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2019年8月19日月曜日

「早朝から、早朝まで」

久々の400字のリング。①「泣く男」②「パガニーニ」③「リスボンに誘われて」④「バーニング」⑤「ミッシング・レポート」⑥「ハンニバル」⑦「孤独なふりした世界で」⑧「七年の夜」⑨「母という名の女」⑩「それから」⑪「特捜部・カルテ64」⑫「ともしび」⑬「ダリダ」⑭「バルバラ セーヌの黒いバラ」⑮「スイス・アーミー・マン」⑯「死体が消えた夜」⑰「東京裁判」⑱「空と風と星の詩人・尹東柱の生涯」。8月10日、茅ヶ崎の花火大会は台風の影響で中止(延期もなし)。私の愛すべき後輩が今年になって、サザンビーチのまん前に東京から引っ越して来た。茅ヶ崎の花火大会はそのサザンビーチ前で打ち上げがあるから、超特等席の場所だったのに残念だった。東京からゲストを招いていたはずだ。東京へ行って、打ち合わせをすることが台風の影響でできず、長電話やたくさんのFAXで行った。パソコンやスマホが使えればどうということはないのに、実に困ったものだと思った。相手はもっともっと、困った奴、迷惑この上なしと思っているだろう。そんな中で多摩墓地へ父母の墓参り、寒川にある白峰寺というペットの墓地に行って、「ブッチ」と「アラシ」という愛犬の墓参りをした。①~⑱までの映画を5日間で見た。早朝から早朝まで。「東京裁判」だけで5時間半ほどあった。小林正樹監督はとにかく長いのが凄い。「人間の条件」は10時間弱あった(五味川純平 原作)。亡き母と徹夜の上映会で一気に見た(有楽町で)。倒産寸前だった「三一書房」は、この大ベストセラーによって生き残ったという伝説がある。新しくデジタルマスター化されたのをアマゾンで買い求めてもらった。休み中、NHKスペシャル9:00~9:45の4本が実に見応えがあった。1本は「ガタルカナル戦争」、1本は「二・二六事件」、もう1本が「昭和天皇の拝謁記」である。超極秒資料が今なぜNHKからと思ったが、改めて天皇でも口を出せなかった、軍国主義の恐ろしさを知る。そしてもう1本は「右翼・こうして民主主義を失った」。外は猛暑であった。私はひたすらリモコンを手に1日中過ごした。アズキアイス、ガリガリ君、スイカ、梨、キウイ、アタマがやけに糖分を欲した。おしりが痛くなり、マットを敷いて横になったりした。高校野球もしっかりと見た。この頃の高校生は体が大きいし、プロテインを飲んで鍛えられているらしく、やたらにパワーがある。私の故郷岡山は、2回戦で20点とられて負けた。高校生たちが神風特攻隊とダブって見えた。監督の命令は、軍隊の上官の命令と同じで絶対である。ビックリしたのは「二・二六事件」当時の若い兵隊が今も生きていたことだ。100歳を超えていてテレビのインタビューにしっかりと応えていた。昭和11年2月26日のことは、昭和天皇もいちばん気にしていたという。あの事件から軍隊の暴走が始まった。陸軍の動きを海軍が完璧に調べ上げていた。一歩間違ったら海軍が陸軍を攻撃していたのだ。故小林正樹監督は、「日本人は戦争を好む。そして指導者は逃げる」と言う。「母という名の女」という映画は「女の性」の姿を描いていて18本中NO.1だった。17歳の娘には同じ歳の彼氏がいる。職を持っていないが、娘はすでに妊娠して7ヵ月の体である。母親は心配して娘たちの面倒を見る。やがて赤ちゃんができる。子育てのイロハも、何も知らずにいる娘とその彼氏。娘は赤ちゃんの世話を母親まかせにしている。母親は赤ちゃん(孫)が我が子のようにかわいくて仕方がない。そしてある日、娘の彼氏と強引に関係を持つ。愛に飢えていたのだろうが。夫は若い女性と暮らしていて、渇いていたのだろうか。母もまだ女であった。文学的な映画であった。さて、その結果は。


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