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2014年6月16日月曜日

「ドログバと包丁」




棚からぼた餅、みたいなワンチャンスにこりゃおいしいと左足で蹴ったら初ゴール。
日本中を熱狂させたのは本田圭佑選手だった。

が、輝いたのは前半の16分迄。
元日本代表監督トルシエがこうコメントした。
日本の敗因は“本田”と“香川”が動かず、機能していなかった。

高温多湿、熱帯林の中で戦うには日本人の体質は前半でヘトヘト、バテバテになってしまった。特に本田選手は殆ど思考停止、ただウロウロしているだけ、たまにボールを持っても直ぐに奪われてしまう。

ザッケローニはずっと“ホンダ、ホンダ、ナンダ、カンダ、ドーナンダ”と叫び続けていた。もっと動け!ボールを取りに行け!と。
試合後選手たちは前半ですっかり疲れちまったと口々に言った。

バカ言え、プロだろう、泣きを入れるなと思う。そう思っても、それを言ったら終わりの言葉なんだから“ドログバ”なんていう怪獣が入って来たら全員ブルってしまってオドオドになって二分間で二失点、で敗戦決定となった。

丸々徹夜して見た私もヘトヘトになってしまった。
ハッキリ言って四年前のワールドカップより弱いチーム、バラバラのチームである事が分かった。当然チームの輪、サッカーで最も大切なチームの規律を壊しているのは「本田圭佑」である事は間違いない。

自分の部屋で見ていた熱狂的日本ファンの愚妻が二階から降りてきて言った。
「野獣に勝てるわけないわよ、全然スピードが違うわよ」まだ試合時間が残っているのに、ジャガイモの皮を剥き始めた。

オー攻めた、チャンスだと言っている後ろで包丁を握りしめながら突っ立っていた。
ヤバイ、アブナイ、ドログバと包丁であった。技術以前の問題があると思った。
フィジカル、メンタル、つまりは体力と精神力、四年前にスターとなった選手たちはすっかりハングリーさを失っている。

CMに何本も出てフトコロはゴッツく重くなった。
その重さが動きを鈍くしてしまっているのだ。本田圭佑をザッケローニ監督は過信せず、早めに交代させてやる事だ。それと若手の大胆な起用だ。

それにしても人類は野獣であった事をドログバという魔王みたいな人間に感じた。
きっと、ノアの方舟の“ノア”はこんな男だったのだろう。

愚妻の包丁がギラリと光った。左手には人参を持っていた。
次の相手はギリシャ神話だ。
それにしてもTVのニュース映像で風呂に入り、チンポをブラブラ揺らせながらサッカーの応援していたオッサンたちの姿に、ガックリ来てしまった。

1 件のコメント:

しきろ庵 さんのコメント...

まさにその通り!
当たってるだけに鋭い!
女子サッカーに比べ もっと端っこを
歩いてほしい。