ページ

2019年3月7日木曜日

「雑草にも春」

一将功成って万骨枯る。一将疲れ切って万骨砕け散る。この国は土の下の、下の、下から根崩れしてしまった。何かが起きると、第三者委員会とか、有識者会議が結集される。有識者とは、学識、見識、知識などを有す、その道の権威者たちである。が権力に対しては全くの非常識者たちとなる。勉強ばかりして人に学ばず、自説を曲げず、名誉とか、肩書きとか、勲章ばかり追っているから、人間としてのあるべき姿が見えない。恥の上塗りを重ねる。恥ずべき者共となる。昨日変装して拘置所から出てきた、権力者の姿はまるでコントを見るようであった。その一方、妙に晴れ晴れとし、一句詠みながら裁判所に向かう、籠池被告夫婦の マンガチックな堂々感に笑った。国会に参考人として出席している。有識者(?)たちの見るも無残、聞くも無残な姿。一人くらいはノーベル賞受賞者のある教授のように、名刀の切れ味を発揮するのがいるのかもと思ったが、全員竹光よりも使えない。このバカバカしいやり取りの一方で、親が幼い子に凄惨なリンチを加え、命を奪っている。まい日、まい日である。国民全体は勿論。与野党共にこの一大問題に取り組まねばならない。確か故松下幸之助さんの言葉だと思うが、会社を駄目にするのは、社長が疲れたという事だ。社員は敏感に会社の将来に不安を持つ。国もまた同じである。カラ元気でも明るくふるまって、リーダーたちは夢を語らねばならない。カルロス・ゴーンの変装した姿を見て、男の美学がない一人の男の終わりを見た。がいずれ世界の企業がゴーンの才能を高く買う。これから長い長い公判が始まる。最高裁まで争えば途方もない年月がかかる。籠池被告夫婦には疲れを感じない。いま手にしているものを失いたくない人間は、弱く、恐怖心を持つ。もともと何も気にしてなく、失うものがない人間はしたたかに強い。寒さで土だけになっていた雑草を入れているお盆に、週に二度、 水をずっとさしてやっていたら、小さな緑の葉がポツポツ生まれて来た。雑草ほど好きな植物はない。雑草にも春は来る。幼い子どもたちを守る方法を論じ合おう。気づいているのに沈黙していてはいけない。(文中敬称略)

0 件のコメント: