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2012年11月7日水曜日

「水加減」


千両*写真はイメージです


私がずっとお世話になっていた床屋さんのご主人はミニ盆栽を見事に育てている。

ある日うちの鉢物はどうしてちゃんと育たないのだろうと聞いた。
愚妻はするが華道をするが鉢植えは苦手。
その原因はいろいろあるが、まずは水のやりすぎ、世話し過ぎだという。

中国の諺にモノを一番美味しく食べるコツは、お腹を空かしておく事というでしょう。
盆栽の土が少し乾いてきた、土の上が少し粉を吹いた様になってきた、指で叩くとコツンコツンとする、その頃に水をやると木たちが水がウメエー、腹減ってたんだとグイグイ吸収すると教わった。


七年前、小さな盆栽に鉛筆位の太さのハゼの木を植木屋さんが持って来てくれた。
ハゼは山の中の木だから水をよく吸うから、土が少し固くなったら水をこれ位(コップ一杯半)こうして平均的にかけるんだと教えてくれた。
そのハゼの木が床屋さん植木屋さんのいう通りにやっていたらこの季節になると美しい紅葉となる。植木屋さんの名にちなんで小林さんの木と呼んでいる。

小林さんが亡くなる前にいった言葉を思い出した。
ダ・ダ・ダンナ、ボ・ボ・ボンサイナンテ、イ・イ・イジリダシタラモウジイサンダヨ。ダ・ダ・ダンナニハニアワネーヨ。
ダ・ダイイチダンナワ、アンマリニモ、キトカハナノコトガワカッチャイナイ。
ホッホラアノツバキニケムシガイッパイイル、アノウメノキニモ。

そんじゃフマキラーだんべと、持ち出してブチューとやったらダメダメそんな事じゃ、といってケムシを取り除いてくれ消毒してくれました。
赤い実が下についたら万両、上に付いたら千両などと教えてくれた。
ホホーしゃれてるねなんていったものだった。
家の近所から小さな山がどんどん無くなってきた。
私の秋は家の中で見る事としている。

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