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2010年1月17日日曜日

人間市場 寿し市

先だってどこぞの国のタイヤメーカーが我が国の食べ物屋に星一つだ、二つだ、三つをつけた。
我が国の人は、外国人から評価を受けると舞い上がってしまう。


一軒位、バカヤローテメーラ、フランス料理のコテコテのソースに慣れてる奴にこちとら日本料理の味が判ってたまるか、このスットコドッコイ。顔洗って出直して来い、と突き放したという話は聞かなかった。数寄屋橋に私の名前と似た寿し屋がある。ちなみに私は三郎である。


その店のなんと馬鹿馬鹿しい事か。たかが寿しでお一人、お酒とお通しと刺身と寿しで三万円位。一杯、二杯と杯を重ねると、もう寿しの味を一気に忘れる値段が付く。一度行った。
知り合いがそれなりの人であったので、怪し気な私にも一応それなりに対応してくれた。
地下一階。


その隣りにバードランドという焼鳥屋がある。阿佐ヶ谷から進出して来た。こちらはリーズナブル、旨い。感じがいいである。一方は高い、気取っている、寿しは握りが緩い。握りは強くても駄目。台に置いたら少しほんの少し動く感じが名人芸。高いネタを仕入れてくれば誰が握っても旨いに決まっているのだ。着物をお召しになった女性と仕立てのいいスーツを着た御仁が食べていた。
このマグロ本当のマグロみたいで美味しいとか、この白身、なんて色白なのかしらとか、このコハダなんかイワシによく似てる、美味しいわ。なんてスットコな事を言っている。よっぽどひっぱたいてやろうかと思ったが、目上の人と一緒、私の行きつけじゃない。
おやじと言えば、ニヤニヤしながら一応アチコチ目配り。上がりもいいわ、ガリもサイコー辺りになると、生来一言多い私は腰を浮かしそうになる。頼みもしないのが次々出る。掟みたいに出る。外人も数人来ていて、しょう油皿にシャリをボロボロにしている。カタコトの星三つをもらったんですってね、本当オメデトウゴザイマスなんて言ってやがる。堺正章の番組じゃあるまいし。


江戸前の寿しなんざ、本当の立ち食いでさっと食べて、さっと帰る。これがルール。で、その日支払った金額は対して旨くもない(あの程度は幾らでもある)店に品定めされている様でキュークツで仕方なく、不快で仕方なく、十万円でお釣りがチョット。ナメトンノカと思い、マア、これがこの世の別れと支払って終わり。


カッパ巻きなんか、巻きが緩くて海苔が割れてやがんの。それから何日かした日、早朝築地の市場で朝ご飯を食べて居たら、何、何とあの店の若い者が二人、場内の立ち食い寿しを旨そうに食べてやがった。べらぼうめ〜と思ったが、あんまり美味しそうにしているので、放っておいた。その店は、間違いなくあの三つ星より旨いのです。特上で1600円です。十貫位食べても同じ位。


寿しの命は、コハダ、穴子、赤身、かんぴょう巻き、玉子。ちなみに中トロは昔、脂身(しみ)といわれ、縁起が悪く捨てられていたとか。いきなり中トロだ、大トロから入る人とは付き合わない。


私の寿し屋のオススメ。
赤坂「濱寿し」私の名を出せば少し安くなります。おやじはミーハーでテレビ出たがりで困り者です。私の信頼する食通、加藤雄一さんは銀座「小笹寿し」を支持。女性に人気は銀座「まる伊」ここも私の名を出せば握り一貫位サービスしてくれます。昼のちらし寿しは大行列。前日のネタの在庫一掃みたいにこれでもかとシャリの上に乗っています。


ミシュランに旨い店なし。これ、間違いありません、あるのは気取りだけ。
旨い店は自分でめっけるもんですよ。あっ、忘れてました。ホテルオークラの地下に久兵衛という店があります。先日、巻き物が満足に出来ないので気合いを入れたら、店内シーンとなりました。遠くで河野洋平さんがキョトンとしていました。私は一言多いのです。




江の島に来ましたら「寿し政」をぜひ。その昔裕次郎さんの行きつけ、今も石原慎太郎さん伸晃さんを頭に、石原軍団の集結場です。オヤジさん、息子さんサイコーです。

1 件のコメント:

sakon さんのコメント...

寿司にはめっぽううるさい東本さん、いろんなところのお話しを聞かせていただきました。とても面白いのですが、その裏にはかなりの勉強代が。。。