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2016年4月14日木曜日

「寄せ鍋の街」


人間の寄せ鍋とも言えるのが新宿ゴールデン街だ。
主に編集者、各種マスコミ記者、文学、芸術、演劇、芸能人、ゲイ、オカマ、ホモ、レズビアン、役者、ヒモ、お笑い芸人、手品師、占い師、その筋、あの筋の人間が夜な夜な大集合する。

抱き合い路上でSEXする男優同士は犬と同じ。
叫声、怒声、喚声、蛇のように絡み合う女優同士。
異様な世界、異様な酔い、異様な会話、異様なSEX、異様な暴力、異様な臭い。
それは朝まで続く。

ゴールデン街は情報交流の場、およそ名のある人間は実は日々不安でたまらなく、ゴールデン街に行けば誰かに会え、何かに接し、その夜は精神が高揚し少しばかり安定する。
暗闇では、男と男、女と女が抱き合い、歓喜し合い、まぐあい、うめき声をあげる。
私は余り好きでない街であった。仕事上仕方なく何度も行ったが吐き気をもよおした。
私は異臭に弱いので苦手なのだ。

ゴールデン街の主役は雑誌社の編集長や編集者だ。
彼等から情報を貰いたい、彼等の関心を得たいために接近密着する。
映画監督や劇の演出家も主役だ。アブノーマルがノーマルになる街だから気取っていると店のママさんから、テメェ〜気取ってんじゃないよ、なんて言われて追い出される。
一度、ウルセイババアと言ったらとんでもない高い金額を支払うことになった。
常連には安く、ひやかしには高い。
一度も行ったことがない者はママさんのお気に入り次第。
文芸評論家とか、映画や音楽、文学評論家、劇の評論家は準主役である。

ゴールデン街が真っ赤に焼けていた。いよいよ取り潰しになるかもしれない。
真新しいビルの中のゴールデン街もいいかもしれない。
空気清浄装置もついているだろうし、ホームレスのおじさんが放火したとか。
もう人間寄せ鍋は食べれないかもしれない。

人生とはごった煮なのだ。私が実際に見たことはとても書けない。
それは、それは、とんでもない世界だから。
ピーターの歌ではないが、人間は夜と朝の間に本性を表す。
人間の99%は変態あるいは変態気味だと思う。それが正常なのだ。
ゴールデン街は東大よりハーバード大学より優れた最高学府なのだ。但しとても臭い。

私の友人の七度目(?)の奥さんに、ゴールデン街名物の女性ママがいた。
何度か家に来てベロンベロンになるまで酔って、ありとあらゆる分野について口角泡を飛ばして朝まで話した。純粋で頭がよく読書家でとてもステキな女性だった。
その名をキヨさんと言った。五十代で亡くなった時、記事になった。
新宿ゴールデン街の名物ママ死すと。愚妻がつくる豚の角煮が好きだった。

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