ページ

2010年11月19日金曜日

湘南の嵐便り 「かっこめ」




「時をかける少女」は映画のタイトルだが、かつては人の噂も75日といったが今や人の噂も75時間以内になってしまった。


「時をかける大人」なのだ。
次から次に起こる事件やニュースも3日後には話題にもならない。チリの奇跡の脱出劇ですらすっかり過去の話。どんな勇気や美談も目の前の生活の為にはすっかり通り過ぎた話なのだ。


芸能人や有名人の結婚、離婚、自殺も同じ。おぞましい事件も又然りだ。
「耳かき殺人」「秋葉原事件」、親殺し、子殺しももう忘れている。

交番に貼られているポスターに賞金300万で「おい出て来い小池」というのがある。他にも逃亡者はごまんと居る。リンゼイさんを殺して逃げ逮捕された男には×マークが書いてあった。とにかく嫌な事が多い年であった。人間が人間性を失っているのだ。



早いもので十一月七日が終わり後は今日の二の酉だという。
関東一円「鷲」と名の付く神社で行われる祭りだ。発祥の地は足立区の大鷲神社だという。

実際は江戸時代に日本武尊の命日とされる十一月に近隣の農民が開いた収穫祭が始まりとされる。日本武尊が鶏が大好物だったという逸話から酉の日に開かれるようになったとか。
この日は大判小判やおかめなどをあしらった派手な熊手が売られる。
神社では小さな竹の熊手に稲穂とお札を付けた「かっこめ」と呼ばれるお守りを売る。

花園神社の酉の市


鷹の爪の形をした熊手は運や福を鷲掴みにすることから来たらしい。小さな物だとヨォーハイでお終い、中位だとヨーオと三拍子、大きな物となると隣の店の人まで盛大に三・三・七拍子。ちなみに三千円〜十五万円位だ。


一番のコツは日付が変わる時がいい(1155分頃)、えーいチキショウ持ってけドロボーなんて言ってぐーっと安くなる。かなりバブリーな頃は銀座だ赤坂のホステスを車二台に乗り込ませ、会社の若い者と屋台をハシゴして朝まで飲んだものだ。

鷲神社の酉の市

一杯飲むとその頃の思い出話をする、歳をとった証拠だ。ピチピチしていたホステスは「時をかけた老女」になってしまっている。アゴはたるみ、目尻は下がり、顔にはシミとシワばかり。トイレに入って自分の顔を鏡で見たらもう愕然とした。
鏡に向かってお前は誰だと言ったらお前だよと応えられた気がした。


月日は残酷だ。日本武尊の様にみんなで鶏肉を食べに行くかと言ったら、お寿司の方がいい、油っこいのはもう駄目だからだと。

2010年11月18日木曜日

湘南の嵐便り 「チンタラ」


いつまで掛かってダラダラチンタラやってんだよ、さっさとしろい。
全く何をやらせてもトロイんだから。そんな事で一人前の職人になれると思っているんだ、と親方や兄弟子に叱られ、どつかれ、こづかれ職人は育っていく。


放送作家の古谷徹さんが「チンタラ」は実は焼酎造りの言葉だと書いていた。
へえーそうなんだ、一時の焼酎ブームも去って酒造メーカーはサバイバル時代へ、そんな中で昔ながらの製法を見直す機運が高まっている。

兜釜式蒸留気

そのシンボルが江戸から明治にかけて使われていた兜釜式蒸留器、通称「チンタラ蒸留器」だ。現在焼酎の多くはもろみ蒸気を吹き込みステンレス製の釜で大量生産をしている。
対して「チンタラ」は鉄釜にもろみを入れ直火でじっくり加熱して造る「スローフード」だという。熱くなった鉄釜が「チンチン」と音を発し、蒸発したアルコール分が冷やされ液化、「タラタラ」と滴り落ちる。略して「チンタラ」。


「チンチン」は鹿児島弁でゆっくり、少しずつという意味らしい。
こんな事を教えてくれたのは今リコール問題で大騒ぎしている阿久根市の大石酒造の五代目であったと記している。

この頃は家の中で恐い奥方がヤル気のない孤舟族に、何皿洗い一つやるのにチンタラしてんのよとか、さっさと洗濯物取り込んでよ全くチンタラしてんだからとか、何私の後をチンタラ歩いてんのよとか、たまには一緒に寝てあげるからチンタラしてないでさっさとシャワー浴びて来なさいよとか言われ文字通りたつものもたたずチンタラーとなってしまう。


妻とか、女房とか、かあちゃんとか、お前と呼んでいる女性を「山妻」「山の神」とかいう。恐い山妻が増殖していてチンタラ亭主は粗大ゴミ化され家の中で居場所がなく、タラタラと油汗をかいている。


私の友人の写真家は余りの高名さ故全くもって仕事が少なくなった。
家に居ると山妻にジャマだからどっか出掛けてと言われ、ほぼ毎日「ぶらり途中下車の旅」と「ちい散歩」を混ぜこぜにした様な形で時間を潰しているというではないか。


特快とか快速とかは絶対に乗らない、一駅一駅チンタラチンタラ走るのが絶対条件という。朝出掛けて夕方帰るのだ。
お土産に干物だ、まんじゅうだ、おせんべいなんて買って帰ると酷く叱られるらしい。そんなものしっかり仕事で稼いでからにしてと。

大巨匠はチンタラしている若い人には使いこなせない凄い写真家過ぎたのだ。
どなたでも紹介はいつでもします、腕は日本一です。

2010年11月17日水曜日

湘南の嵐便り 「オオカミの血」

ジャック・ロンドンの名作に「野性の呼び声」というのがある。



中学だか高校生の頃(半分しか行ってないが)読んだ。
英国の大富豪の家でのんびり楽しく生きてきた一頭の犬が歴史の流れの中でゴールドラッシュに沸く米国に売られて行く。


凶暴な人間に棒で殴られ続ける、運ばれる船には何頭もいる。
一頭又一頭と人間の凶暴さに耐えられず命を落とす。
ブルジョアの生活にどっぷり浸かっていた犬がやがて野性を呼び起こしていく、それは自分の原点の血オオカミに還っていくのだ。
そして野犬のリーダーとなっていく。うろ覚えだがこんなストーリーだったと思う。


現代人がペット犬を買う小さなチワワから大きなドーベルマンとかゴールデンレトリバーとか、私の家の近くにある海浜公園は愛犬のお披露目合いの場所となる。

洋服を着た犬、リボンを付けた犬、ベストを着た犬、人間以上に大切にされた犬たちがキャンキャン集まっている。芝生に座ってじっとそんな光景を見ているとまるで犬が人間を飼っているのではと錯覚する。

日曜日の夕方、かなりの早さで陽が落ちている。丹沢連峰が黒い曲線をつくっている、大きな石炭の塊の様だ。



ギャキャーイヤーダメーヤメテ、イタイイテテテ、ウワーという叫び声、60代位のおじさんが2頭のビーグル犬を連れていた。

そこに白い日本犬、土佐か紀州か秋田犬だろうか猛烈なスピードでおじさんに飛びかかった。ビーグル犬は根性が無いのか(元々は軍用犬だが)ご主人を守らず尾っぽを丸めてご主人の後に隠れてしまった。おじさんのジーパンが破れ白い犬は食いついて離れない。飼い主の持っていた太いロープの様な物が一瞬手から離れてしまったのだ。

秋田犬

何と小学生に持たせていたのだ。犬は一瞬にして野性を呼び起こしオオカミと化したのだ。海浜公園はもうパニック大騒ぎ、小学生の男の子(56年生)は泣きじゃくる、私は何もする事なくその一部始終を見ていた。


会社の女性のお父さんがこの間犬に噛まれて酷い事になった話を思い出していたのだ。
二人の男の人が現れて食いついている犬を離した。犬は目を血走らせて二人の男の人に飛びかかった。一人が太いロープを掴んで犬を引き寄せ眉間を思い切り二度殴った。
白い犬は段々静かになった、うーうー唸りながら。


公園で犬を放して遊ばしている人が多い。
小さな子や赤ちゃんもいるのに犬がオオカミだった事を忘れているのだ。

こんな可愛いチワワでも・・・

かつてチワワに片目を噛まれて失明したおばあさんがいた。チワワだってオオカミの血が流れているのだ。犬を見たらオオカミと思う事だ。

私も愛犬に何度も噛まれた。飼い主に似るんだよなんて言われ続けた。

2010年11月16日火曜日

湘南の嵐便り 「ホルモン」


男らしさを保つには男性ホルモンが重要らしい。

一日の内では朝が男性ホルモンが多く、夕方から夜に掛けて減少する。
朝だったら会社の上司に叱られても気を取り直して頑張る事が可能だが、夕方や夜に叱られると気が萎えてしまう。男性ホルモンは褒められると増えるらしい。

マカ

2000年以上もアンデスで使われて来た「マカ」、征服者のスペイン人が連れて来た馬が高地に対応できず繁殖力が落ちた時、マカの葉を食べさせたら復活したらしい。

トンカットアリ

「アリさんの杖」という意味の「トンカットアリ」もよく効くらしい。(ちなみに杖はオチンチンを意味する。)マレーシアの熱帯に生息するハーブで、ベトナムでは「百の病を治す植物」と呼ばれている。マレーシアではコーヒーや紅茶に入れて飲むという。


タイの少数民族の間で古くから強壮剤として使われてきたソフォンも効果があるらしい。
(科学作家 竹内薫氏のコラムより)


で、私が何を言いたいかというと更年期に近づいた男を退社する時間に、オイボケドジちゃんと責任をお前がとれよ、ワシャ知らんぞドアホー等と叱りつけると男性ホルモンは一気に減少してしまう。

トロホルモン

もやもやして家に帰るとすっかり見飽きた女房が悩ましい姿で今夜はネッ、なんて顔をしているといよいよホルモンが出ない。
ちょいと駅前へ行って元気付けてくるわとホルモン屋に行ってハツ、モツ、ガツ、トロホルモンなんかを食べる、でもやはりあの嫌な上司の怒った顔と不気味は女房のエロ姿を思い出すといよいよアキマヘン状態になる。

ハツ

借りに現在50歳、結婚して25年、週に平均2回女房にご奉仕となると単純に月に8回×12ヶ月で96回×25年でなんと2400回交わった事になる。


男性ホルモンが減ると気力を失いやる気が起きずグッタリとなる。
閉経した女房たちはもう恐い物無しでよく食べてスタミナと女性ホルモンの分泌が盛んとなる(女性の更年期も辛いが)


そこで私は提案する。
50代になったら年に一度アンデスとかマレーシアに旅行して男性ホルモンを補給するのだ。無駄遣いをしないで少しずつ貯めておく。ホルモン貯金だ。勿論行為もせずスタミナを貯めておくのだ。中国には山ほど漢方があるが高くて偽物が多いので注意を。

モツ

私は65歳となったが今のところ何の補給もしていない。人を叱ってばかりで叱られていないからなのかもしれない。ちなみに私は自分を「歩く迷惑」と言っている。


全くもって困ったオヤジなのだ。山本文郎というアナウンサーが若い女性と再婚した。
この人は週に2回ちゃんとしてますと何かに書いていた。凄いオジイチャンではないか。

ガツ

世の元気溢れる奥方たち、夜は幾ら叱っても大丈夫です。
手抜きしたりしたらドンドン叱って下さい。

2010年11月15日月曜日

湘南の嵐便り 「スーチーさんの笑顔」




ガッチリ握手、イヤイヤ握手、なんとなく握手。

横浜で行われたAPEC。苦笑、微笑、作り笑い、引きつり笑い。
各国が権益と面子を守るためにどっと集まりサッサと帰って行った。警備に掛かった経費約100億、経済効果は600億以上とか。



どの国の代表の顔はひとくせもふたくせもある。
夕食をみんなで食べていたところ、小学2年生の孫が日本て凄く小さい国なんだよねと言うから、日本は実は世界で六番目に大きいのだよと私が言った。
えっ、何で?というから地図を出して日本は200海里という大きな海を持っているんだよ、だから本当は大きい国、海洋資源の国なんだよだからロシアとか中国とかがそれを狙っているんだよ、そんな難しい事を言ったって分らないわよと愚妻に言われた。


よく分かんないと孫が言ってこの話はオシマイになった。
ずーと国民に教えてこなかったのだ。権力亡者、権益亡者たちの顔はみんな悪党顔だ。



そんな中でミャンマーのアウン・サン・スー・チーさんが七年振りに解放されて顔を出した。なんと気高く美しい笑顔だろう、この人が同じアジアのリーダーとして悪党顔の中にいたらどれだけ明日への勇気と希望を得ることが出来るだろう。
死を覚悟して日々生きてきた人間だけが放つ事が出来るオーラだ。

漫画喫茶から機密情報を流出した人間を英雄だ、国士だなどというのはそれこそ漫画だ。
本当の国士なら10時間余りあるというテープを堂々とテレビ局なり新聞社なりに持参すべきであった。

この国のマスコミが全く信用できないからか、この国のジャーナリズムが絶滅してしまっているから漫画的行動に出たのだろうか。
そうでなくとも警察からテロに対する情報が流出した。
世界中が日本とは秘密情報や大事な情報を共有出来ない国と決定付けられた。日々海を守っている同僚達を最悪の状態にしてしまった。


告発は堂々と命懸けでないと英雄になれない。
古来直訴は打ち首となる決まりであり、それを行った人間は神となった。

救い難きテレビ局や大新聞社は全く機能していない、ただただ阿呆なニュースキャスターは、一体この国はどうなってしまのだろうなどとしたり顔をして、次は天気予報なんてやっている。いつも出てくる評論家やコメンテーターや大学教授が無駄な時間を費やしている。

海上保安庁の船には機関砲が常備されている、つまりは軍隊と同じと思わないといけない。
軍の機密は自分勝手に流すことは許されない。
まだまだ見えない裏と闇があるのだろう。この事で誰が損害を受け、誰が特したかでわかる。


鎌倉観光を堪能したオバマ大統領

APECで一番笑っていたのが米国の大統領(抹茶アイスが旨かったからな)とその次が韓国の大統領だった気がする。一番苦虫顔は中国の首席とロシアの大統領と日本の首相であったのは気のせいだろうか。


いつかアウン・サン・スー・チーさんが登場してくれる事を望む。
あまりに正しすぎる姿だ。くれぐれも気をつけて欲しいと思う。
権力は恐い、正しいものを消すために何でも出来るから。

2010年11月12日金曜日

湘南の嵐便り 「怖い人」

仁義なき戦いより
オリャーボケ、沈めるぞ埋めるぞ直ぐ来いって姐さんが言ってるんだよ、わかったな直ぐだぞと黒い服の60歳位の恐い人とその隣に70歳位の少し太めの和服のおばさんじゃない姐御風の女性、それを囲む様にテーブルには若いお兄さんが6人。


入口の駐車場には二台のベンツ、側には4人のボディガード風、ここはホテルニューオータニの一階コーヒーショップ。みんな煙草をバカバカ喫っていて煙がモクモク。


私はそこで待ち合わせがあったのでタクシーで車寄せに着きました。
おっとボディガードが寄って来る。何故か私がすこぶるその人達に近い感じがするのだろう、でもジーンズにジャケットを着ている恐い人はいない。
一応私の体を目で上から下、下から上へと見て離れて行った。


ニューオータニのコーヒーショップは昔のニュージャパンの替わりになって恐い人の集う一番のホテルと云われている。



まむしの兄弟より

何組か座っているが殆どが煙草を喫っている。
オーダーを取りに来たボーイに禁煙じゃないの?ちゃんと注意しないと駄目じゃないと言うと、えー今日はマアちょっとと苦笑した。仕方ないよな、沈めるな埋めるだなんて物騒な声で怒鳴っているしな。えーマアと更に苦笑した。


後で女優の○○さんが来るからルームサービスにするので部屋を二時間とってくれる?マネージャーも来るから三人ね。会議用の部屋があるから頼むと言った。


何しろ世の中で一番恐い人たちが群れている、何でここを指定したんだろうと思った。
カプチーノの大を飲みながら前後左右に気を遣う。

ナニー、コリャーボケ指一本や二本じゃスマネェゾわかってんのか、来週オヤジが出て来るのに未だケジメがついていないなんてオレに恥かかせんのか、エー、オイ。なんて二台の携帯を使い分けている。


アレ国会議員の××先生が秘書と二人で近づいて来るではないか、そして恐い人とその親分の奥方(姐さん)にいや〜どうもどうもおそくなりましてと最敬礼するではないか。

その時午後一時十六分三秒、一体どうなってんのという感じ。
支配人らしき男が来て煙草の注意でもするのかと思いきや、君っと言ってボーイに灰皿を取り替える様に指示を出す。


唐獅子牡丹より


余程オリャー禁煙だろうがちゃんとルールを守れと言おうと思ったが、元々ルールを破るのがしのぎの人達、ナンセンスかと思ったので止めた。


姐さんはミックスサンドなんか食べている。
××先生は姐さんの耳元に何か囁いている。
突然姐さん顔に似合わず着物に似合わずウソーウソーギャハハハと大笑い。
周りの恐い人達は決して笑わず目配りを怠らずギラギラギョロギョロだ。


あっ、来た帽子とサングラスで顔を隠した女優さん登場。
ボーイが直ぐ近づいて言葉を掛けそのままエレベーターへ。背が高いし黒いコートに長めのショール、やはり目立つ。立ち止まって支払に向かうと又、オリャーボケ、甘ったれんじゃねえぞオラオラと又始まった。余程沈めたり埋めたりするのが好きらしい。
煙草の白い煙が雲の様に浮かんでました。


緋牡丹博徒

緋牡丹


後で判った事だが女優の○○さんの男がこのホテルのスイートを一ヶ月借り切っていたのです。なるほどでした。

2010年11月11日木曜日

湘南の嵐便り 「オッパイがイッパイ」


あー嫌だ今週もやるの、社内メールから「今夜女子会有り集合」と先輩社員から。

この女子会というのが企業の間で大流行とか。
多い会社では月に45回もするというではないか。私の知っている美人でボインで才能ある27歳の女性がこぼす事こぼす事、月に一度位ならいいけど週に一回なんてウンザリと。



どうせ話は男の話、SEXの話、ファッションやお化粧の話、旨い店の話、秘密の話(話したら秘密ではないが)上司とのラブホでのビックリする様な話、早い話が仕事の話。
上司や男性社員や欠席者の悪口大会、みんな立派な胸の谷間からオッパイを見せて一杯又、一杯。


あいつあんなゴッツイ体してホーケイだって。あの女かなりSらしいわよ。ムチムチ大好きって事。あの娘バックレて真面目ぶっているけど夜はクラブでひと儲けしているらしいわね。あの娘今日も来ないじゃない、徹底的にイジメちゃおうよ。


とまあオッパイ達が集まって一杯飲んで悪口悪態イッパイ大会。
これを女子会というらしい。



学生時代のコンパ、会社に入っての合コンが発展してホーケイ、ソーロー、インポ、変態マザコン男と飲んでもつまらない。
女だけで集まった方が何倍も面白いという形になっているらしい。


私の知っている女性はホトホト参っている。
辞めたいと目に涙、折角入社してやっと仕事も身に付いてきたのに、ブルルル、あっメールが入ったもしかして又女子会の集合命令かもとシドロモドロ。
もしそうだったら今日仕事の打合せで来いと言ってくれませんか、何でも私の名前を出せば怖い先輩社員も仕方ないと許してくれるとか。いいよいくらでも名前を出せばと言った。

その夜、その女性は私の名を出し見事女子会から逃げる事に大成功したそうです。
で、その夜どうしたかといえば何の事はない会社の上司と不倫したとか。


泊まりがけの女子会なんていうのもあるそうです


一体どうなっているのか、銀座の街を一人歩いていたら何人もの人とぶつかりそうになった。みんなメールを見ながら、打ちながら歩いているからだ。

それにしても世の中が心配だ。
後で聞くと不倫の上司は社内に後二人相手がいるというではないか。
一度連れて来いと強く命令を下した。

ある日の昼下がり銀座和光のパーラーでの事でした。

2010年11月10日水曜日

湘南の嵐便り 「猫まんまは悪か」


美味しそうな味噌汁がある、少し冷飯が残っている、今夜は自分一人。
真夜中お腹が空いた、誰もいない。いっそ味噌汁に冷飯を入れて食べたら旨いだろうな。

猫まんま※イメージ


こんな誘惑に駆られた事はありませんか?
俗に猫まんまといわれ最も行儀の悪い食べ方といわれています。


留置場に入ってきた人間が初犯かかなり慣れているかはアルミの食器の持ち方一発で判るといいます。
初めての麦飯入りのご飯が食べられない、エイッ何も入っていない味噌汁に入れて食べるというより飲み込んでしまう。
オイッおメェ猫まんま、犬飯かと同じ犯罪仲間に馬鹿にされるらしい。

この場合A=味噌汁+B=麦飯(バクシャリ)入りのご飯の足し算A+Bが別々だから正統な食べ物、食べ方として認められないのだ(実は旨い)。

ところが留置場でなく料理屋さんでA+Bが一緒になって出てくると、見た目の文字は悪いが「雑炊」という正統かつ高級、一流、食通の料理となる(古くは増水といわれた)。

「まる雑炊」とはすっぽん鍋の出汁にご飯を入れたもの、「ふぐ雑炊」はふぐの出汁、「とり雑炊」は水炊き鍋の出汁、「かに雑炊」はかに鍋の出汁、「しゃぶしゃぶ雑炊」はしゃぶしゃぶの出汁だ。

これは雑炊です※イメージ


主に鍋料理の〆や体調が不良の時など「お粥」と同じ様に用いられる。
味噌汁は可哀相ではないか、差別ではないかといいたいがどうだろう。


しかし自分の子供が味噌汁にご飯を入れたらコラッ止めなさい、それは猫まんまだと怒る筈だ。子供がだってこの前お鍋をした時にご飯をいれたじゃんと言う。
あれは雑炊といって正しい食べ方、豪華かつ優雅なお料理なのだ。
わかんないなんてグズられる。それ故絶対にひと前では出来ない。



深夜CSの時代劇チャンネルで昔のチャンバラ映画なんか見ていると頭の中に確か豚汁が残っているな、暖めて冷飯を加賀塗りのお椀に入れて北海道の友人が送ってくれたシシャモを焼いて漬け物で食べたら旨いだろうなと思いを巡らす。

でも子供や孫達にはきつく叱ってきたからなと苦悶するのだ。
後は自らの意志の強さとの戦いとなる。猫まんま、犬飯なんていわないでいい名前を一流の料理人に付けてもらいたいと思ったりする。


A豚汁+B冷飯+C本場のシシャモ、このA+B+Cの図式が堂々と許される日が来る日を待ちたい。


その夜私が自分の意志の力を発揮できたかはご想像にお任せします。

2010年11月9日火曜日

湘南の嵐便り 「終活」


お前が一番親に迷惑を掛けたんじゃないか。
何いってんだお前だって二度も離婚したくせに。やめなさいよこんな日に大した財産でもない話の事で。何エラソーにいってんだあんたは何も面倒見なかったじゃないか、自分だけいい身分になったからっていつも問題があると逃げてたくせに。





まったく遺言を書いておいてくれたからよかったんだよ、大体親父はだらしないんだよ。
結局お母さんがあんな死に方をしたのも金にも、女にも何事もルーズでだらしなかったからなんだから。もう止めてよそろそろ人が来るんだから。


「終活」ブームだそうです。
決して「就活」ではありません、友人の行政書士から聞いたあるお通夜をダイジェストにしたのです。

実話はもっと強烈だったそうです。
お茶をぶっ掛け合うわ、殴るわ、蹴るわ、鼻血は出るわだったそうです。




「終活」とは死ぬ前に財産は、お墓は、ペットはどうするか、又、借金を抱えていたらどうするか、知人や友人の連帯保証人になっていたら一体誰が何を相続するのかしっかりしておきたいという几帳面な方々のする事です。



遺言ツアーも盛んで、行政書士や公証人や弁護士とかと一緒に温泉などに行きながら話し合うそうなのです。
子供たちとうまくいってなかった人、子供に先立たれた人、生涯一人だった人等様々な人達です。お墓はないし、高いし、草とりやお参りしてくれる人もいない、そんな人たちが一代供養をしてもらう所が多くなっています。

私の親友も妻と息子三人いながらこういう所に入りました。
20万円で15㎝位の仏像です。私達有志が買い求めました。
麻布です。とてもキレイでオシャレなオープンカフェがあります。


さて「終活」ですが、西郷隆盛の言葉に「子孫に美田を残さず」というのがあります。
財産なんて遺すもんじゃない、なまじ遺すと骨肉の争いをするという教えです。



私のところは何も財産遺さず母が正々堂々と逝ってくれたので明るいお通夜でした。
友人の行政書士はこの頃大変忙しいそうです。はじめに書いた大暴れのお通夜の家族に遺されていた財産は少々の銀行預金と一頭の老いた柴犬一匹だったそうです。

兄弟は他人の始まりなのです。
あの世ではコツコツお金を貯め込んだ人間はもっとも卑しいといわれたるそうです。
一度は天国に上っても一度は地獄に下ろされるそうです。

2010年11月8日月曜日

湘南の嵐便り 「会社は怖い」


オメエ殺すぞと言われて、お願いします実は死のうと思っていたんです、凄く助かります。
こういう相手ほど手強いものはいない。つまり逆らわないという極意です。


末期の癌です残念ながら長くて後半年ですといわれたら、ありがとうございます、実は今日死のうと思っていたのです。未だ半年も生きるんですか長いですね。

白海老

君ねえ山形に転勤してもらう事になったんだ悪く思うなよと、上司に告げられる。
えっ、山形ですか良いところですよね、サクランボ、ラ・フランス、ヘキソバ、それに羽黒山、月山、湯殿山、映画村に鶴岡、もう大好きです。ずーっと退職までお願いします。

米は旨いし、魚は最高、飛ばす相手はすっかり拍子抜け、そんなに山形いいのかとなる。なんなら一緒に転勤になりましょうか?嫌だよ絶対本社に帰ってこれないんだから。
本社なんてどうって事ないでしょう、人事、人事ですから。
本当に心から御礼申し上げます。山形は最高ですから。妻や子供もきっと大喜びです。


のどぐろ


なんだい、チクショウ、あの野郎実力がありすぎるから地方に飛ばしてやろうと思ったのに。だが大喜びで明日にでも行くみたいなんだ。
常務そんなもんですよ、この東京にいて数字数字に追われまくって少し上に行ったからっていつどこへ飛ばされるか判らないですからね。

あの上席執行役員なんて前は副社長かヒョッとして社長なんて言われていたのに、今は富山支社長ですからね。支社といってもわずか6人、48歳で定年までの12年ずっとあっちらこっちら回されて終わりですからね、でも白海老やのどぐろは旨いですよ、それにゴリの唐揚げ。

ゴリの唐揚げ

あの男東京で役員になれると思って東京の一等地に大きな家を建てたばかりらしいじゃないか。BMWも買って、悲しき者は宮使いという事でしょう、この頃精神が少しいかれたらしいんだよ、元々いかれてたじゃないか。なんだか一日中笑っているらしいんです会議中も。

この間本社の副社長が来てその姿にビックリしたらしいんです。
なんでも副社長との打合せにGジャンで現れて前日のゴルフの内容をずっと笑いながら喋っていたそうです。じゃあアウトか?そうです、完全にアウトのようです。OBです。


会社ほどこの世で怖い入れ物はない。