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2015年7月21日火曜日

「夜の風鈴」


写真はイメージです




“ハイニョー”と書くと“ハイヨー”みたいなお手軽気分だが、“排尿”と書くと急に病院的になる。

六月十六日(木)に歯医者さんで治療を受けるに当たり、前の前の日から抗生物質を2錠ずつ服用してうた。つまり4錠。

十五日(水)にかねてより銀座oluhaショップに来店を誘っていた、お世話になっている代理店社長の友人二人と、ショップ内で六時半に待ち合わせをしていた。
一人は美しいモデルさん、一人は現役の美男子ボクサーであった。以前何度か会っている。

暑い一日であった。
ショップ内を案内した後、すぐ側にある中華の名店、銀座アスターに行った。
頭がボアボアした後ズキッズキとしていた。一杯飲めば治るかと思った。
私とボクサーはグラスビールを頼み、モデルさんはジュースを頼んだ。
シュウマイ二個ずつ、春巻き一本ずつ、チンゲン菜の炒めたものを三分割、酢豚を三分割した。いつもならガッツリ食べるが、酢豚を半分以上残した。

耳がかなり痛くなり食欲がなくなっていたが、話はすこぶる楽しく弾んだ。
モデルさんはボクシングジムに通っているとか、ボクサーは九月五日に引退をかけた試合をするとか、週が明けたら減量をはじめるとかを穏やかに話す。
シメにチャーハンを三分割となったが二分割にしてもらった。
モデルさんとボクサーが旨い、美味しいと食べてくれた。
一分割分位残ったのをモデルさんが持って帰ればとボクサーにいってお店の人に頼んだ、袋に入れて持って来てくれた少々のチャーハンを、ボクサーは大切そうに持って帰った。

当たり前のようにそんなことをした二人にとても心動かされた。
私は茶碗一杯ほどのチャーハンはヒト目を気にして持って帰ることは出来ないからだ。
気が付くとまた、頭がズキッズキとしていた。
外は暑いのに体は寒く、やけに耳が痛く触るとなんだか膨らんでいた。
結局酒はコップ一杯分のビールと紹興酒のロック半分だけだった。
私にとっては飲んだ内に入らない量だ。

1040分ころ家に着くと耳の痛さはピークに達していた。
鏡で見ると耳が異常に赤く膨らんでいる。
前の日に耳かきをやり過ぎたせいだろうと思い、熱さまシートを貼ったり、氷を入れたビニール袋を当てた。次の日耳鼻科に行くと決めた、が次の日の木曜日は耳鼻科は休診日だった。かかりつけ医も休診日、電話をして今日歯の治療をするんですが、と聞くと止めておいたほうがいいというので、歯医者さんにまたまたキャンセルで申し訳ありませんと日を改めてもらった。

まあ一日我慢するかと決め込んだ。
耳はドンドン膨らんだ。愚妻は何!それ!市立病院の救急へ行けばといったが、明日耳鼻科に行ってからでいいんだよ、耳かきのしすぎだからといった。
で、次の日耳鼻科に行くと、あっ、これすぐに市立病院へ行って点滴を受けて下さい。
直ぐ紹介状を書きますとなり、すぐに行った。

女医さんが見てくれてウイルスかも、もしかして帯状疱疹かもとつぶやき姿を消し、部長と呼ばれる男性と共に再び姿を表した。うーん、かなり炎症がうーん入院してもらってはという。なんだい耳かきしただけだよと思った。まずは点滴となった。

で、その日から五日間通院し、点滴と一日三回の抗生物質服用となった。
長い話になってしまったが、排尿のたびにすこぶる嫌な抗生物質の臭いがするのだ。

詳細は二十二日(水)午後十二時に判別するらしい。
痛みはなくなり、膨らみも消えつつある。鏡でじっくり自分の耳を見た。
江ノ島の土産屋で売っている売れ残りの貝殻みたいだった。

真暗闇で聴力検査というのをはじめてやった。
音が聞こえたら手許に渡されたボタンを押す。大、中、小、微小と。
マイクで起きてますかといわれた、少々眠ってしまったようであった。暑苦しい夜、いつものグラスで一杯。
抗生物質をつまみに飲むのも一興かも(?)どこからか風鈴の音がする。

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