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2011年2月22日火曜日

湘南の嵐便り 「若者たち」

この世で何がいちばん羨ましいと思うのは若さだ。血気盛んな若さだ。
彼等は未来だらけであり私は行き止まりである。
彼等は夢を持ち、希望を持ち、自らの可能性を探す。

深夜打合せに来た若者たち

一文字に一枚の写真に未来を見つめる。
きっと名作となり世に残すものになるかもしれない。
若者たちが真剣に挑む世界は遠い自分の姿を見ている様で清々しい。

しかし新人やその先輩、その又先輩が一枚のポスターという物に対し苦しみ抜き、冷たいピザを夜明けに食べながら「ヤッタかも」とか「やはりだめかも」とか目を赤くして夜を徹する。こんな若者たちを育てるのが私の使命であり責務であり又危険な判断なのだ(何故なら私の感度はすでに老人ホームに入っているのだから)


アルコール占い新作のポスターです
かつて後藤新平はいった。
この世で人の上に立つ者で一番は人を残す事、二番は仕事を残す事。
もっとも下は金を残す事であると。


むかし流行ったギャグではないが定期預金に残はない。田園調布に家は建たない。
それ故私に楽しいゆとりの老後などあり得ない。
ただ一人でも多くいい若者が育ってくれればこれ以上の幸福はない。


アルコール占い新作のポスターです

この頃若者たちに真剣という姿がすっかり見えなくなった。目はウツロであり日々に流され去勢されている。しかし今私の目の前にいる若者たちは宮本武蔵であり佐々木小次郎である。坂本龍馬であり高杉晋作である。

金だけを残す気で生きて来たら小さなヨットや、小さなクルーザーの一台や、小さな別荘の一つや、ベンツのAクラスの一台を持つ事は可能だったろう。死ぬ気で働いたのだから。

しかし私には何の興味もない。今目の前にいる若者たちがいつかきっと独り立ちをし、名を出しいい作品を世に出していってくれる方が何よりも嬉しい。

金は人を卑しく、切なく、醜い物体に変えて行く。
そして誰にも愛される事なく消えてゆく。

坂本龍馬がいった「この世に生を受けたるは事を成す為に有り」と、この国は拝金主義者やバブリーな人間によってメチャクチャにされてしまった。

再起不能かも知れないが私は一人一人真剣な若者達の目に希望の明日を見つけようとしている。


ダグラス・マッカーサーは「老兵は消え去るのみ」といったが、私は銃はもう重くて持てないが短刀や短銃位は未だ持てる。
若者たちの為に指はいつもトリガーにかけている。
弱い者をイジメたり裏切った相手が挑んで来れば指を引くだけだ。


1 件のコメント:

こし さんのコメント...

残された時間を考えながら、毎日できるだけ楽しんで、気合入れて過ごしていきたいです。

しかし、実際にはダラケまくる日もございます。

明日はどうかな・・・
がんばれりたいな。