2月21日(日)寒さが去り一気に春の暖かさとなった。
原作を読んでいた映画を見落としていたのが国府津のシネコンで上映してるので観に行った。東海道線の中が老人達で一杯だった。六十歳から七十五歳位が主役である。
小さなリュックサック、サイドにペットボトル、スポーツウエアにキャラバンシューズが定番のスタイルである。
国府津でどっと降りた。何でこんなに老人達が多いのかと知った。(私もその老人の一人、映画は千円で観れる)曽我の梅林が見頃なのだとタクシーの運転手に聞いた。
河津桜が満開だとも聞いた。私は人間の集団が大の苦手である。特にババタリアンの集団に出会うと情緒が不安定になる。クサイ、ダサイ、ウルサイからだ。
小田原シネコンコロナに着くとそこはもう異次元の世界であった。
入ると直ぐにUFOキャッチャー、右にはスーパー銭湯。その隣にはボーリング場、どこに映画館があるか判らない。ズラ〜と人の列。ガキがウルサイ。
何事だと思うとグルグル回して赤い玉がコトンと落ちる、くじ引きだ。二階から一階の入り口まで並ぶ位だから余程いい景品が貰えるのだろうと思い聞いてみると、何だい食事のサービス券(五百円相当)みたいなのが当たるという。
切ない悲しい行列であった。当然行列の主役はババタリアンと老人達である。
名古屋のパチンコ屋が始めはパチンコ店として経営してたらしい。
オープン当時は大変な賑わいだったが、パチンコやパチスロの射幸性が強い爆裂機が禁じられ一発何十万も儲ける事が出来なくなったのだという。
それでもってパチンコ屋さんはスペースの活用を考え現在の混然バラバラとなり国府津のコロナ(太陽)となった。
名古屋人とはとんかつとキャベツをそのままご飯に乗せ味噌をかけてしまったり、長い鰻を短く四角く切ってご飯と混ぜ混ぜしちゃう等という神をも恐れぬ大胆不敵な事をしてしまう。
それ故コロナもとんでもない空間となる。ボーリングのピンが弾ける音を聞きながらお湯に浸かり、体から湯気を出しながら映画を観る。イタリアンの横にうどんがあり、その横に何でもありのレストランがあり、その前にはチョコパフェその横にハンバーガーともう頭がこんがらがってしまう。(正確ではないかもしれない)
やっとこさ映画館を見つけていざホットドック(マスタード&ケチャップ)アイスコーヒーを買う。フライドポテトを揚げてもらっている間に、映画の題名を言ってチケットを買う。何だか悪い胸騒ぎ、全然人が並んでいない。一時二十分上映開始だ。オーイ上映開始だぞと声は出さないが心では叫んだ。
142席の中には何と二人しか観客がいなかったのだ。きっと予告編が終わったら頃にどっと入って来るだろうと思ったが全くその気配なし。とうとう二人だけで見終わった。
それ故全然盛り上がらない。映画はやっぱり観客が一杯がいいのだ。
国府津の人々には悪いが全然アカデミックでない所だ。
映画の題名は言わない方がいいと決めた。ホットドックもホットでなくクールだったし。映画も全く原作に負けてるし、森山直太朗の主題歌が暗くて、甲高くてたった二人には息苦しかった。
あ〜あついてない日曜日の前半だと思いつつ、国府津の駅に行くとオバチャン、オジチャンの群れだ。切符を買うのに一苦労、さっさと買えよと思わず口に出す。列車に乗るとそこは梅や桜見物の宴会の延長戦。
イカの薫製の臭いがプ〜ン、ホタテの薫製、笹カマボコ、亀田の柿の種、ポテトチップス、ポンキッキ、カラムーチョ、なんたる臭い、ワンカップ、ビール、発泡酒、焼酎水割り、ハイボール。とにかくよく喋り、よく飲み、よく食べる。
熱海から、小田原から、乗って来ていたのです。そこに国府津からの乗客が合流もう頭がクラクラ。臭いに敏感体質な者としては耐え難きです。
四人の客が平塚で降りました。座席にはさきイカが何本も、タコの薫製が何匹も座っていました。ちゃんと掃除して降りろっていうんだよ、まったく。
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