小田原といえばまず浮かぶのが北条早雲であり、小田原城である。
小田原提灯も、そうそう豊臣秀吉と伊達政宗の小田原のつれしょんも有名だ。
駅前には干物、乾物、蒲鉾屋が軒を連ねる。
駅弁といえばやはり「鯛めし」が有名だが、私は断然「こゆるぎ弁当」が好きだ。
丸い竹わっぱの中に味付けごはん、グリンピース入りとろり味の玉子と肉そぼろ、四角に切った小さな竹の子の煮付け、えび天ぷらや鳥肉ヤキなどがふたを取ると見た目キレイに楽しそうに顔を出す。
小田原に着いたり、小田原に行くと必ず買う。
大磯、平塚両駅でも売っている。
お茶と一緒で1000円である(デラックスこゆるぎだと1000円を少し出る)。
確か乙川優三郎さんだったと思うが、「小田原鰹」という短編小説があった。
夫婦にはいろんなことが起きる、故あって夫と別れた妻が実家の小田原に帰る。
そして初鰹の季節になるとそれを送る、確かそんな話であった。
この作家は市井の民のほんの小さな心の動きや出来事を映像的に書く名手だ。
山本周五郎さんのようにである。
京都から帰る途中小田原駅で「こゆるぎ弁当」を二つ買って帰った次の日、そこ付近で焼身自殺があった。なんと新幹線の中でだ。言葉を失う出来事だ。
年金だけで生きて行けない七十一歳の人間が道連れにしてしまったのは、五十二歳の整体師の女性。お伊勢参りが目的であった。人の心と体を整えてあげたいとその職業についたとか。
小田原での惨事は、防災、防犯罪の在り方について永遠に語り継がれる歴史的場所となった。国の政権が乱れると必ず人の心も乱れまくる。
大馬鹿な作家や、戦争大好きな阿呆な政治家や、権力にひれ伏す法律家などが続々と出る。大都市のどこかで小田原の惨事みたいなのが起きるやもしれない。
事前防災・できることから始めよう。
このテーマにずっと取り組んでいるステキな女性社長と私の仲間たちとで、近々ある法則を発表する。日本列島は災害列島なのだから。いつくるか分からないが、どこかへ必ず来ることだけは分かっている。いずれみなさんに報告をする。国を救うのは決して戦争ではないのだ。