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2013年6月14日金曜日

「常在戦場」


金環蝕 ※イメージ




安倍晋三内閣総理大臣を支えているのは、官房長官である菅義偉である事は衆目の一致するところだろう。

経済界となると今やこの人を置いて他にはいない。
安倍晋三の大のお気に入りが楽天会長兼社長、三木谷浩史(50)だ。

財界といえば経団連、経済同友会、日商が中心であった。
重厚長大企業の代表とか、電力・ガスのエネルギー企業、自動車や家電メーカー、科学・薬品会社の代表がトップの座を占めて来た。
特に経団連の会長は財界総理といわれ時の内閣に物申して来た。

が、安倍晋三は経団連(オールドエコノミーと呼んでいる)たちが大嫌いで事ある度にシカトし冷たく接し続けている。米倉弘昌経団連会長は当初は安倍晋三をナメきって好きな事をいっていたが、今やただのひれ伏し老人となってしまった。

三木谷浩史たちはベンチャー企業787社(一般311社、替助476社)を集め、新たに新経済連盟を立ち上げた。
フューチャーアーキテクト、サイバーエージェント、ライフネット生命保険、GMOインターネット、一休、カカクコム、ニトリ、ベネッセ、グーグル、ぐるなび、セガサミー、ケンコーコム等々だ。

安倍晋三が総選挙に大勝した時、真っ先に会ったのは三木谷浩史であった。
その仲介人は出版界の仕掛人、幻冬舎の見城徹(62)だ。
今この三人が政策に大きな影響を与えている。

薬のネット販売全面解禁は厚労省が反対したが、産業競争力会議に民間議員として参加していた三木谷浩史が「解禁しないなら私はこの会議にいる必要がない」と辞任をほのめかした。安倍晋三はあたふたとし、全面解禁となった。
新たな政商気取りが誕生した瞬間といえる。

これにより世の中には覚醒剤の元になるエフやベタ(喘息の発作止)などの薬が自由にネットで手に入る事となる。暴力団にとっても万々歳なのだ。
かつての主力経済団体と官僚たちはこの次第を黙って見過ごす事は決してない。
楽天と対立するソフトバンク・ヤフー孫正義は反撃に出るだろう。

官界、財界が望むのは安倍晋三の病気再発か失政だ。
そして麻生太郎が政権を担ってくれることなのだ。幻冬舎の見城徹は今やフィクサーとなり新興企業の社長たちを安倍晋三に引きあわせている。
官房長官である菅義偉は苦々しい思いだろう。

もし三木谷浩史や幻冬舎の社長が不審な出来事にあったら、それは今起きている事が出発だろう。黒澤明の映画の様に「悪い奴ほどよく眠る」なのだ。
山崎豊子が書いた「金環食」は太陽の輪郭は赤々としているがその中は真っ黒いのだ。
私はつい映画的に物事を考えてしまう悪い癖がある。

ただ胸騒ぎがする。何か嫌な感じがしてならない。
闇の中で何が語られ、何をしようとしているのか。
何事も起きないという事はありえない。霞ヶ関は怖い人間の住む村だ。
君子危うきに近寄らずという。

歴史上表に浮上した政商やフィクサーで絶頂を全うした人間は一人も居ない。
今ほどせかせか落ち着かず忙しい政権はない。これほどあたふたしている政権はない。
これほど病的な政権はない。常在戦場、大乱ありありだ。(敬称略)






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