栃ノ心が大関に昇進した。大相撲14日目 を 観戦に両国国技館に行った。デザイン界の名人とそのお弟子さん夫妻と。 午前中は運動会の応援だった。知人の市会議員が来賓として二人来ていた。地方議会選挙が近いから市会議員もあっちこっちに顔を出す。大相撲のチケットは簡単には手に入らない。これ以上義理固い人はいないのではと日頃思っている代理店のオーナーがプラチナチケットをプレゼントしてくれた。感謝感激で御礼 の言葉 もない。14日目栃ノ心は豪快に勝った。大怪我をして幕下まで番付を落としながらの復活を心からよろこび、敬意を表すのだ。その逆にす ぐ に横綱にと言われていた元大関が大怪我と持病により、 来 場所は幕下に落ちる。ガンバレ照ノ富士と応援する。私の古い友人で土佐出身の男がいる(デザイナー)。相当に相撲好きで「タニマチ」なんて言う本まで出した。自分自身のタニマチ人生の本であった。土佐出身の元関脇豊ノ島は幕下で勝ち越していた。スバラシイ! 大怪我をしながら引退をせずに関取を目指す姿に感涙する。裸一貫の勝負の世界は厳しい世界だ。我が街茅ヶ崎出身の序二段(ずっと)「足立」が 4勝3敗 と勝ち越した。ヤッタァーである。もう一人が切ない。「服部桜」が全敗であった。番付け最下位で通算 1 勝107敗である。立ち会った瞬間にスベって手をついて敗ける姿を、知人がユーチューブというので見せてくれた。相手に触れずに敗けるという珍敗であった。決まり手はお手つきかもしれない。が、余程相撲が好きなのだろう。なんとか2勝目をあげてほしいと願う。私は決してメゲずに一途な人間、特に怪我とか病気とかと闘いながら我が道を行く人に憧れる。
土俵に生死を賭けている男を尊敬する。かの哲人「ニーチェ」は言った。「自分の道を行け」と。人間はもがき、苦しみ、憎悪と嫌悪の中に生き、不信、不満、不平、不安の中から光明を見い出す。若い頃の苦労は買ってでもしろという先達の教えはここにある。仕事に生死を賭けろと言うと、近頃ではブラック企業となるが、その気構えを持てと言う事だから一度相撲部屋の朝稽古を見ることをすすめる。それはそれは半端ではない。冷暖房の効いた仕事場で一席をぶっている我が身を恥じる。若い人が育つことほどうれしい事はない。だから私は徹底的に嫌な奴である。きっとわら人形に五寸釘を打たれているだろう。日々胸が痛いのはそのせいかもしれない。ある大先輩から日本で初めてアイドルという言葉で呼ばれた、御年98才の女性舞踊家の企画話を受けた。この大先輩は大 健 筆家で、86才(多分)になっても、バンバン小説を書いている。近々著作が電子化されると昨日電話でおっしゃっていた。近々練馬区石神井公園三宝 寺 池近くのご自宅に伺う。時代小説を書いているせいか、剣豪のような人である。前夜親愛なる兄弟分と話をした。人間好かれるようになったら終わりだなと。あらゆる業界で名を成した人は、狂人、変人、詐欺師、ヒモ。奇人、変態、酒乱、借金魔、自殺マニア、色情狂などばかりであった。そしてみんな悩んで我が道で名を成した。「最善の敵は善」であると言う。妥協からは斬新は生まれない。直感を養うためには、坂口安吾ではないが、堕落するしかない。そしてこそ自らの明日が見える。「壺中に天あり」。今日一日がんばって、いい週末にしたいと思っている。「服部桜」に会いたいと思っている。日曜日には久々に海岸を歩いて砂と語るつもりだ。映画も五本見る。フランスの名優ジャンギャバンの作品と、名優ルイ・ジューベの名作「北ホテル」。ジャンヌモローの「死刑台のエレベーター」ピエトロジェルミの「刑事」ルイマル監督の「甘い生活」ジャンギャバンは「現金に手を出すな」主題曲、グリスビーブルースは最高だ。パリの店ジュークボックスから流れる。