不良品は再生できるか?答えはできます。
それを証明しているのが役者の宇梶剛士氏です。
彼はアイヌ出身であり十代の頃上京した。
その後暴走族ブラックエンペラーに入り、やがて七代目総長となる。
抗争に明け暮れ特別少年院に入った。そこである一冊の本に出会い役者を志す。
出所後ある劇団に入る。また菅原文太氏から人間学を教えられる。
その経緯は彼の著書、その名も“不良品”という本に書いてある。
以前に読んだため正確には覚えていない。お母さんへの愛に溢れていた様に思う。
今や宇梶剛士氏は日本を代表する役者となり、映画や舞台、テレビで大活躍だ。
私が何故今この様な事を書くかといえば、金曜日夜11時15分〜12時15分に放映する“信長のシェフ”というマンガを映像化した番組が好きで時々見ているからだ。
信長の忠臣である森可成役を実にいい味を出して演じている。
私がイメージした森可成にそっくりなのだ。
豪快にして繊細、つまり強くて優しくて忠義に厚い歴史上の武士の姿だ。
それはアイヌの血が演じさせているのかもしれない。
かつて北海道のアイヌの集落に行った時に見たアイヌ独特の模様、荒々しいが何か心に染みる木彫りの熊や鮭。戦の道具。日本の原点が脈々と息づいていた。
私は熊が鮭を咥えている木彫りを買って帰った。
年を追うごとにいい味の色となっていく。
不良品の宇梶剛士氏もこれから更にいい味を出してくれるだろう。
アイヌは苦境に強かった。
あなた方の目の前に不良品に見える人間がいたら決して諦める事なく将来に期待して愛情をかけてほしい。人間にはきっとその人間のいい味があるからだ。
ちなみに今まで幾多の役者が西郷隆盛役を演じたが宇梶剛士氏が演じた西郷隆盛が間違いなくNo.1だ。すばらしいでごわすだった。
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