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2015年1月29日木曜日

「やってみなはれ」




数千万匹のシャケが遡上する感涙的な映像を観た。
カナダにある川だ。
イスラム国による人質問題で正直アタマもココロも疲れていたからだ。

シャケは生まれた川に三年後に帰って来る。
何故帰って来るのかには諸説ある。
川の香りとか匂いとかを記憶しているからというのが有力説だ。

シャケはジャンプを繰り返す、それは太陽の位置を確認しているからという新説もある(船乗りと同じように)。川に帰って来るシャケは「生」を生む卵を残し、そして「死」ぬ。
生と死の輪廻そのものだ。

紅色に変化したシャケはまるで緋鯉のように見えるが表情は夜叉のように険しく上下の歯はトゲトゲしい。何も食べずひたすら長旅の最後の大仕事をする。子を残すのだ。
メスは卵を石の中に放出し、相性の合ったオスが精子を放出する。
メスとオスの神聖な行為だ。それを終えたシャケは川の中に漂う。

多くのシャケが熊に食べられる。その食べ残りを鳥たちが食べる。漂うシャケはやがて溶ける。
その養分が良質なプランクトンを生む、それは川を育てるのだ。川は海へとつながり海を育てる。その海は魚を育てる。海産物を生む。それらをソックリ人間がとって食べ人間は育って来た。
オスとメスはやることはやらなければいけないのだ。まして結婚した者は。

一月二十六日ある新聞記事にこんな調査データが載っていた。
既婚者の44.6%がセックスレスなんだと。1649歳の男女1134人からの回答だった。
前回12年の調査より、12.7ポイント増加だった。
年齢別に見ると、2549歳が39.3%、3034歳が32.0%、353939.3%、404454.9%、454949.0%であった(一か月に一度もセックスをしない夫婦)。

その理由は、男性は「仕事で疲れている」、女性では「面倒くさい」が第一位であった。
日本の男女よ、シャケに学べよだ。シャケのオスは誰も長旅の疲れを口にしない(しゃべれないが)、シャケのメスは誰も面倒臭いなんて態度はとらない。
何んのために結婚したのか、1649歳の人はその原点を思い出してほしいと願う。

「やってみなはれ」というのはサントリーの大切な精神で有名だ。
今日の夜はオスになりメスになり、やってみなはれだ。

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