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昨日、深夜から朝にかけて夜空を三度見上げた。
いつもより星が多く、大きな星の輝きがダイヤモンドみたいだと思った(私の住んでいる茅ヶ崎市辺りで)。
一枚のハガキを手にして家の前の公園に出た。
近所のコンビニにあるポストに投函するために。
私が七月十三日に書いたブログ「ペルソナ」の中の“類犯”は“累犯”の間違いでは、とのご指摘のハガキが来ていてそれを帰宅して読んだ、服を脱ぐことを後にしてすぐに返事を書いた。同じ犯罪を繰り返すことはご指摘通り“累犯”が正しい。私のミスであった。
ポストに向かい今後もご指摘をといいながら投函した。
公園にたちつくし夜空を見ながらふと新橋駅側の靴磨きの老女を思い出した。
新潟県佐渡の出身であった。
あるテレビ番組で「私はずっと下ばかり見て来ました。夫に先立たれ子どもを育てることに必死でした。靴磨きは下ばかり、空を見上げるなんてことは忘れてました。先日ね義姉が亡くなって佐渡に帰ったんです。とてもよくしてくれた義姉でしたから。葬儀も終わってほっとして空を見上げたら、星がたくさん出ていて初めて佐渡の夜空の美しさを知ったんですよ」
ずっとむかしに観たそのテレビ番組を私は忘れることができなかった。
昨日新橋駅に老女の姿はなかった。
ずっと、ずっとその姿はなく、老女の使っていた靴磨きのお店のセットは布がかぶせてあり、紐でしっかり縛られていた。
一回500円、一度1000円を出してお釣りはいいですよといったら、私はおもらいじゃありませんと、ビシッといわれ恐れ入って謝った。
その時も靴だけを見ていて顔は上げなかった。
このブログを書き終えたのは午前二時十六分三十五秒。
その後窓を開け夜空を見上げた。星はめっきり少なくなっていた。
“星はなんでも知っている”という歌があった。
老女がどうしているか教えて欲しいと思った。
ミスを書いた私は黒星であった。