ページ

2018年6月15日金曜日

「W杯始まる、その夜」

♪京都にいるときや忍(しのぶ)と呼ばれたわぁ、神戸じゃ渚(なぎさ)と呼ばれたのォ、流れ女の最後の止まり木は・・・。小林旭の大ヒット曲「昔の名前で出ています」を思わず口ずさむ。W杯ロシア大会に出る日本代表のメンバーの名前だ。長谷部、本田、香川、岡島、長友、島、次々と昔の名前が出てしまう。前回のブラジル大会から4年が経った。早いものだ。実のところ私自身が昔の名前が出ていますみたいになっている。この4年間無為に過ごしたような気がする。もっと勉強しなければならなかったと反省する。50号の油絵5枚は仕上げていない。何冊か買った本は積読だ。映画のシナリオは小さなダンボールに箱いっぱい入っているが、カタチにはならない。アノヤローに目に物見せてやると思っているが、つい忘れてしまっている。あの人に恩を返さねばと思っているが、まだ返し切っていない。この4年間で 日本はメッタメタのまま変わっていない。私は相変わらずのメカオンチだ。当たり前のように、皆4才歳を食った。驚くべき事と言えば小さな池の赤い金魚がまるで鯉のようになって生きている。平塚の七夕さんですくってきた金魚だ。テレビでは赤いユニフォームを着たロシアの選手が初戦でゴールを入れている。現在後半23分59秒、オット変わって24分。残り21分サウジアラビアはと見ながら書いている。小さなカセットデッキからは、と書いていると後半26分ロシアがまた一点入れた。で、カセットデッキからは「Dirty Work」AKLOの音楽が流れている。タリバイ、タリバイと、 ドラマ「スモーキング」の主題曲だ。このドラマの落とし前は最後に、刺青をメスで剥ぎ取るシーンで終わることが多い。メリメリ、バリバリと、ヤクザ者はギャーと叫び続ける。かつて日本陸軍が中国人や朝鮮人、台湾人の皮をメリメリ、バリバリと剥ぎ取った。日本軍は、鬼と呼ばれた。赤いロシアを見ていると「赤いきつね」を思い出す。ロシアの戦車隊を恐れた日本軍は、それを赤いきつねと呼んだ。赤い皇帝プーチンが3対0となって喜んでいる。さて、日本サッカー軍はどれだけやってくれるだろうか。金髪のモンキーになった長友を見ていたらこりゃ駄目だと思った。4年間で約800本の映画を見た。目標より全然少ない。強力なパートナーがいなくなり、手も足も出ない。オッとロシアが4点目を入れた。やはり4年の月日はいろいろあった。手と足が出なくなれば頭突きで攻めるしかない。オッとロシアが5点目を入れて試合は熱狂の中で終わった。♪流れ女の止まり木にあなたが止まってくれるのを待つわ、昔の名前で出ています。一昨夜お客さまと共に、久々銀座を流れた。白タクの運ちゃんが遠くで手を振っていた。午前2時となった。いよいよ仕事を開始する。カセットデッキに、レゲエを入れた。ボブ・マリーだ。イメージの翼は開いて行くはずだ。朝まで2本の映像のナレーションを書かねばならない。


0 件のコメント: