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2010年5月25日火曜日

人間市場 薬局市

駅の側に大きな薬局がある。
男の薬剤師二人、女性一人、店員三人だ。
ある日花粉症が酷いのでコンタック600STを買いに行った。
ところが他の何種類ものコンタックはあるが600STはなかった。私は600STが一番効くんだ、他の薬局へ行くよと言うと、サヤエンドウ豆みたいな女性とアサリみたいな顔の男二人の薬剤師がアレやコレやといろいろ説明する。

そのコンタックと600STとはどう違うのと聞くと分厚い本を持ち出して来てアサリ男が何やら説明する。サヤエンドウ女は何種類ものコンタックの裏側を読んでいる。馬鹿バカしい、阿呆らしい。

大ファンの不動裕里選手が二日目首位だったのに六位に終わりムカムカしていた私は、日本ハムファイターズと日本ウインナーファイターズと日本ベーコンファイターズくらいの違いはあんのと言うと二人はキョトンとして言葉を失う。

点鼻薬はどうでしょうと言うからもういいよ、他に行くからと自転車の方に向かう。
ビタミンCは足りてますかと追い打ちするサヤエンドウ、ユンケルを飲むといいかもとアサリ。で私はプッツンと言っても鼻水まみれ、目はしょぼしょぼで迫力は従来の五分の一位。店の前の魚屋さんのオバサンがいいカマス入ってますよと言うから道路を渡ってカマスを見る。いい型ではないか。向かい側にはアサリとサヤエンドウが見つめている。ハックションと二人に向かってした。

ちゃんとプロの仕事をしろよと声を掛けると何をトチ狂ったのか二人で手を振っていた。
そしてサヤエンドウがリポビタンDを持って来て、これどうぞと言うではないか。何だい、こんなの飲んだ事ないよ、ファイト一発って感じじゃないんだから。

広告業界ではあのコマーシャルを「お助け篇」と言うらしい。
あっ、危ない!そこでリポDを飲んででお助けするかららしい。今は、母は山口百恵、父は三浦友和の子が出ているという。昔はもう一種類ただただ無目的に海岸などを走るタイプがあった。これは「やみくも篇」と言ったらしい。あの薬剤師たちもやみくもに薬を勧めているだけだ。

何でサヤエンドウかと言うと服が緑色で体が少しかしいで細い胸の処が少しだけ膨らんで頭のてっぺんの毛が立っていたからだ。
アサリはツルヌルとしおちょぼ口で少し泡を吹いて喋るからだ。

カマス二匹、浅利一袋、赤身の刺身、つぶウニ瓶詰め、いくらと言って魚屋を後にする。ハックションと大きなクシャミが出る。自転車で駅前を走っているとメガネスーパーの店員、タクシーの運転手さんたち、花屋さん、文房具店のおばちゃん、本屋さんの女店員達が手を振ってくれる。

一人私の姿を見て店の中に隠れた親父がいた。ニセブランドを売っている店だ。
一度こっぴどく叱ったからいつも私の姿を見るとサッと店の中に入ってしまう。
そこを通りながら親父ニセものガセものばかり売ってんじゃないよと声を掛けてやる。
その斜め前のスーパーでイチゴとビワを買う。いつも行く鍼とお灸とマッサージの治療院へのお土産だ。

あなた私のトマトをもっと大切に扱って、そんな入れ方したらトマトに傷が付くじゃないとワメク六十歳位のオバサン、バナナやイモやニンジン、ネギ等を買っている。
ここは自分で袋に入れるのが決まりというかルールなのだが、あんたちゃんと一つずつ袋に入れてよ、ちゃんとしなさいよと怒っている。掟破りのオバサンだ。その後に居た私はウルセイババア、早く金払って自分で袋に入れろ、早くどけと怒った。

ババアはアンタなんだい、エラソーな事言うんじゃないよと食って掛かってきた。
ヒッパタイテと思ったが相手はオバサン、私が手伝ってあげっからと言ったら何と全部入れてよと言う。こういうオバサンには先ず勝てない。袋詰めを手伝っている私を見てニセ洋品屋の親父がニタニタしていた。外に出ると亀が顔を隠す様に店の中に入ってしまった。

女店員がホント色々ご迷惑を掛けましたと自転車のところまで来てくれた。
あのババアお店で有名なんじゃないのと聞くと、超有名な方ですと言った。
あのババアは(すいません、つい言ってしまいました)自動車会社の創業者一族の奥さんの妹さんなんですよと言った。
お客としての免許持ってないんじゃないのと私は言った。

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