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2015年12月9日水曜日

「握らない味は?」



お前の食べているそれは何だ!
私の隣で「おにぎり」ではなく「おにぎらず」を食べていたら必ずそう言うだろうと思う。おにぎりを三角形に握れるかどうかで男は女性を必要として愛する。
これはいわば日本史のようなものである。

“梅干しは一日の養生”という言葉がある。
ごはんの中に一つ、太陽のような赤い梅干しが入っている。
その近くのごはんには梅干し色がじんわりとついている。
私の持論だが引きこもりや非行防止、あるいは非行悪化防止に母親の手と指で握った梅干し入りのおにぎりが最大の効果があると思っている。

母の手についた水気、塩気、ゾクッゾクッとする梅干しの酸っぱさ、一口食べ半分残し、また一口食べてゾクッゾクッと身震いする。
梅干しを種だけになるまで口の中で転がす、舌の上にのせては舌で転がす。
種をカラカラになるまで口の中で転がす。
ごはんについた梅干しの色の部分は、一気に食べず上手にそこ以外を食べる。
ごはんに海苔が付いていれば極上のおにぎりになり、歯に付いた海苔を最後に舌で楽しみながら味わうことができる。

母親が握ってくれたおにぎりに勝る愛情の料理はない。
私はこれを“正三角形不良防止の法則”といっている。
または“引きこもり脱出推進の定理”ともいう。

◯□ちゃんここ置いておくからねと不貞腐れて部屋で煙草を喫っている、その部屋の扉のところに置いておく。
ババアこんなもん食えっかと野球のボールみたいに投げ捨てられても、それを続ける。
引きこもりの子が部屋の中からメールでババア!ラーメン作れだ、カレー作れだ、チャーハン作れだと日々指示をだす。
その部屋の扉のところに三角形の梅干しおにぎりを置いてあげる、ひたすら根気よく。
鮭でもダメ、明太子でもダメ、おかかや昆布もダメ、イクラなどとんでもない。
梅干しが唯一無二の存在だ。

で、話は「おにぎらず」だ。
これが食に関する調査「ぐるなび総研」の2015年「今年の一皿」No.1になった。
米離れが進む中、自由で斬新なアイデアだと。
おにぎらずは、海苔の上にごはんを敷いて好みの具材を乗せ、海苔の四隅を中心に合わせるように包んで、包丁などでカットする。
ある漫画から生まれたらしい。

これは米離れでなく、親離れを生む。
作り方とネーミングに愛情を感じない。
中にイロイロ入れてカットしたのを見ると“ごはん海苔付きサンド”みたいだ。

私の勝手な想像だが結婚してすぐに離婚する原因は三角形におにぎりが握れるかどうかにある。キミ、明日友だちと釣りに行くからおにぎり四つ握って置いてくれる、なんて頼んで朝みたらラグビーボールや月餅みたいになっている。
えっ、ヤバイ何これ!となりそれが引き金になる。

ネーミングの上手い人に「おにぎらず」に変わるものを考えてほしいと思う。
「ネコいらず」みたいだし。幸い現在まで私の隣で食べている人はいない。
ずーっといないことを願っている。


2015年12月8日火曜日

「一生懸命」

十二月六日(日)茅ヶ崎文化会館大ホールで第31回・東日本大震災復興支援「第九演奏会」がありそれを鑑賞に行った。
午後二時〜三時二十分、アンコールは五回に及んだ。
大ホールはぎっしり満員であった。

茅ヶ崎交響楽団・合唱ちがさき第九を歌う会、指揮/中田延亮、ソプラノ/酒井悦子、アルト/栗林朋子、テノール/榊原哲、バリトン/竹内淳。
合唱団は200名の応募に対し、100%の申し込みがあった。
第九経験者が約85%、全くの初心者が約15%、男性が約80名、女性が約120名であった。小学校五年生から八十歳代の人たちもいた。

数ヶ月合唱指揮の榊原哲先生の熱心な指導のもと、ベートーヴェンに向かい合った。
シラーの詩「歓喜」「楽園」「すべての人々は兄弟」「神」をすばらしいハーモニーで歌った。この催しは第31回目だという。

私は東京から茅ヶ崎に移って三十八年近くになるが初めてであった。
家の前の公園脇にある掲示板に毎年ポスターが貼ってあるのを見ていたが、実にイケナイことに茅ヶ崎交響楽団を見くびっていた。この場を借りてお詫びしたい。

これだけの第九を3000円で鑑賞できるとは(全席自由席、いい席は早い者勝ち)。
一時三十分開場だからその時間に行けばいいと思っていた。
が、愚妻がもっと早く、早くというから仕方なく十二時三十分頃に行った。
そこは行列のできる茅ヶ崎交響楽団であった。
女の子二人、男の子一人の孫を連れて当方は五人編成であった。
行列は老人、初老が70%。中年、青年が20%あとはイロイロであった。

今世界は第三次世界大戦前夜の如くになっている。フランスでは右派が大躍進した。
日本はかつての戦争準備体制の如く言論弾圧が始まり、安倍晋三内閣の支持率が上がっている。出て来ただけでこの世の終わりのような、暗いどんよりした民主党の岡田代表と、ホストクラブの代表みたいな維新の党の松野代表が、マイナスオーラを十分に発揮して並んでいる。

あるTV局の調査によると、民主党の支持率約6%弱、維新の党は約1%、共産党が約5.8%と伸ばしていた。自民は約34%だ。これで戦争は止められるのだろうか。
第九の一致団結した演奏と合唱を観賞していると、ふとナチス・ドイツを思い出し、日本国皇軍を思い出した。

オーケストラは全体主義的であるが、一人ひとりの懸命主義的でもある。
孫の一人があんなにたくさん人がいたら、一人二人が何もしなくても分かんないよねと言った。
違うよ、みんながそう思って一人ひとりサボったら音楽にならなくなっちゃうんだよ。
指揮者だけになっちゃうんだよと言った。ふーんと応えた。
一人ひとり一生懸命生きましょう。みんなが集まれば「歓喜」の歌となるから。

2015年12月7日月曜日

「数字の数々」




暦の上では「大雪」を過ぎた。今年も今日を入れて25日である。
少々数字に腹立たしいのがあったので書く。

伊勢志摩サミットのテロ対策警備予算が340億円を上積みとか。
北海道洞爺湖サミットの総額が約606億円、それ以上になるのは確実、何のために雁首を揃えるのか。伊勢海老食べて真珠をお土産にするにしてもあまりに高いではないか。

あるベストナイン。
一位、自民党議員平均収入は[五千七百十二万円]。
二位の生活の党がなんと[三千九百四十万円]。
以下三位、民主党[三千七百三十万円]。
四位、おおさか維新の会[三千二百七十二万円]。
五位、日本を元気にする会[三千二百五十二万円]。
六位、次世代の党[二千百七十六万円]。
七位、維新の党[二千百三十五万円]。
八位、公明党[千七百七十八万円]。
九位、社民党[九百九十四万円]。
共産党は不明。

オイオイ支持率が0%の政党の議員たちは何をしているのか、声も聞かず姿も見えずの議員たちにいいたい。一般社会では給料ドロボーという。
政党(議員)は就職先となってしまった。
選挙の時以外演説をしない、政治とは演説だといいたい。

財務省が24年度までに三万七千人の教員を削減するという。
国内総生産(GDP)に占める公的支出は、比較的可能な三十二カ国中最下位、第一位のノルウェーの半分位だ。
現財務大臣は国語力に問題ありとして攻められた人、教育の大切さは何より知っているはずである。一番の目的は日教組の弱体化なのだろう。
迷惑なのは生徒たち、親たちだ。

いよいよ忘年会のシーズンに突入、取引先との忘年会は断らずが77%。
体調不良が約6割。身体がだるい、眠気がひどい、首や肩が凝る、仕事の効率が下がったというのが80%以上であった。
一つの仕事を取ること、一つの仕事を守ることは、心身をカンナで削るが如くである。

駅のホームから酔っ払って落下死する人が多い、その7割はベンチに座って眠っていたり、横になっていたりしていて、やおら起きてそのまま直進してしまった結果とか。フラフラとして、落下するよりはるかに多い。
ベンチを線路と並行から直す駅が生まれているらしい。
忘年会のシーズン気をつけねばならない。

映画界が好調だとか、20億円以上の大ヒット作は30本、洋画が復調。
第一位「ジュラシック・ワールド」、第二位「ベイマックス」。
邦画の第一位「映画妖怪ウォッチ誕生の秘密だニャン」。
洋画12本の内11本はシリーズ物かディズニー作品、例外は「アメリカン・スナイパー」のみ。邦画は18本の内10本がアニメ、5本が漫画原作。

気骨のある作品は数あれどヒット作とはならない。
当たりそうな作品をマーケティング的に探しだすのだ。
「トイレのピエタ」、「さようなら」、「お盆の弟」、「岸辺の旅」などいい作品と映画の友は語る。残念ながら見落としてしまった。

レンタルDVD一年間365本を観ることを目標にしてきたが、とてもその数に届かなかった。全く不勉強な年であった。現在集計中なのである。
それにしても漫画家の才能は恐るべしだ。

テレビでは「五」の大量放出だ。
五郎丸、五郎丸、五郎丸だ。私は三郎(丸)、五郎丸に負けてたまるかだ。

2015年12月4日金曜日

「冬の流れ星」



産業広告ではない。「三行広告」という。
長い間の習慣で新聞広告は隅々まで目を通す。
特に三行広告という駅の伝言板みたいな広告文に時代の在り様が見える。

かなり勉強になる。一文字も無駄なく情報を伝える。
書き手はそれぞれ名手、達人である。その一部を紹介する。

▶すぐ歌える、歌えるだけで友好も広がるカラオケピアノで即上達(カラオケ教室の広告)
▶憧れの青山に納骨堂〜個別納骨で、ゆっくりとお参りできる穏やかな雰囲気〜(あるお寺の広告)
▶中高年懇親会太陽の会/◯月×日13時半〜新宿にて☆男性7千円、女性6千円(ブライダルパーティーの広告)
▶段畑みかん南柑20号家庭用10kg二千五百円贈答用5kg二千二百円10kg三千八百円(送税込)(愛媛県のある町の広告)
▶熱狂カラオケダンスの会男性3900円女性2500円のみ◯日/◯日1130分〜(ある倶楽部の広告)
▶今昔きもの帯・茶道具・骨董贈答品買入◎遺品整理のお手伝創業60年(ある店の広告)▶医療品高価買取・(土)も営業秘密厳守・◯×薬品(ある薬店?の広告)
▶【結婚】来店不要の自宅で簡単入会●ご成婚まで全力サポート●毎月3名様迄ご紹介入会金31500円(あるところの広告)。

何やら怪しく、何やら切なく、何やらサスペンス。
推理小説のネタはここにある。
少ない情報を大文字、中文字、小文字を使って三行広告化する。

一流の新聞に載っているのだから、それなりの審査をしているだろう。
広告を出す以上その効果があるのだろう。内緒の話はあのねのねという。
人にはそれぞれあのねのねがある。事件の裏にはそれがある。
えっ、あの人なんであんなビルに入ったの、えっ、信じられない、まさか…だなんて。バカな私は乏しい想像力を頼りに、決して形にはならない短編映画のシナリオを書くのだ(制作資金がない)。この時間が一番楽しい。


アメリカでまた、また、また乱射事件。
一日に18万丁の銃が売れたとか。オ
バマ大統領は壊れたレコードのように、ジャスティス、ジャスティスを連発する。アメリカは戦争こそが正義と思っている国だ。気がつけばロシアのプーチンが世界の主役を演じ始めている。銃弾にも使用期限がある。米、仏、露、英(近々開始)は在庫一掃セールの機会とばかりに空爆をバカバカ始めた。実践練習も兼ねる。


テロリストたちに銃弾を供給しているのが誰かは、インターネットを使っている人なら分かるはずだ。大紙面の産業広告を出しているところだから。
敵も味方も民間人も区別なく、戦争に投資する会社のために空爆は続く。

昨日早朝お世話になっているタクシー会社の運転手さんが急死したと電話が入った。
独身でとても親孝行な人だった。年老いた母親を守っていた。
まだ五十九歳のはずだ。親友を亡くしたように悲しい。
明番中に心臓発作を起こしたようであった。

その夜、お通夜と告別式を知らせるFAXが入った。温度差が激しいので。
血圧が高い人はこの季節気をつけねばならない。
一週間ほど前に乗った時、背中と肩がパンパンになるんですよと言っていたのを思い出した。

時計を見ると午前一時三十五分二十八秒、遠くから強風に乗って潮騒の音が聞こえて来る。すすり泣いている老婆の声のようである。
母親のために未だ頑張らねばと言っていた。さらば友よ、冬の流れ星よ。

2015年12月3日木曜日

「アタマにキノコ」




一日24時間経つと、お前ら冗談やるのもたいがいにしろよ、しまいには張り倒すぞといいたい事が起きてくる。

熊本市の科学血清療法研究所が、国が承認していない方法で血液製剤を製造し投与していた、ずっとずっとむかしから。
間寛平師匠ならきっと血吸ったるぞと怒るだろう。

東京都中央区の会社が、便秘で悩む人々に対して「コーヒー浣腸」などという、とんでもない物を無許可で販売して15億円以上も稼いでいてパクられた。
便秘には「コーラック」という大スターがいる。コーヒーは口から飲むものだ。
使用していた人々の腸内は絶不調になった(商品名カフェコロン)。

維新の党が解散して、「維新の党」として届け出をするとか、大阪とモメている政党助成金を返納して新たに頂くのだ。まるで怪盗だ、次の選挙で皆落選だ。

2031年までに国立大学の授業料を現在の535800円(標準額)から93万位に上げると財務省と文科省が悪巧みをしている。
教育こそが国家100年の大計なのだ、しっかり勉強しろといいたい。

フジテレビのゴールデン週間視聴率がテレビ東京に抜かれて民放第5位に転落。
振り向けばテレ東と言われていたが、ついに振り向けば誰もいないことになった。
「楽しくなければテレビじゃない」こんなキャッチフレーズも今は昔。
お台場に銀玉ビルを作ってアホバカをやり過ぎたツケだ。

アメリカの大手玩具メーカー、「マテル」がバービー人形の新製品に人工知能を搭載。
子どもたちは自分の暮らしや秘密などを人形に打ち明ける、だがその内容は全てサーバーに送信・保存、その後分析されて(マテルと提携している会社で)将来ビジネスの手段に使われる。プライバシーの侵害の恐れがあると心配論が噴出。

弘田三枝子のヒット曲に「人形の家」というのがあった。
整形(?)を重ねて人形みたいな顔になろうとした。
歌唱力抜群であったから歌だけでも勝負できたのに。今の顔は誰だか分からない。
天童よしみなんて歌唱力だけでトップクラスを守り続けている。
人形に余計な知恵をつけるなだ。

TPP交渉の同意文章は約2000ページ。
全文英語で同意発表時日本語訳はその一部。
責任者は殆ど内容が分かっていなかったという。
答えははじめから用意されていたのだろう。日本の完敗であった。
やがて遺伝子組換えの正体不明の食べ物を口に入れることになる。

「責任者を呼んで来い!」人生幸朗師匠がこの世にいたら怒りまくっただろう。
つくづくアタマにキノコな事ばかりだ。