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2015年12月8日火曜日

「一生懸命」

十二月六日(日)茅ヶ崎文化会館大ホールで第31回・東日本大震災復興支援「第九演奏会」がありそれを鑑賞に行った。
午後二時〜三時二十分、アンコールは五回に及んだ。
大ホールはぎっしり満員であった。

茅ヶ崎交響楽団・合唱ちがさき第九を歌う会、指揮/中田延亮、ソプラノ/酒井悦子、アルト/栗林朋子、テノール/榊原哲、バリトン/竹内淳。
合唱団は200名の応募に対し、100%の申し込みがあった。
第九経験者が約85%、全くの初心者が約15%、男性が約80名、女性が約120名であった。小学校五年生から八十歳代の人たちもいた。

数ヶ月合唱指揮の榊原哲先生の熱心な指導のもと、ベートーヴェンに向かい合った。
シラーの詩「歓喜」「楽園」「すべての人々は兄弟」「神」をすばらしいハーモニーで歌った。この催しは第31回目だという。

私は東京から茅ヶ崎に移って三十八年近くになるが初めてであった。
家の前の公園脇にある掲示板に毎年ポスターが貼ってあるのを見ていたが、実にイケナイことに茅ヶ崎交響楽団を見くびっていた。この場を借りてお詫びしたい。

これだけの第九を3000円で鑑賞できるとは(全席自由席、いい席は早い者勝ち)。
一時三十分開場だからその時間に行けばいいと思っていた。
が、愚妻がもっと早く、早くというから仕方なく十二時三十分頃に行った。
そこは行列のできる茅ヶ崎交響楽団であった。
女の子二人、男の子一人の孫を連れて当方は五人編成であった。
行列は老人、初老が70%。中年、青年が20%あとはイロイロであった。

今世界は第三次世界大戦前夜の如くになっている。フランスでは右派が大躍進した。
日本はかつての戦争準備体制の如く言論弾圧が始まり、安倍晋三内閣の支持率が上がっている。出て来ただけでこの世の終わりのような、暗いどんよりした民主党の岡田代表と、ホストクラブの代表みたいな維新の党の松野代表が、マイナスオーラを十分に発揮して並んでいる。

あるTV局の調査によると、民主党の支持率約6%弱、維新の党は約1%、共産党が約5.8%と伸ばしていた。自民は約34%だ。これで戦争は止められるのだろうか。
第九の一致団結した演奏と合唱を観賞していると、ふとナチス・ドイツを思い出し、日本国皇軍を思い出した。

オーケストラは全体主義的であるが、一人ひとりの懸命主義的でもある。
孫の一人があんなにたくさん人がいたら、一人二人が何もしなくても分かんないよねと言った。
違うよ、みんながそう思って一人ひとりサボったら音楽にならなくなっちゃうんだよ。
指揮者だけになっちゃうんだよと言った。ふーんと応えた。
一人ひとり一生懸命生きましょう。みんなが集まれば「歓喜」の歌となるから。

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