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みのとのみ。ご存知「みのもんた」は毎晩飲み歩く事で有名だ。
夜の銀座にとっては最上客だという。
やりたい放題、言いたい放題でテレビやラジオに出ずっぱりであった。
みのは、のみの心臓ともいわれている。
攻めには強い姿も、守りに入ると塩をかけられたナメクジみたいにすっかり縮こまってしまうと聞く。敷地3000坪の中に建てられた大豪邸の中で、今は一人震えてグラスを重ねているのだろうか。
息子は余程警察を怒らせてしまったのだろう、門前逮捕という一番キツいやり方をされた。門前逮捕とは、一つの犯罪の容疑で逮捕した時、もう一つの犯罪を隠しておいて一つ一つ逮捕拘留をするのだ。
みのの息子の場合、一つは他人のカード使用であり、もう一つは窃盗容疑だ。
警察が一度にやれば罪の大きい容疑で取り調べを進めて行く。
一つ一つやったら面倒だからだ。
みのの息子はきっと、俺の親父は有名だ、親父の知り合いには有名な弁護士や政治家や経済界の大物もいるんだ、俺の勤めている会社はマスコミ界のボスなんだぞみたいな生意気な態度をとってやってない、知らないと言い張り10日間で外に出られると思っていたのだろう。どんなに長くても20日間で外に出れると。
警察はこういう態度の人間を思いっ切り嫌う。
だからあ〜これで外に出れると思った時に、今度はこれで逮捕とイジメ抜く。
窃盗をする人間は盗癖という一種の病気だから余罪がてんこ盛りである場合が多い。
警察はもっと隠し玉を持っている筈だ。
万引き(窃盗)は一万回でもやり続ける意味を持つ。
「みのもんた」程の息子を捕まえて起訴出来なかったらとんでもない大失態となるからだ。どでかい車の中でタオルで身を隠している「みのもんた」は全然ズバッとしていない。父「みのもんた」という隠れ蓑の中で生きて来た男にとって3000坪の敷地の中に生きる父は遠い存在であったのだろう。
何不自由ない人生にとって手に出来なかったのは小さな親の愛だったのかもしれない。
お金持ちの家の子が窃盗をする場合、親の関心を引くためにやるケースが多い。
心から叱って欲しいからだ。なんでも物を与えてしまうから何もいらない、だから物を盗むという矛盾ある行動をするのだ。
初めて窃盗に気づいた時の親の対応がその子の将来を決める事となる。
子どもの前で無神経にお金を勘定したり、財布を置いたり、小銭など無造作に置いてはいけない。
「みのもんた」が何をすべきかは明白だ、いい訳じみた事を止めて謹慎して法の裁きを待つしか無い。息子の好物の一つでも持って差し入れに行ってやる事だ。
自分で握ったおにぎりでもいい。勿論自分一人で持って行かねばならない。
親と子は別人格か、プライベートと仕事は別か、悩ましいテーマだ。
親は子の無実を静かに信じるしかない。金では買えない本当の愛の味を握りながら。
※ちなみに門前逮捕とはやっと外に出て家に着いた、その門前でまた逮捕するという事から名付けられた。
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