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2011年2月4日金曜日

湘南の嵐便り 「酒とバラバラの日々」


むかしむかし、ジャックレモンの主役で名作「酒とバラの日々」というのがあった。
酒とバラの日々
アル中の主人公が何度禁酒を試みてもうまくいかない。バラ園の中に妻は酒を隠す。
家中狂った様に酒を探してもない。そしてバラ園の中をメチャクチャにしながら酒を探す。

気の弱い男、酒に逃げる男、別れた後元妻を訪ねもう一度やり直したいと願うが悲しくもそうはいかない。去って行く男、窓からその姿を追う女、そこに象徴的なBARの看板が逆文字で見える。

私はずとずっと酒とバラバラの日々だ。
こうして文章を書いているのも、明日は早いからと十一時に眠り薬と酒をコップに四杯飲んだ。電気を点けては消し、消しては点け、えーいブログでも書くかと思い書き始めた。

先日は突然油絵を描き出し布団類を絵の具だらけにしてしまった。軍手に付いた絵の具をそのままにして眠ってしまったのだ。一月中旬どえらく寒い日一杯飲むべえかと思って酒を探すと何もない。

頭の中にはどうしても書きたいいい物語が出来ている。パジャマにマフラー、足はビーチサンダル、黒のオーバーコートを着て近所のサークルKに一合半入りの「吉乃川」を三本買いに行った。
頭の中でジャックレモンが浮かんできた。
俺はアル中だなと思った。ほんのり酔っていた体は寒気の中で一気に正気になっていった。

チーズとサラミが少しあったのでそれを食べながら飲んだ。今書いている最中は何もない。
「吉乃川」が一本あるだけだ。眠る前に読んだ物がいけなかった様だ。



それは大好きだった役者、根津甚八の妻の手記だ。
人身事故を起こしてからすっかり極度の「鬱」状態となり廃人の様になってしまった。

青春の殺人者

「青春の殺人者」「さらば愛しき大地」シャブ中のトラック運転手に別れたくないと足蹴りされながらも捨てないでと言って黒い下着を脱ごうとする秋吉久美子が素晴らしかった。
親子で海岸に行き好きなだけ食べれーという父、新聞紙に包んだタラバガニを食べ尽くす親子。大好きなシーンだ。二つの映画はベストワンに輝いた。
さらば愛しき大地

私が今つくりたい映画の主役は根津甚八だ。
後はブラザートムの息子と高畑淳子の息子、この二人は未だ誰もいい役を付けていないが必ずいい役者になると確信している。「気配がいい」「使える」だ。題名はもちろん「酒とバラバラの日々」だ。

ロマン・ポランスキーのデビュー作「水の中のナイフ」みたいのか、シリアスか。
四国八十八カ所を巡る元チンピラのお遍路さんのロードムービーをつくりたい、コメディか。
ただハッキリしている事はつくるお金がない。

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