝を玉にす」→カンナンナンジヲギョクニス。
“艱難”とは辛いこと、苦労、難儀なことと辞書にある。
“汝”とはおまえ、そなた、きみということ。
“玉”とは光り輝く存在のことだ。
若い頃の苦労は買ってでもしろ、と古人の教えもある。

あ〜嫌だ、も〜嫌だ、なんでオレだけが、なんでワタシだけがこんな辛い思いをしなければならないの。なんでオレはついていないの、なんでワタシは…と深いため息をつきどっとソファーやふとんに倒れこむ、そんな日々を乗り越えた先に、きのうと違う自分、強くなった自分、優しくなった自分、全然新しくなった自分に会える。
その逆に、つらいこと、嫌なこと、シンドイことから逃げまくると、天から見放されることになったり、運やツキからも見放されたりする。

最もイケナイのは人のせいにすることだ。
アイツのせいでとか、親兄弟のせいでとか、会社のせいでとか、社会のせいとかだ。

私の好きな戦国武将の一人に「山中鹿之介」というのがいた。
本当にいったかどうかは相手が戦国時代の人なので分からないが有名なフレーズが伝わっている。一族滅亡の危機に直面した時に「願わくば、我に七難八苦を与えたまえ」いったとか。そして死に、そして伝説の武将となった。
死に直面し更につらく苦しいことを与えよだった。

日本国はイスラム国(?)のテロのターゲットとなった。
狂信的な人間を相手にした残酷な現実から多くを学ばねばならない。
挑発に乗ってはならない。相手の思うツボの中に進んで入って行くことになる。
大変疲れたであろう国のリーダーたちに冷静になってもらいたいと切に願う。

好きなフレーズがもう一つある。
大きな組織に入っていない(暴力団員でない)、ある街の若いサラ金の男の本を読んだ、その題名が「ブルったらおしまい」であった。
喧嘩をする相手でいちばん手強いのは、じっと、そっと、黙っている男だ。
ブルってはいないからだ。

今夜は何か心が乱れている、何かにブルっているのかもしれない。
だがひと眠りして朝になったらまた、艱難辛苦の一日が始まる。
苦あればきっと楽ありを信じて。ブルってはいられない(ちなみにブルってるは、恐がってブルブル震えていること)。

肩こり、首痛、腰痛をほぐしてくれていた中国人女性(王さん)が一月で辞めてしまったと昨日聞いた、多分そのショックで心が乱れたのだろうと思う。
女子プロレスラーみたいにゴツイけどマッサージは抜群に上手かった。
そして何より優しかった。どこへ行ったの「王さん」なのだ。

“王”さんは私にとってマッサージ界の光り輝く“玉”であった。
私の仕事場の斜め前、「からだリフレッシュ工房」に居た。
誰かどこかであったら教えて下さい。60分で4200円だった。

2015年2月5日木曜日

「ある人の言葉」




今更ながらある人の話を思い出した。
戦争、内乱、紛争、世界中がガッタガタにモメる。
 
日本の極道界でNO.1A組とそこから出たB会の間で大戦争があった。
内部抗争から権力闘争になり、かつての兄弟分同士が血で血を争った。
当初はB会が多数となっていた。

NHK特集にB会の大幹部たちが勢揃いしてインタビューに応えた。
来るなら来いや、ワシらは戦争には負けないでとスゴんだ。
結局組を割って出て行った者に大義はなかったので次々と切り崩しにあってやがて壊滅させられた。イスラム国(?)も内部分裂から発生した。
鉄砲玉といわれる若者たちが極道界で男を上げようと的(マト)にかけた相手の命を奪った。

ある人はイスラム国(?)は戦争したらバンバン儲かる軍産複合体や、それを操るロックフェラーやロスチャイルド、華僑やユダヤ系マフィア、バチカンなどに使われている鉄砲玉なんだよと、アメリカという強力な存在がモメゴトを生み、作り出し、グイグイ介入してジャッキを入れる(空気を入れるともいう、小さなものを大きく膨らまし、モメるようにあおる)日本国のようなダンベイ(金ヅル)から金を出させる。

軍産複合体にとって“平和ほどの悪”はない。
ヒトラーのパトロンがフォードであったのは有名だが、今も同じなのだ。
戦争ほど儲かるビジネスはないのだから。

世界の国々は水面下ではしっかり通じ合っている。
ネット社会に秘密はありえない。
日本国政府、安部総理、首相官邸、何もかもひと芝居を打ったのだ。
何もかも知っていたのだから、勿論ヨルダン政府も。

昨日国会での予算委員会のやりとりを見ていた。
四時四十五分に終わった時、総理大臣は満面の笑顔をあっちこっちにふりまいていた。不気味で不思議な国会の風景だった。
とりあえず片が付いた、早く家に帰りたいと顔に描いてあった。

極道の世界には筋や道や、義理や人情、破ってはならない掟がしっかり残っているが、世界中の金持ち世界にそんなもんは欠片もない。
日本は永遠にアメリカのパシリであり、ダンベイであり続ける。
イスラム国(?)という鉄砲玉はその役目が終わったら、次の役目をさせられるだろう。そして使い捨てにされる。ある人はいった、財閥といういきものは金儲けのためならどんな八百長もやるんだよ、何も知らないのは毎日コツコツ働いている国民なんだ。

長い、長い芝居を打ってTPPはアメリカの書いた初めからのシナリオ通りになってきた。日本国を骨までしゃぶるアメリカは郵政の株を上場させそれを頂き、次に農協を解体させ、数百兆円も頂きに動き始めた。日本国の総理大臣はいまだにアメリカにてディナーもごちそうになっていない、「招かれざる客」なのだ。

2015年2月4日水曜日

「君の名は」



首切り花とも呼ばれるのは椿の花だ。
精一杯咲いていると思っていると突然ポトンと落ちる。
小さな庭に緋色と、紅色の寒椿が咲いてはポトンと落ちていく。
二つ、三つ続けて落ちると花と花と花が重なり合うことがある。
ポトン、ポトン、パサバサという小さくざわめく音がする。

日本人の人質二人の首が切り落とされた。
無惨残酷なのは、この国の人々はすぐに忘れてしまうことだ

人間にとって一番悲しいのは、愛されないことより、忘れ去られることだという。
先日芥川賞と直木賞が発表になった。さて、名前はというともう忘れている。
その程度の賞になってしまった。
高倉健はいつ死んだか、菅原文太はというと、もう忘れている。
まてよ昨日は何を食べたっけというとすぐには思い出せないことが多い。
一昨日となるとほぼ忘れてしまっている。
記憶は脳の中でポトン、ポトンと消え落ちていく。
テロリストは、この国の人々が忘れた頃に再び日本人を人質にするだろう。

「忘却とは忘れ去ることなり、この忘却を知るこころの悲しさよ」その昔、大ヒットした映画「君の名は」の中にこんな一節があった。
君の名はとたずねし人ありからはじまった。3.11が急速に風化し忘れられている。
ポトン、ポトンというより、ツツツツーツーと忘れられている。
あと十日もすれば、首を落とされた二人の名前も忘れられてしまうだろう。
ならば何もかも全て覚えていろとなると超人以上にならねばならない。
人間が人間らしくあるための条件が思い出せない。

現在二月四日午前三時十四分五十六秒、今日は何を食べたか思い出している。
背中の向こうでパサバサと音がした、椿の花が落ちたのだろう。
そうか、昼にきしめんみたいなパスタと、夜は刺し身と握り寿司を六、七貫食べた、巻物を少し食べた、味噌汁が出たが中に入っていた白い物を思い出せない。
朝といえば紅茶だけだったと思う。東京へ向かう列車の中でピョコンと頭を下げた同年輩の男がいた。君の名は(?)一日中ずーっと思い出せない。

午前四時、日本テレビ「Oha!4」が始まった。
ヨルダンのパイロットが殺害され、サッカー日本代表監督、アギーレの首がドタバタと切られたと伝えている。これもすぐに忘れられるだろう。
きしめんみたいなパスタの名が思い出せない。君の名は(?)。(文中敬称略)

2015年2月3日火曜日

「肉マン」




盗撮、のぞき、性交、性的画像送付。
体に触れるなどは日常茶飯事の場所がある、どこかといえば、小中学校なのだ。
わいせつ教師は増える一方なのだ。

先月末、文科省の発表によると懲戒処分を受けた教師が205人もいたという、これは氷山の一角だと思う。
知人の精神科医の話によると、そもそも幼児性愛者の多くが教員を目指すという。
ある心理学博士によると「教員は欲望を表に出せない、抑圧の高い環境にある人ほど、現実逃避傾向があり、匿名性のSNSにはまりやすい。

普段若い女の子と接した時、“自分も簡単にできるのでは”と身近に感じるのです」という。子どもにとって教員、即ち先生という権威は絶対的なので命じられると従順になってしまう。

私には二人の女の子の孫がいる、この春で6年生となる。
心配だ、実に心配なのだ。今後もさらに増加するというではないか。
いっそ一緒に通学して目を光らせるかと思ったりする。
木刀一本持って校門の前に立っていようかとも思ったりする。

今日は節分だ。
鬼は外、福は内なのだが、学校で豆まきをしてスケベ外、エッチ外、ヘンタイ外とやってほしい。浜の真砂はつきるとも、世に先生の性犯罪はつきまじとなった。

運動会の時に望遠レンズを使っている男は要注意だと、知人の警察関係の人に聞いた。もっとも警察署内もSNSによるとんでもないことが多発している。
もみ消すヒマもないから外部にモレ出してしまうという。
何しろ拳銃を持っているんだから相手も恐怖におののくのだ。

先週の金曜日、有楽町の映画館で「薄氷の殺人」という中国映画を観た。
評判がいいので仕事を中断し、最終日の最終回に滑り込んだ。
120席位のところに38人位の観客がいた。

中国の寒い寒い所、昭和三十年代の日本のようなスケートリンク、現代社会は都市を繁栄させたが、地方では今も中国は私が中学生だった頃の日本に近い。
ローラースケートや、スケートリンクには不良が多くいるから行っては駄目だというようなことを生活指導の先公(先生)がいった。

私が通った天沼中学の校庭には浅倉養鶏所というのが突き出し校庭の一角を占領していた。住民の反対により埼玉の方に引っ越したのだが、その後はなんとローラースケート場になってしまった。
朝からスケーターワルツのようなのが流れていて妙な風景が2階から見えた。
勿論そこに行くことは禁じられた。

中国映画を観てそれを思い出した。
犯人を追う傷んだ中年の刑事がやたらと肉マンを食べていた。
当分肉マンを食べる気にはならない。
寒い中国の凍結した道に、乾いた拳銃の音が何か暗示的であった。


森昌子の少女時代のヒット曲に「せんせい」というのがあった。
「私がはじめて好きになったのはそれはせんせい」というような歌詞だった。
その息子(父親は森進一)の「ONE OK ROCK」のニューアルバムが2月から売り出すとTSUTAYAに書いてあった。
中野裕之監督の、「FOOL COOL ROCK」がなんと28枚もズラリとTSUTAYA新作の棚に並んでいた。

私のお仲人は中学時代にお世話になった「女性の先生」である。
昭和の先生は真面目で正常であった。先生のご主人は先生だった。

2015年2月2日月曜日

「二月一日に」




一年の12分の1が終わった。
人々はそれぞれ、ラーメンライスを食べながら、かつ丼、天丼、親子丼、牛丼などをどんどん食べながら、チーズと玉子のせハンバーグや天ざる+小カレーライスを食べながら、マルゲリータピザやスパゲッティカルボナーラを食べながら、イスラム国(?)ISILのテロリストによって殺害された残酷な映像を見たのだろうか。

聞けば朝食を食べる頃にはその映像はモザイクがかかったという。
日々様々な映像をユーチューブで見ている人にとって、それはそれほどの衝撃ではないのだろう。食べながら見て気持ち悪くなって吐いちゃったよという人はいないようだ。

昨日駅の側の本屋に寄ったら、やたらと「イスラム国」関係の本が出ていた。
著者は毎日テレビ各局をハシゴしている。
自称スペシャリスト、他称中東問題の第一人者(?)たち、研究員や調査員や元ジャーナリストや大学教授たちだった。彼等にとって今度のテロ問題は格好のプロモーションになったはずだ。イスラム国(?)ISILにとっても数百億円以上のプロモーションになったはずだ。

もし世界各国がテロリストの報道を控えたとしたらどうであっただろうか。
相手のことは相手にせずという兵法がある、「人間は羊の皮を被った狼である」といったのは藝大の生みの親「岡倉天心」だ。あるマタギの名人の言葉を思い出した。何が怖いって動物でいちばん怖いのは「人間」だよといった。
人間と人間がバトルを重ねて滅びるのかもしれない。

元イスラム国(?)戦闘員の言葉がズシンと来た。 
6000年前からこの戦争は始まり続いているんだと。
後藤健二さんが無惨に首を落とされた日、別府ではマラソンマンが42.195kmを走り、プロ野球はキャンプインをし、“笑点”では相変わらず座布団を取り合っていた。

 早朝の首相官邸で官房長官が全力で走っているのをはじめてみた。
ま、まさかだったのだろうか。
名古屋大学の19才の女学生はずっと人を殺したいと思っていたという。
デジタルとアナログは不可解に交差し、無秩序の中で秩序となっている。
正気と狂気が一人ひとりの人間の中に確実に宿っていることがカオスの中で露出して来たのだ。

私はテレビのニュースを、(朝)クリームシチュー、(昼)カレーライス、(夜)牛肉少々、クラムチャウダースープ、焼きそば少々とプラス紅しょうが、野菜サラダ、それとガーリックライスを少々食べながら見た。

気晴らしに、石井裕也監督の「ぼくたちの家族」とデニ・ビルヌーブの「複製された男」を借りて来たのでそれを見た。気分は晴れなかった。
ただ、妻夫木聡という役者は素晴らしいことを改めて知った。

この世には自分とソックリなのが必ず一人いるという。
エドガー・アラン・ポオの小説にそんなのがあった。学校の寄宿舎にいる一人の生徒とソックリな生徒が入って来る。何もかもソックリなのだ。
さて、大文豪の結末は(?)短編の題名は確か、「ウィリアム・ウィルソン」だったと思う。あなたは今、正気、それとも…。

牡丹の木に小さな芽がそっと出て来た。今年は咲いてくれるだろうか。
二つのパンジーはかわいそうに凍死してしまった。
て、アタマの中をクールダウンして戦略と戦術プランを考えるとする。
と言っても戦争ではない、ブランドの認知拡大についてだ。まてよ、ブランドも戦争だ。幼き子を残して無念の最後を遂げた後藤健二さんに合掌。

2015年1月30日金曜日

「一月の終りに」




昨年十月三十日グランドオープンした「キラリトギンザ」、その3階にオルハショップ第一号店がデビューした。
このショップでは睡眠改善インストラクターが一人ひとりに合った枕や敷・掛ふとんを科学的に分析してくれるのが大きなセールスポイントだ、また快眠、美容、健康、女性の命といわれる髪や冷え性対策、妊婦の方への足首をたためる大切さなどいろんなテーマについて店内のセミナーコーナーでトークイベントをする。

オープンから三ヶ月経ってお客様の動向が分かって来た。
一度に20万の羽毛ふとんを二枚購入してくれた、伊豆で旅館を四つ経営するステキな女将さん。枕でこんなに違うんだといって購入してくれたお医者さんの奥さま。
枕と敷ふとんを診断され感激して購入してくれた若いご夫婦、友人のアーティストも同様であった。羽毛のマフラーを購入してくれたあるタレントのマネージャーは、そのあまりの軽さと暖かさにオドロキの声をあげた。

羽毛でできた足首ウォーマーは妊婦さんにとてもいいとお墨付きをもらったと聞いた(妊婦の方は足首を冷やさない方がいい)。
また大人気、大好評なのが、羽毛の中に含まれるケラチンという成分をつかって生まれた画期的な商品(特許取得)ヘアシャンプー、トリートメントなどのヘアケア用品、またお寿司屋さんの奥さんが手荒れがなくなったといって大喜びのハンドクリーム、初めての肌感がするという洗顔石鹸、更に肌合いがサイコーといってくれるローションなど多くのファンが生まれて来た。

一月二十七日、オープン後初のセミナーを開催した(昼と夜の二回)。
ヘアケアについてがテーマ、話に納得し購入してくれた。三人いる睡眠改善インストラクターはすこぶるイケメン、実に知識豊富で話もうまく、面白くて大好評だ。
セミナーには12人が出席できる。銀座のグランドホテルで開催した女子会でのイベントでケラチンのヘアケアは大好評、ホテルの総支配人も購入してくれた。
 
ブランドはお客様が育ててくれる。ある時は厳しく、ある時はやさしく。

二十七日私がお世話になっている広告代理店の社長が、世界スーパーフェザー級チャンピオン「内山高志」選手と一緒に来店してくれた。チャンピオンのオーラが凄かった。
私はチャンピオンに十二月三十一日TKOで防衛した御祝いに心ばかりの羽毛製品をプレゼントした。「ルー大柴」さんもマネージャーと来店してくれた(マネージャーは先日購入してくれていた)。赤坂でサロンを経営する美人ママはショップの大ファンになってくれて何度も来店してくれている。


チャンピオンとルー大柴さん、美人ママには私の拙書、「若者よ、 天下を取れ。」のポスターに出ていただいた。
カメラマンは新良太さん(早い、すごく上手い、自然光しか使わない)、アートディレクターは後輩の三宅宇太郎君にお願いした。

チャンピオンが面白い、いい本ですね、買いますよといってくれた。
とても嬉しかった。内山高志選手は本当にクレバーでステキな人である。野菜ソムリエの資格を持っている。広告代理店の社長はいろいろと協力してくれるありがたき人だ。



先日、小学校時代の同級生、全校で一番勉強ができた女性が友人と来てくれた。
今は超有名大学の名誉教授である(専門は英米文学)。
私は当然全校で一番勉強できなかった悪ガキである。


銀座一丁目中央通り、ぜひ一度オルハショップへお越し下さい。
中野裕之監督が制作してくれた美しい映像美を見ることもできますよ。
何度でも来たくなる「上質睡眠専門店」を目指しています。
スタッフは感じのいい人ばかりです。
「よく眠った人には、かなわない」みなさんぜひ本当の快眠を手にして下さい。

テレビでは大嫌いなイチローが相変わらずナルシスト的にインタビューに応えています。私は大嫌いといわれるサブローです。
テロまみれの一月でした。そして早二月、梅の蕾は一日一日と大きくなっています。

2015年1月29日木曜日

「やってみなはれ」




数千万匹のシャケが遡上する感涙的な映像を観た。
カナダにある川だ。
イスラム国による人質問題で正直アタマもココロも疲れていたからだ。

シャケは生まれた川に三年後に帰って来る。
何故帰って来るのかには諸説ある。
川の香りとか匂いとかを記憶しているからというのが有力説だ。

シャケはジャンプを繰り返す、それは太陽の位置を確認しているからという新説もある(船乗りと同じように)。川に帰って来るシャケは「生」を生む卵を残し、そして「死」ぬ。
生と死の輪廻そのものだ。

紅色に変化したシャケはまるで緋鯉のように見えるが表情は夜叉のように険しく上下の歯はトゲトゲしい。何も食べずひたすら長旅の最後の大仕事をする。子を残すのだ。
メスは卵を石の中に放出し、相性の合ったオスが精子を放出する。
メスとオスの神聖な行為だ。それを終えたシャケは川の中に漂う。

多くのシャケが熊に食べられる。その食べ残りを鳥たちが食べる。漂うシャケはやがて溶ける。
その養分が良質なプランクトンを生む、それは川を育てるのだ。川は海へとつながり海を育てる。その海は魚を育てる。海産物を生む。それらをソックリ人間がとって食べ人間は育って来た。
オスとメスはやることはやらなければいけないのだ。まして結婚した者は。

一月二十六日ある新聞記事にこんな調査データが載っていた。
既婚者の44.6%がセックスレスなんだと。1649歳の男女1134人からの回答だった。
前回12年の調査より、12.7ポイント増加だった。
年齢別に見ると、2549歳が39.3%、3034歳が32.0%、353939.3%、404454.9%、454949.0%であった(一か月に一度もセックスをしない夫婦)。

その理由は、男性は「仕事で疲れている」、女性では「面倒くさい」が第一位であった。
日本の男女よ、シャケに学べよだ。シャケのオスは誰も長旅の疲れを口にしない(しゃべれないが)、シャケのメスは誰も面倒臭いなんて態度はとらない。
何んのために結婚したのか、1649歳の人はその原点を思い出してほしいと願う。

「やってみなはれ」というのはサントリーの大切な精神で有名だ。
今日の夜はオスになりメスになり、やってみなはれだ。

2015年1月28日水曜日

「名刺」




“変な女”とあえていう。
東京駅午後十一時〇二分、平塚行に乗って辻堂駅に着いたのがほぼ十二時だった。
昨日はかなり暖かかった。
ホームに降りてマフラーをバッグの中に入れた。

ダンボールに二十五冊の本を入れてヤマト運輸に行ったら七時で終わっていた。
ファミリーマートに行けば送ってくれるというのでダンボールを両手で持って歩いた。
仕事場に帰ってボールペンを持つと手が震えていた。
そんな慣れないことをしたのでホームを歩くスピードはゆっくりだ。

階段を登り改札口を通過して階段を降りた。タクシー乗り場には十人近く並んでいた。
私はゆっくり歩きその列に入ろうとすると、一人の女が走って来て私の前に割り込んで来た。

三十二、三歳だろうか。黒のバックスキンのピンヒールをはいていた。
酒に酔っているようだが酒の臭いはしなかった。
濃い茶色のジャケットに黒いフレアーのスカートを着ていた。
パンパンに膨らんだガマ口を大きくしたような海老茶のショルダーバッグを肩にしていた。「すいません、ルール違反ですよね、今日結構暖かかったので薄着なんです」
長い髪をかき分けながらいった。
いいよ一人二人はどうってことないから、なんて気取ったセリフをいった。

なんとなくバックからマフラーを出して首に回した。
やっぱりいけませんよねみんなちゃんと並んでいるしといった。
うるせいなこの女と思ったがマアマアあと三人だと大人ぶった。
そして変な女はタクシーに乗る時にありがとうございました、私は寒さが苦手だったんですといって茶色の名刺いれからこういう者ですと名刺を渡してタクシーに乗って行った。

名刺を見ると「ソニーライフ・◯◯◯◯生命保険株式会社 経営企画部 役員室秘書 ◯上◯ずみ」と書いてあった。名刺にはEmailとかURLとかが書いてある。
なんだいもし私が悪質なインターネットオタクだったらどうすんのと思った(私は全くネットなどできない)。

名刺は破らずに持っている、デスクの女性に見せてから破る。
やっぱり酔っ払っていたのかもしれない。
気味の悪い話を乗ったタクシーの運転手に話した。よく知っている運転手だった。
名刺を見てへぇー名刺まで渡すなんてといった。

家に着いてNHKを見ると、人質になっている日本人の命があと二十四時間だと臨時ニュースで伝えていた。いつもON AIRしている時論公論は中止しますとテロップが流れていた。

真冬なのに生暖かい夜だった。
それなのに私寒さが苦手なんですといった変な女の顔を思い出した。
私の読みでは酔っ払って乗り越してあわててタクシー乗り場まで走って来た。
酔いが一気に醒め、気が動転した。
私のような人相風体の悪い人間に名刺を出す位だから。

東海道線には毎日ドラマがある。毎日短編映画二、三本のシナリオがかける。