カバの肉をたべたらよ、バカに旨かったよ。
そんなバカな話からその夜の酒は始まった。
イモリとヤモリはお酢に漬けたら中々良かった、ピクルスと一緒ならベリーヌルヌルだよマァ四つ足のドジョウみたい。ワニはササミと同じでヘルシーよ、アナコンダはナンノコンダの事なく凄くさっぱりしたいい味だよ。
コウモリはスズメと同じかな、フルーツバットで皿の底に沈めて置いたらお客の女の子が二人腰抜かして泣き出したよ。最初はバカルディのラムのマークみたいにガラスの入れ物に絵が描いてあると言っておいたんだ、それが本物だからそらオドロクわなぁ。他にもセミの佃煮風、バクの串焼き、オウムの唐揚げ、キツツキの焼き鳥、ピラニアの潮汁風。
サルの日干しビーフジャーキー風なんて次々にテーブルに出したら二人の女の子ギャーギャー喚くわ、泣くわ、飛び上がるわ、後ずさりして川に落っこちるわもう大騒ぎ。付けてたまつ毛が取れて涙で化粧が流れて鼻水ズルズル、猛毒のブラックコブラを放り投げたら、もの凄い声でキャ〜といって俺に二人共しがみついたよ。助けてぇ〜って言ってな。これだから奥アマゾンのツアーコンダクターは辞められないんだ。
この男は元々、探検家、兼写真家、兼ゲテモノ料理人、兼旅行案内人、兼女の子驚かし専門屋。こんな話をでかい声で話すと回りが嫌な顔、キリン、シマウマ、リカオン、象、ライオン、ピューマ目にした物は何でも料理して食べてしまうのだ。
人を食った様な男が今度日本料理屋を出すと言う。
ヤメロヤメロ、何食わされるか判んない大友対の大合唱。知らないお客さんまで絶対反対と言ってた気がする?
店の名は「ナンデコンノダ」大好きなアナコンダからとったと言う。コンダの方が縁起がいいじゃないかと言うと混んだら人が入れなくなる、なんてわかんない事を言う。奥さんはワニが洋服着ている感じ、判りますか万事骨ばっているんです。
動きもニューッと這いずる感じなんです。なんでも間接性リウマチが酷くなってアマゾンに居られない、いい治療が出来ないからとか、料理屋はリウマチ持ちにはキツイよと言うと、私は一切タッチしませんと応えた。曰くワニを食べ過ぎたのが原因じゃないか、体中ワニみたいに固い鎧を着ている感じになってしまったのだとか。カバも食べ過ぎたのが原因かもしれないとしょんぼりしていた。関節には白い物が巻かれている、近々車椅子になるとか。
あ〜あ嫌だ、こんな話。気持ち悪い話、ゲテモノ嫌いなの知ってるだろう?お前達は食べ物回りに手を出しては絶対駄目。そんなアマゾン風日本料理なんてお客入る訳がない、そうかな、ワニの刺身、コウモリの南蛮漬け、カバのチャーシュー風、ピラニアの網焼き、メインディッシュはバクの和風ステーキ。もう終わり駄目、警察に捕まるか病院に入れられるよ君たち。
それにしてもよく寿司食うね、久々の寿司だから旨いね、全く。
ダンナさん今度このネタの中にターポン置いてみてよ。きっと誰も判んないよ、元々人間なんて挑戦的に色んな食材を見つけたんだ。目に入る物は口に入るんだから、何でも最初に食べた人は偉い人だよ。牛だって、豚だって、猪だって。
おいテレビ見てみろ、猪が警官から三発も銃弾受けて死んでしまったよ、可哀相に。猪だって山ん中に食べ物が無くなったんだ。いつか熊と会話したという伝説の山の狩人がこの地球上で一番恐いのは人間だって熊が言っていたと、本当か、クマッた話だな、アラッ。トホホでこの場は終わりとなりました。奥アマゾンに行く人紹介します。
ただ食べられる可能性があります。人を食った様な話をする事で有名な奴ですから。
1 件のコメント:
自分も田舎育ちなので、ゲテモノいろいろ食べましたが、ここまで、え~!っと、驚きました。どんな味か怖いもの知りたさで、興味あります。でもキツいです。。笑い
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