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2019年8月10日土曜日

「アカネテンリュウ」のように

「ズブい馬」という競馬界の言葉がある。私の仕事を支えてくれている好きな友人にその言葉を言ったら、「ズルい馬」と聞こえたらしい。違う、違う。ズブい馬とは、ディープインパクトのようなエリートの血統の馬でなし、むしろ無名の父と母から産まれる。競走馬は血統で走ると言われるほど、良血と良血をかけ合わせて「馬をつくる」。私は自分自身が無学非才、無礼者、乱暴者、多言居士である。私は20代まで競馬の馬券を買っていた、「コウジョウ」「アカネテンリュウ」という2頭だけを買っていた。アカネテンリュウが引退したのと同時に競馬をやめた(テレビ中継はよく見る。美しいから)。ズブい馬とはエリート馬を負かす、誉め言葉でもある。先行(前に行かず、ずっと後方待機)はせず、もう全然ダメだと4コーナーを回り直線に入った頃、馬群の後方から騎手にバチン、バチン、ムチを入れられながら怒涛のように追い込んで、10頭、15頭をゴボウ抜きして勝つ。ズブい馬とは実力があるのだが、気分がノラないと走らない。普段はバックレている。私はポテンシャルはないが気分がノッて来ると、火事場の馬鹿力が出て、ゴボウ抜きをすることがある。「コウジョウ」や「アカネテンリュウ」は、雨の重馬場、ドロドロになると、ガ然ヤル気を出す。私の古い友人で大手広告代理店の取締役制作局長の方がいたが、この人は仕事がモメてモメて、モメルほど力を発揮する。自分で自分にバチン、バチンムチを入れて、乗り切る。私はベトコンのようだと尊敬していた。「アカネテンリュウ」には超エリート馬の「スピードシンボリ」という天敵がいた。2年続けて年末の「有馬記念」という名誉あるレースで勝てず、2着であったが名勝負として歴史に名をのこした。今、私を支えてくれている友人と、オレたちは「ズブい馬」だねと話をした。チキショウ、負けてたまるか。メソメソとグチグチし、ウソとズルで自己利益追求型のエリートたちに。自分にとって、「得」か「損」かでしか物事を考えない人間。利用できる者は利用して、友人や恩人でも平気で裏切ってしまう。エリートたちと闘う。私は生ある限り、「ズブい馬」でありたいと思っている。昨日、幸いずっと取り組んでいたプレゼンテーションが、鋭い感性のトップ(プロジェクトの)からサイコーと言って決定してもらった。大成功させるために、バチンバチン自分にムチを入れる。お盆休みはほぼないが、それでも映画をしこたま見ようと思っている。400字のリングは2週間ほど休筆となる。みなさん猛暑だが、いいお盆休みをとって、日頃のストレスを解消してください。今夜は茅ヶ崎の花火大会だ。
アカネテンリュウ


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