目玉をギョロリとさせながら、ある総理大臣が、ある年帰郷した。
ある学校の同窓会にチョビッと出席したことがある。
秘書やら地元の支持者、多勢のSP(警護員)に守られながら総理大臣は恩師の前に出た。
ああ君か、君は○×だな。
運動神経はまるでダメだったが勉強が少しはできたな、ワッハハハ、総理大臣は頭を下げ先生お元気で何よりです。
そんなことを言った。
同窓生たちは相手が総理大臣だろうと中学時代は関係ない。
総理大臣をオイ○×、とかヨオ○×とか、オマエ人相悪くなったなぁと言って一同大笑いをする。オマエ♡♡ちゃんが好きだったんだよなぁと茶化す。
フラれたんだよコイツ、ガリ勉だったから全然モテなかったよなぁと笑い小突く。SPは顔をしかめて固まり、秘書は苦笑いする。(かなり話はつくっている)クラス会とか同窓会に上下はない。
八百屋のリンゴちゃんも、肉屋のギューちゃんも乾物屋のカンちゃんも同等だ。
昨夜赤坂飯店でそんな友だちと割り勘で食事をした。
不定期だが年に二、三回会う。
超人井上嗣也氏、作家吉村喜彦夫婦、そして中学のクラスメイトであり兄弟分の友。
暴力について、文学について、ヤクザとケンカについて。
映画論からマーボー豆腐論まで話は楽しさランランと続いた。
仮にこの席に総理大臣になった男が、ヨオ久し振りと現れても、オオ来たかつまんないモテない男で終わったであろう。
人間に肩書きなんて関係ない。
例えば総理大臣と乾物屋は五分と五分なのだ。
ノーベル賞受賞者だろうと宇宙飛行士だろうと、八百屋のリンゴちゃんから見れば、ワタシ大嫌いだったと言われるのだ。
肩書きで得をするのは、変わる度につくり変える印刷屋さんだけなのだ。
就活に苦しんでいる若者よ、決して肩書きを追うなかれだ。
東大の法学部を出てたった一人の会社に入社した男もいる。
クルマが大好きで修理工になった。現在生死は定かではない。
私はアタマがいいから将棋差しになり、兄貴はアタマが悪いから東大に行った。
そう言った元名人の言葉を思い出す。
有名大学を出ても正社員になれない時代である。
「大学は出たけれど」そんな映画があった。
この国に滅びの笛が吹いている。
若者に機会を与えないからだ。
悲しいかなだ。
来週一人のヒトと会う。
就活苦戦中の子を持つ親へ。
子どもを余り追い込むな、正社員なんかならなくても、人生の選択肢はナンボである。
農業、林業、漁業、名人、達人、職人の弟子の方が……。自分の好きな道へ向うのがいちばんなのだ。
ある学校の同窓会にチョビッと出席したことがある。
秘書やら地元の支持者、多勢のSP(警護員)に守られながら総理大臣は恩師の前に出た。
ああ君か、君は○×だな。
運動神経はまるでダメだったが勉強が少しはできたな、ワッハハハ、総理大臣は頭を下げ先生お元気で何よりです。
そんなことを言った。
同窓生たちは相手が総理大臣だろうと中学時代は関係ない。
総理大臣をオイ○×、とかヨオ○×とか、オマエ人相悪くなったなぁと言って一同大笑いをする。オマエ♡♡ちゃんが好きだったんだよなぁと茶化す。
フラれたんだよコイツ、ガリ勉だったから全然モテなかったよなぁと笑い小突く。SPは顔をしかめて固まり、秘書は苦笑いする。(かなり話はつくっている)クラス会とか同窓会に上下はない。
八百屋のリンゴちゃんも、肉屋のギューちゃんも乾物屋のカンちゃんも同等だ。
昨夜赤坂飯店でそんな友だちと割り勘で食事をした。
不定期だが年に二、三回会う。
超人井上嗣也氏、作家吉村喜彦夫婦、そして中学のクラスメイトであり兄弟分の友。
暴力について、文学について、ヤクザとケンカについて。
映画論からマーボー豆腐論まで話は楽しさランランと続いた。
仮にこの席に総理大臣になった男が、ヨオ久し振りと現れても、オオ来たかつまんないモテない男で終わったであろう。
人間に肩書きなんて関係ない。
例えば総理大臣と乾物屋は五分と五分なのだ。
ノーベル賞受賞者だろうと宇宙飛行士だろうと、八百屋のリンゴちゃんから見れば、ワタシ大嫌いだったと言われるのだ。
肩書きで得をするのは、変わる度につくり変える印刷屋さんだけなのだ。
就活に苦しんでいる若者よ、決して肩書きを追うなかれだ。
東大の法学部を出てたった一人の会社に入社した男もいる。
クルマが大好きで修理工になった。現在生死は定かではない。
私はアタマがいいから将棋差しになり、兄貴はアタマが悪いから東大に行った。
そう言った元名人の言葉を思い出す。
有名大学を出ても正社員になれない時代である。
「大学は出たけれど」そんな映画があった。
この国に滅びの笛が吹いている。
若者に機会を与えないからだ。
悲しいかなだ。
来週一人のヒトと会う。
就活苦戦中の子を持つ親へ。
子どもを余り追い込むな、正社員なんかならなくても、人生の選択肢はナンボである。
農業、林業、漁業、名人、達人、職人の弟子の方が……。自分の好きな道へ向うのがいちばんなのだ。