三日振りに帰宅した。現在5月31日午前3時47分08秒。都心から約1時間とある街のとある会社のとある物件の撮影をしてきた。プロフェッショナルの見本ような高潔なカメラマン。信頼するアートディレクター。目を輝かせてがんばってくれた期待の新人。冷静にしてセンスあふれるスタイリスト。初日はベテラン、二日目は新人のメイクアップアーティスト。やはり持つべきものは兄弟分と、そのスタッフ。外人男女と飛び切り美しい11歳の外人少女をキャスティングしてくれてよかった。そしてあと一人、少女の付き人。久々に出会った天才的相手がとある会社の担当部長。早朝から夜11時まで撮って、撮って、撮りまくった。昨日は昼にこの次の日本を背負って立つのはこの人と、思う人のパーティーがあり途中中抜けして東京のホテルへ。そしてすぐに撮影地に戻った。私のような何の学歴もない者にとって、出来ることといえば、人の二倍も、三倍も、何倍も一生懸命働くことしかない。仕事を出してくれた人に全力で期待に応えるしかない。プロはプロの仕事をして当たり前。それ以上の仕事を目指してやり遂げる。私たち芸人は、お客さんに喜んでもらってこそ生きる糧を得ることができる。どんな世界でも同じで、生死を賭けてこそ成果が出る。あ〜めんどくせえとか、あ〜やってられねえとか、ブータレてる人間は芸を売ることはできない。学校を終えて付き人と共に東京から撮影地に来てくれた11歳の外人少女モデルはプロ意識に溢れていた。疲れているはずであったが、実に毅然としていて誇り高く、堂々と約束の2時間半を演じてくれた。その姿勢に学ぶこと大であった。11時14分の最終電車に乗るために私と兄弟分、期待の新人三人で雨の中駅に向かった。無線でタクシーを呼んだが、車がありませんという事だった。他の人達は後始末、掃除を済まして車で帰る。それではオツカレさんアリガトウ、ホントにアリガトウと言って雨に濡れた。何か達成感があり雨が気持ちよかった。私の右手には数キロはあるであろう、ゴッソリと資料の入ったパンパンのトートバッグが雨に濡れてさらに重くなっていた。 首も肩も、腰も足もパンパンになっていたが、これは一生懸命働いた証だ。朝から三枚の卵サンドのみ。何故かやたらに焼肉が食べたくなっていた。そして午前一時頃やっとこさ赤坂の焼肉店へ。お客さんは私たち三人のみ、店内のテレビには韓国のドラマが放映されていた。人生とは新しいことを求めてビビンバ(かきまぜる)なのだ。成功はその先にある。キムチが腹にキムチよかった。で、午前2時赤坂を後にした。
アイディアとは何のためにあるか、それはただ一つ、出すためにある。直感と直感を徹底的にかき混ぜることにある。納豆は右回りで50回、左回りで50回かき混ぜると、絶好の味になるという。ネバーギブアップだ。
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