婆娑羅(バサラ)に生きることに憧れていた時期がある。近江の戦国大名「佐々木道誉」とか、加賀の「前田慶次郎」みたいに。バサラとは、人と違ったことをする。人は決してしないファッションを身につける。左右別々の着物柄にしたり、派手派手な色とか異色の組み合わせで着る。織田信長もバサラ的であった。傾く(カブク)はバサラであり、やがて歌舞伎となった。私はある時期スーツにアロハシャツが定番であった。今でも時々バサラになる。昨夜、やがて天下を取るであろう御方と、その軍師と食事を共にした。今はその名を伏す。9時半頃にお開きとなった。東京駅発22時30分発湘南ライナー小田原行きに乗車した。愛読している夕刊紙を広げると、気分は「バサラ大名」!?現代によみがえる闘茶を体験という記事がどーんと目に入った。(コラムは話題の焦点)「闘茶」のことは、お茶関係の仕事をしている時に調べて知っていた。(ほんの一夜漬けだが)「闘茶」は鎌倉時代から室町時代 にかけて大流行した。茶の味を飲み当てて勝敗を競う。「バサラ大名」たちは、高価な美術品、道具類、さらに土地や莫大な資産まで賭けるようになった。破産する者も現れ室町時代は禁止令を出した。その「闘茶」が現代に蘇ってきてるというのだ。記事によると、仕掛け人は現在30歳、2017年から闘茶会をはじめたとか。ところは門前仲町のとあるお寺だ。参加者20名の茶席がずらりと並んでいた。闘茶は、“四種十服”、4種類の抹茶を10回に分けて飲む。まずは、「試飲」で用意された抹茶の順番に飲んでいく。ここで味と香りを覚えたら「勝負」となる。10杯の茶がランダムに出され、参加者は、どれがどの茶か推理する。(詳細はネットで調べてください)抹茶はカフェインの含有率が非常に高い。1g に32mg。 コーヒー豆は6mgだから5倍以上も高い。これを何杯も何杯も飲み続けると、興奮気味になる。「バサラ大名」たちは、負けてなるかと、この品、あの品、あの土地、あの城と賭けて、しまいにはブッ倒れてしまう。(NHKのスクープハンターでやっていた)若い頃徹夜麻雀を11日間ぶっ続けで打ったことがある。二抜けといって二位の人間が次の人間と交代する、2位になった者は眠ることができる。勝ち続けると眠ることができず、いかに二位になるかも考えて打たねば死んでしまう。久々にバサラな気分がよみがえった。近々ジーンズに学生服風、中にはブルーのアロハシャツでバサラってみようと思っている。昨日アロハな季節を感じた。春雨が気持ちよかった。辻堂駅に着いたらタクシー乗り場が行列だった。よし春雨じゃ濡れていこう、と月形半平太の気分になり、歩いて一杯飲みに向かった。バサラとサラバをしに。
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