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2018年5月10日木曜日

「連休の三日間」



五月三、四、五日と連休をした。混雑、行列、集団が苦手なので借りて来た映画を見た。新作、準新作、旧作十七本、目標二十本には届かなかった。「質屋」、「密偵」、「彼女がその名を知らない鳥たち」、「アウトレイジ・最終章」、「エクザイル・絆」、「エル」、「狂気の夜」、「鞄を持った女」、「ポルト」、「光」、「全員死刑」、「ドリーム」、「ゲットアウト」、「セザンヌと過ごした時間」、「新世紀・パリオペラ座」以上である。「質屋」はホロコーストの生き残りのユダヤ人がアメリカの下町で質屋を営んでいる。帰る国のない人間(ユダヤ人)にとって頼れるのは金でしかない。この言葉は現代の世界経済から情報化社会の中で生き続けている。「密偵」は日本が韓国をほぼ統治下に置いていた時のスパイ物、期待外れ。「彼女は、、、」は阿部サダオの演技が凄い。SEXをしない夫婦(?)に愛を奉仕をする男。蒼井優も凄い。一人の女に惚れ込んだ男の一途な愛は、当然狂気を呼ぶ。「アウトレイジ」は、バカヤロー、バカヤローを相変わらず連発するだけ。大杉漣が親分役であった。そして大杉漣は本当に死んでしまった。合掌。「マスター」全然期待外れ。「エクザイル」も同じ、香港映画がこの頃よくない。私を支えてくれていた凄腕の女史は香港映画の大ファンで連休に香港に行くと言っていた。いい作品に出会えただろうか。ジョニー・トーよがんばれ。「僕の村は戦場だった」タルコフスキーの名作、言うことなし。「エル」女性は男を支配する。中々よかった。「狂気の夜」ずっとむかしのイタリア。若い男女のファンキーな日々。「鞄を持った女」クラウディアカルデナールの若々しき作品。大好きな女優であった。名作「刑事」のラストシーンは最高である。近々借りて来て又見ることにしている。アモーレ、アモーレ、アモレミーオ、主題曲は忘れられない。「ポルト」これはいい短篇小説を読んだ後みたいな作品。26才の若者と32才(?)の女性と運命的な出会い。ポルトガル(?)の駅ポルトが舞台。”恋人たちの嘘は、やがて真実になる。”プルーストの言葉がよかった。恋と愛は偶然の産物だ。「光」実の兄の妻を抱く弟。破滅的な世界。井浦新が静かな狂気を演じる。橋本ナオミが満たされない人妻をよく演じていた。「全員死刑」実話をネタにした若手作家の作品。ヤクザな両親とヤクザな兄弟。「ドリーム」アメリカがソ連に遅れをとっていた宇宙開発、成功に導いたのは、三人の黒人女性、一人は大天才。NASA宇宙開発研究所は当時人種差別が酷かった。91才でこの世を去った大天才の数式が宇宙への第一歩に導いた。現在もこの女性の名を冠した研究施設があり、最高の栄誉賞を受ける。大統領はJFケネディだ。大成功した後、上司の所長がこう言う、「この研究所のトイレで流す小便の色は、同じなのだ」差別する表示板を所長はハンマーで壊して回る。「ゲットアウト」オカルト物でつまんなかった。「セザンヌと過ごした時代」、象徴派の巨匠の若き日々、貧しき日々、悲しき日々、友人ゾラとの日々。”愛人でも長く付き合えばいい妻となる。”このフレーズがよかった。画家はモデル次第のところがある。「新世紀・パリオペラ座」私の尊敬する大先輩である、元東急文化な社長、田中珍彦(ウズヒコ)さんが、ワーグナーのバイロイトを文化村の柿落としとして招いた。総勢約300人、改めてその凄さを知った。オペラを成功させるためにパリオペラ座は闘う、オーケストラ、美術、衣豪、バレエダンサー、オーディション、一年間かけてのゲネプロ(練習)の厳しさ。予算がない。芸術を生むという事は、正に生死をかけた闘いの日々。人間はなんてすばらしいんだと、早朝見終わり拍手をした。ちょっと書く順番を間違えたが、三日間で17本を早送りなしで見た。あ~映画がつくりたい。


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