不快指数は100%を超えた。
ならば不快を飛ばそうと思うが、九州で起きている大洪水による大被害を見ると言葉を失う。
毎年繰り返される集中豪雨の被害だ。
避難場所には食料がない。
簡易トイレがない。水がない。当然トイレの水は流れない。集落には電気がつかない。携帯の電波もキレギレだ。
何もかも便利を追求して来た文明社会も、災害に対しては不便極まる。被害に遭った集落の人の殆どは老人だ。
53才の人がいちばん若いんだと言った。
かつて村の青年団というのが日本中の村々にあった。
村の消防団もあった。屈強な青年たちが一致団結して災害に立ち向かった。
又常日頃から防災の訓練をしていた。
青年たちは少年たちに日々の心掛けを教えた。
日本列島は災害列島である。その土地その土地に災害の長い歴史があり語り継がれて来た。
まい年予報と予測は無力となる。
まさか、まさかの想定外が起きる。
何故同じ災害が繰り返されるのか科学的に説明されない。
莫大な国家予算で森林を壊し、里山を壊し、山の個性を切り刻んで来た。
日本列島改造は、日本列島崩壊であった。
便利を追求した結果がいざという時の不便を生んでしまった。
生き物たちの生態系も狂ってしまった。
貧苦と戦い、空から爆弾の戦争を生き抜き、やがて天寿を全うしようとしていた老人が土砂の中に埋まり、流木の下敷きとなり、果てははるか彼方まで流される。
人工知能がどうこう言う前に、人間の知能をちゃんと使えるようにしてほしい。
何度も言うがまい年同じことを繰り返しているのだ。
銀座博品館隣りのおもちゃ屋さんで孫にベイグレードという現代版ベーゴマを買いに立ち寄った。
館内は中国人親子でいっぱいであった。
この国の人たちは並ぶという習慣がない。
レジ前はギューギューとなる。
私は暑さとイライラでアタマがクラクラして倒れそうになった。
152,000円のでっかいウルトラマンを抱えた親子がコレチョーダイと私の頭越しに言った。
私は1,620円のベーグレードを買った。
被災地の方々には缶入りのパン「タスカルブレッド」をNPOの人に頼んで送ってもらった。
ちゃんと届いてくれたらウレシイのだが。
おじいちゃん、おばあちゃん、この缶入りのパンは乾パンじゃないやわらかなパンだから食べやすいからね。
「天災は忘れた頃にやって来る」と言ったのは寺田寅彦さんだが、今では天災は忘れもしない内に、まい年やって来る。