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2014年4月9日水曜日

「ミル貝と今でしょ!」


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行きつけの寿司屋さんに行って寿司ネタをガラス越しに見ていた。
そこにミル貝がまだ活きていて口を尖らしてパクパク私に何かを語りかけている様であった。

ミル貝にお前誰かに似ているなと声をかけた。
あっ、似ている!今売り出し中の林修(東進ハイスクールの先生)だ。
「今でしょ!」のひと言でブームとなって今や池上彰を超えて来た。
私はいつまで人気が続くでしょうかと聞いている様だったので、秋まででしょ!と応えてやった。ミル貝は少し泡を吹きながら尖った口を閉じてしまった。

ついこの間まで“あの人は今”だった掃除機の様な坂上忍という異常キレイ好き人間がテレビに出まくっている。
かつて「電波少年」で猿岩石として世界の果てを歩かされその後消えてしまった、有吉弘行は売れっ子中の売れっ子となっている。
マツコ・デラックスという超怪人やミッツ・マングローブという女装男たちに人気が集まるのは、毒舌家であり、歯に衣着せぬ物言いで言いたい放題である事だ。
日頃言いたい事を言えぬ人々の代弁者として支持されるのだろう。

 
キワモノ芸人は売れている時がいちばん悪夢を見るという。
今売れているからといって明日売れているとは限らない過酷な競争社会だからだ。
「今でしょ!」が「もう終わりでしょ!」になる日は必ず来るのでその恐怖は計り知れない。

私は一発芸人が大好きなのだ。
ただ一つのポーズや、ただひと言でメシを食って行く人間に心から敬意を持っている。
その中にいかなるコピーライターも書き得ないキャッチフレーズがあり、時代を鋭く切っていたのだ。
古くはトリオ・ザ・パンチの「ハードボイルドだど」、トリオ・スカイラインの「なつくな!」、セントルイスの「田園調布に家が建つ」「定期預金に残はない」、てんぷくトリオ三波伸介の「ビックリしたなもう」、人生幸朗の「責任者出て来い」なんて今の時代にピッタリではないか。

今日小保方晴子さんが反論するという。
理研の責任者は誰なんだ、みんな名ばかりではないのか。一人位私が責任を持って小保方晴子さんと対決しますとは言わないのか。

とても残念だったのは、ips細胞の山中伸弥教授だ。
国会で三十代のヒヨコには無理だみたいな事を言った。
私は山中伸弥教授が未熟なところがあるが小保方晴子さんには無限の可能性がある、ぜひ私のところに来ていただいて一緒に研究を重ねてほしい。
人類の未来のために、難病で苦しんでいる人たちのためにその才能を生かしてほしいと思う。私がキッチリ見守り教育していくからと。
若い才能の芽を踏みつぶさないで頂きたいと言ってほしかった。

ノーベル賞を受けた偉大な学者のひと言はきっと若い研究者たち、難病で苦しむ人々に夢と希望と勇気を与えただろうと思う。
理研の顔色の暗い人々の責任者たちと、みんなの党の責任者である渡辺喜美氏のだらしない寝癖のついた髪型、油汗がにじみ出た顔がダブってしまった。
芸人たちはひと言に命をかけ、生活をかけて生きている。

山中伸弥さんいまからでも遅くない、私が小保方晴子を引き受け人類のために一緒に研究をする、と言ってほしいと重ねて願う。
ミル貝の尖った口先もそうだ、そうだと言っている気がした。プシュっとまた泡を吹いた。「今でしょ!」だって。

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