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2010年12月1日水曜日

湘南の嵐便り 「冬の花火大会」



1127日(土)毎年夏に行われている江の島の花火大会がこの日行われた。

何故か?諸説ある。
APECの警備対策のためとか、不景気で大量の打ち上げの数が必要な夏は行えないとか、夏は若者達が集まりすぎて事件が起き過ぎるとか、冬の花火も夜空は澄み粋でいいではないか等々である。

※写真をお借りしました


六時から打ち上げ開始、家の物干し場から良く見えた。例年の半分位で終わった。
冬の花火はモノクロームの世界に多彩に色をちりばめた様で美しいがとても儚いしなんとなく切ない。夏の体感温度の中ならビールを飲みながらだが寒気の中ではぬるめの酒を手に花火の音と色を楽しむ。



冬の花火には何か血の香りと血の色を感じた、どこかで同じ気分になった事を思い出していた。そうだ乃木神社だ。先日大学で建築を学ぶ全国の生徒たちの日本一決定戦で選ばれた作品展を乃木坂に見に行った。
待ち合わせより少し早く乃木坂に着いたので何となく乃木神社に一人で立ち寄った。



そこは一歩入るとタイムトリップした様に軍国の香りがする。
日露戦争で有名な二百三高地で戦死した数万の血の色がどんよりした空気の中に見えて来る。
乃木大将夫婦が住んでいた住居は小さく狭い。夫婦で殉死した部屋などは子供部屋の広さだ。ガラス越しに血の形をした軍人が見えて来る。それは冬の空に打ち上がっては散って行く赤い花火の様である。この住居に老夫婦が住んでいたら生きている事に何の意味も感じないだろう。軍人は戦場が住居なのだから。

江ノ島神社
児玉神社

そういえば江の島神社の隣に児玉神社がある。二百三高地をどうしても陥落させられなかった乃木希典大将に代わり陸軍の至宝といわれた長州出身の児玉源太郎大将を祀った神社がある。
児玉は二百三高地をいとも簡単に陥落させ戦場を去った。
乃木希典は愚将といわれ続けたが天皇崩御と共に夫婦で殉死し軍神となった。明治の大砲の音に似た音を出し彩やかに上っては散る花火に江の島と乃木坂が繋がっていた。
冬の花火には何か哀切さを感じた。


一方日本一決定戦に勝ち残った学生達の作品は驚嘆すべき才能の花火であった。
第一位、二位、三位、そして特別賞数点。藝大建築科を首席で出た一人の女子学生の作品が展示されていた。

広島の軍港のドッグだった場所を再生し都市を作るという素晴らしい作品であった。他の若者たちの誇らしげな凄い作品も見てつくづく若い才能を羨ましいと思った。
三メートル近い模型は精巧を極めていた。信じられない繊細さだ。


少年の頃私の通信簿で図画工作は確か一か二であった。
一本の通りを向かい合わせにして日露戦争という破壊とこれからを創造して行く若き建築家たちの空気は青空の下、全く違って見えた。

冬はやっぱり鍋ですね

冬の花火を見終わった後、今年初めて大好きなたらちり鍋を食べた。
風邪をこじらせ声がよく出ないのでそっと静かに。


そう言えば何年か前に神楽坂のたらちり鍋の美味しい店にミシュラン関係の日本人料理批評家とフランス人の男が三人で居た事がある。食べながらこれ最高に美味しーい、トレビアン、本当は星三つと言っていたとか(フランス語が分からない)。


しかし当然ミシュランの星などは一つもなかった、そんなもんなのである。
ガラガラなのに絶賛上映中とか大ヒット中という映画と同じ批評家は全く当てにならないのだ。

2010年11月30日火曜日

湘南の嵐便り 「ボス」


サントリーCM白いボスより

サントリーの白いデザインの缶コーヒーCM(山崎努、本人は女々しく嫌な奴だが)が面白い。本当なのか、ウソなのか、ヤル気あんのかハッキリしろいボスとなる事がこの頃多い。

政治のボス菅直人が全く使い物にならない事を満天下に晒している(元々最低な男だった)資産数千億、報酬三億円。安物ファッションメーカーの銭ゲバのボス(古舘伊知郎にソックリ)が毎朝五時から必ず一日一冊本を読むという博識のボスという?。
博識は何に使っているかハッキリしろいと言いたい。酒を飲まないならしい。
この会社は上に登る人材ほど「鬱状態」になるというが原因をハッキリしろいといいたい。


歌舞伎が大好きだが、大好きな行事に「顔見世興行」というのがある。
海老蔵がボコボコにされ化粧をしなくとも赤タン、青タンになり鼻は折れ、アゴは砕けた顔で目の周りはどす黒く腫れた顔で大見得を切って欲しかった。
そうすればさすがこれからの梨園のボスという事が証明される(無理だけど)、私は海老蔵は大好きで間違いなく歌舞伎界のボスになる人材だが、何しろ酒癖が悪い。
中村勘三郎といい勝負だ。飲むと必ず「俺は人間国宝」だ文句あっかというのが定説だ。


同じボコボコでも勝利してます!


今回飲み歩いたのは、芸能界やスポーツ界、政界、財界、カタカナ業界や危ない業界の人が集まるお店のフルコース。オカマバーから始まってあの朝青龍や押尾学達クスリ一派が集まる有名店。これはハッキリしているんだといいたい。

傷から見ると喧嘩のプロの仕事、まず強烈な頭突きを食っている(パッチギ)背中は肘で、アゴはパンチ系、つまり頭突きで鼻が折れ、歯は欠け背中を肘でくの字にして強烈に打たれると息が止まる。重点的に顔ばかり狙っているのはかなり意図的に感じる。
一人で家に帰ってこれたとは思えない、誰かが居たはずだ。





文字通り午前様、午前七時半頃に帰宅した。私の経験だと警察に訴えて誰かがパクられても後々大変な落とし前の金が動く。朝青龍の時は山口組系と稲川会系の交渉事となったらしい。


海老蔵は歌舞伎のボスになるために生まれた男、しっかりしろいといいたい。
土下座して命乞いをしたらしい。



オカマとかニューハーフの後には恐い恐い本当のボスがついている(その手の人が多い)気をつけよう夜の新宿、渋谷、六本木、西麻布。

但し週刊誌でも見れないとんでもない、信じられない、考えられない光景がいろいろ現れるのは確かだ。


東京の夜か明け方はハッキリいって面白いボス達の世界だ。
一度ツアーを楽しむといい、紹介します。
但し青タン(青アザ)、赤タン(赤アザ)の覚悟があれば。

2010年11月29日月曜日

湘南の嵐便り 「心コレクション」

葛西薫氏
葛西氏装幀の本
葛西氏装幀の本


葛西氏装幀の本




友人のアートディレクター葛西薫氏が装幀をした本を送ってくれた。
題名がいい「心コレクション」著者が各分野の人から得た100の心を一冊にまとめた実にためになる本である、是非おすすめしたい。


その内の三つの心を紹介したい。
一人名曲喫茶かなんかで美味しい珈琲を飲みながら一時間もあれば読む事ができる。
シューマンとかシューベルトなんかが向いている気がする。



昔、中国の高官が歌姫に恋をした。
「私の部屋の窓の下で、床几にすわって百夜お待ちくだされば、あなたのものになりましょう」女はそう言った。
九十九日の夜、くだんの高官は立ち上がり、床几をこわきに立ち去ってしまった。(ロラン・バルト)
なぜもう一日待てなかったのかという問に対する答えは永遠の謎となっている。例えば、高官は自分のばかげた行動が恐くなったのかもしれない。そんなことをしても、恐らく彼女は自分の手に入る事はないだろう。これはただひたすら彼女の気まぐれに過ぎないのではないか。そう思っても不思議ではないだろう。一体自分はなんという愚かな事をしているのか。日本にも、深草少将が小野小町のところに百夜通ったというよく似たエピソードがある。果たして真相はいかなるものだったのか。

M・シャプサル:つまり、恋愛において、何かを恐れているときはそれを口に出して言わないほうがいいということですね。
P・レアージュ:その通り。(M・シャプサル「嫉妬」)
なんでも言葉にすればいいというものではない。恋愛をダメにするのは饒舌だ。必要以上にしゃべってはいけない。だから、恋人たちは同じ言葉(「きみを愛してる」)をくりかえすのだ。作家P・レアージュは、「悪魔をその名で呼ばない文化はたくさんあるわ」「同じように神を神と呼ばないのよ。神に近づきすぎてはいけないから。危険なのよ」とも語っている。さすがに傑作「O嬢の物語」の著者だけのことはある。

他人の過失を見るなかれ。
他人のしたこととしなかったことを見るな。
ただ自分のしたこととしなかったことだけを見よ。(「ダンマパダ」法句経)
だれでも他人のやることを見れば腹が立つものである。他人の放屁はがまんならないが、自分のはなんとなく愛着を感じてしまう。自分のやったことを心から反省する人は少ない。そう考えると、結婚なんてまさに奇跡でしかないことになるわけだが、待てよ、この「ダンマパダ」の言葉は、結婚生活を続けるための秘訣かもしれない。うまく生きよ!

この一冊を手にすれば目からウロコ、100の心に出会えます。

2010年11月26日金曜日

湘南の嵐便り 「蟻たちへ」


挫折こそが人間を豊かにする。
危機を好機と捉える事だ。今やレールの上のトロッコに乗っていてもどこに連れて行かれるか分からない。であればむしろそんなトロッコは思い切って飛び降りてしまえばいいのだ。


様々な挫折や葛藤を味わった結果、新たな価値観を見いだして行く、「時代が悪い」というのは簡単だ。

就職の内定がもらえないと大学生達が泣きを入れている。
潰れない?大企業に入って老後の安心を得たい等と不届きな若者達だ。パパママに学費を出して貰ってぬくぬく育ち、合コンやナンパばかりをしていた「去勢された若者達だ」。
女性の気ばかりを気にして力強くリード出来ない。苦労や苦難の海へ出れないのだ。

リクルートスーツの集団は蟻ん子の様

ドイツの哲学者ショウペンハウエルは、人間は「欲望の動物」であると言った。
自分を磨き、昇華させたい、富を得たい、功成り名をあげたい、社会に貢献したい、広い世界をこの目で見たい、異性に魅力的だと思われたい、そういう果てしない欲望が人間にはある。

その『渇き』に突き動かされた若者達が時代を動かして来た。ペーパーテストの成績が良ければ褒められ、いい大学からいい就職先へ、そのレールに乗りたがって来た老後を考える大学生。


その結果草食系男子なんていう種族が生まれた。
まるで蟻ん子の集団の様に同じリクルートスーツの男女達、僕は100社、私も100社、でも内定なしとオロオロしている。


東大出たって人間力がないと体からオーラが出てないと面接を突破出来ない。
大学生は就活でなく「就社」をしているとある大学教授が言っていた。
何かをしたいのでなく安定が欲しいのだ。


先日、ラグビーの早慶戦を見て感動した。
若者は捨てたもんじゃない、最後の一分一秒まで一発のトライをするために一発のキックを決める為に肉弾戦を行った。

結果は108で慶應が10年振りに早稲田に勝った。
全力を出し合った同士涙を流す、うれし涙と悔し涙を。私はラグビーが大好きだ。
鳥肌が立つ試合だった。

早慶戦

「就社留年」をするなんていう若者がいる。親が仕送りしてくれるからだ。
こんな若者は役に立たない。中小企業の中に夢やロマンを追っている素晴らしい経営者達が沢山いる。大企業のたった一個の歯車になるより、中小企業のエンジンを目指す事だといいたい。


ヤクザの親分でも目指してみろといいたい。
役人以外学歴なんかでこれからは生きられない。自分が何をやりたいかだ。
一度しかない人生なんだから。


泥だらけになって一個のボールを追う気構えを持つ事だ。
ただ働くだけの蟻になってはいけない。

2010年11月25日木曜日

湘南の嵐便り 「空襲警報発令」



隣国の韓国と北朝鮮が砲弾を撃ち合っているというのに、この国のテレビでは相変わらず呑気にNHK紅白歌合戦のメンバー発表なんてやっている。


世界広しといえど生きるか死ぬかの世の中で歌合戦などを行っているおめでたい国はまず無いだろう。

追いつめられた国は何をするか分からない。
かつてのこの国がそうであった様に、いつこの国にミサイルが飛んで来るか分からない。
ノドン・ウドン・テンドンだ。


空襲警報発令だ。これから防災グッズが売れ出すかもしれない。
防空壕を掘るためのシャベルなんかは売れ筋となる。当然ヘルメットも同じだ。
この国は今政変だ、政局だなんてやっている場合ではない。
世界中は通貨戦争、資源戦争、宗教戦争を行っているのだ。



小沢一郎の首一つが取るにも取れないという事は、小沢一郎に一番政治力があるという事になる。坂本龍馬が薩長同盟に力を尽くした様に救国内閣を作ってこの国の将来を作って行かなければならないのだ。


それぞれの党から人材を出し合うのだ。党利党略などは小さな話だ。
出て来い人物と願う、きっといる筈だ。直ぐ隣りで戦争状態なのだから、未だ江戸時代の鎖国状態の思考しかないのでは国は必ず亡びる。


あんまり頭に来て話をし過ぎたのか気管支喘息になって声が出なくなった。
親しい役者がNHKの「セカンドバージン」というのに出ているので見てくれと言うから録画して貰って見たらすっかりシワだらけになった年増の鈴木京香(アップは可哀相)が17歳年下の男にくんずほぐれず抱かれていた。

家と家がトイメン同士、知恵遅れの様な深田恭子、ホモの中年出版社社長と同じ中年のシェフ。見ている打ちに気持ち悪くなってしまった。

なんでセカンドバージンなのか聞いてみたら離婚して20SEXをしていなかったからなんだと、バカバカしいこんなの見ろって言うんじゃねえと怒ってたらいよいよ声が出なくなってしまった。


NHKよ、私はちゃんと受信料払ってんだからフランスのソープオペラみたいなエロメロドラマは止めろ。まるでハーレクインだ。

有働有美子が紅白の司会になれなかったのは朝っぱらからセックスレス特集なんかやっていたからという説があるらしい。つまりNHKは朝から晩まで発情を促しているのだ。

もっと国営放送としてこの国の問題をしっかり報道してもらいたい。何でもセカンドバージンはかつての火曜サスペンス劇場の様になって行くらしい。


こっちも隣同士だ。スリルとサスペンスだなんて言っていた。
どうでもいい何時か飛んでくるかも分からないミサイルの方が余程スリルとサスペンスだ。


紅勝て白勝てなんて言っている時代は終わった。
私を離さないでなんて四十路の女が若い男にしがみついている場合でもない。
この国は事が起きてから大騒ぎするそれが起きるかもしれない、かなりの確率で色んな形で。


2010年11月24日水曜日

湘南の嵐便り 「敗けるという事」


白鵬69連勝ならずというよりも相撲通の私としては白鵬は65位で必ずあっという様な決まり手で敗けるよと予言していた。
(タクシーの運転手さんと1000円賭けていた、勝つのは稀勢の里あたりと。)


数と決まり手は外れてしまった。敗けた白鵬に大きな拍手が起きた。
よく敗けてくれた、双葉山を超えないでくれてありがとうの拍手だったのだ。

白鵬はずっと悩んでいた筈だ。
いつ誰にどうやって敗けるかを、日本人が生んだ角聖(相撲の神様)の数字を簡単に超えたらきっと恨まれるし、恩になった日本に申し訳がない。
そんなゆれる気持ちが相撲に出ていた。




中途半端な立ち合い、得意の左の下手を取りに行くも力強さはなくおつけも強烈な絞りもない。張り手を出してかなり無理な敗け方をしてしまった。

モンゴル人や外国人相手だと八百長と言われてしまう(勝っても負けても)稀勢の里は顔を真っ赤にして来る。かつては苦手の一人であった。





勝つよりも敗けてあげる難しさを感じただろう。相撲協会は白鵬よ、よく理解して敗けてくれたと。腰高の立ち合いを見た時理事達はオッやってくれたと思った筈だ(プロなら直ぐ分かる)。


「敗けるとはこういう事か」と白鵬は苦笑した。
ガラガラの客席、万年角番の大関、87敗で大声援を受ける魁皇。
いっそ特別大関という名を付けた方がいいだろう。ただ出場すればいい、ただ長く取っていればいい。地位ではないのだ大関は、だから他の大関も右にならえでテレンコテレンコした相撲を取っている。
タニマチと毎晩酒を飲んで遊んでいれば結果は当然だ。
その魁皇がなんと連勝続き、地元福岡だから他の力士はやりにくい。


私は白鵬が100連勝、150連勝くらいしてこの国の相撲を一度破壊して欲しいと思っている。


勝った稀勢の里がビックリしていつもより多く目をパチクリさせていた。
あまりに左手の動きが中途半端で右手の絞りが無く張り手などという腰高になり脇が甘くなる事をして来たのか、本人が一番分かっている筈だ。



その内中国人がどんどん入門してくるかもしれない。
丸い土俵も中国人が席巻する日が来る。横綱「毛」とか、大関「周」とか、関脇「胡」、小結「羅魔」とかは番付表にのる日が来るのだ。土俵は四角くなっているかもしれない。モンゴルと中国や中国とチベットが戦ったら本気満点で面白い事間違いなし。


座布団が飛ばなかった白鵬敗戦に滅び行く大相撲の運命を見た気がする。
出来の悪い八百長の様であった。目指せ100連勝白鵬。
ちなみに私は朝青龍の大ファンであった。

2010年11月22日月曜日

湘南の嵐便り 「ハエたたき」


「恐縮ですがひと言梨元です」の梨元勝が過日あの世に逝った。

恐縮ですの梨元さん

突撃レポートと云われた。
パパラッチとかぶら下がりとかしつこいハエの様に付きまとう事を職業にしている者達がいる。その無神経な言葉に思わず怒った。


妻が自殺した松平健に「今のお気持ちをひと言」、破局を迎えてしまった男と女に「残念でしたねひと言」とか子宮癌を告白した女性に「悲しいですねひと言」とか。
何しろ人の心の中に土足で踏み込んでとことんネタ探しをする。

囲まれる松平健



恐縮ですの梨元はまだ恐縮ですがと仁義を切ってからマイクを突き出していたが他のレポーター達、記者達は何の仁義もなくハエの群れと化す。

職業とはいえ私はサイテーの奴等だと思っている。
スクープですスクープですと人の離婚に大騒ぎ、ちなみに女性誌やスポーツ新聞、週刊誌で一番売れるのが(一)に離婚、(二)に結婚、(三)に別居、(四)に破産、(五)に自殺とか云われている。正に人の不幸が飯の種なのだ。


この間「たけしのTVタックル」という番組に安倍晋三と麻生太郎が出ていた。
遂に元総理大臣もバラエティに登場となった。

TVタックルより


いよいよ世も末だ。
吉田茂とか田中角栄とか佐藤栄作がバラエティに出るか大竹まことや阿川佐和子のお笑いのネタにされている。その中で安倍晋三と麻生太郎が小泉純一郎は本当に迷惑な奴だった、特にぶら下がりなんてやっている国は世界中で日本しかない。そんな人気取りをしやがってと言った。

特に頭にきたのは朝日新聞だ。他社は一人なのに朝日は五人がかりでぶら下がり。なんとか怒った顔とか、ムッとした顔を引き出そうとする。

ぶら下がりは新人の仕事、ただ総理ひと言を連発する。
一度引き下がって行こうとするとあまりに総理お答えを是非というから戻って質問は何ですかと聞いたら何の質問も用意してなかった。朝日は最悪だと安倍晋三が言った。


そう言えば叔父の佐藤栄作も最後の記者会見で新聞社は出て行ってくれと言った。


テレビ朝日は朝日新聞系、週刊朝日も同じ、AERAも同じ。
ところがこれらはまるでが悪い。朝日を飛ばされたのがAERAや週刊朝日に行く。つまり骨っぽい記者は朝日新聞にはいられないのだ。
ゴマスリ、太鼓持ち、ファジーな連中だけが残っているのだ。


今や朝日は不動産部門だのみ、本業は赤字続きだ。
恐縮ですがひと言、朝日新聞は何処へ行くのですか余りに酷いですねと聞いてみたい。


星浩なんて好きな記者だったのにすっかり骨抜きにされてしまった。記者というより批評家になってしまった



で、元に戻って松平さん松平さん、奥さんはパニック障害やウツ病で通院されていたんですか?公演は休まず行うのですか、松平さん松平さん、ひと言お願いします。
ハエたたきで打ち殺してやりたいと思った。


テレビの前ではワイドショー好きの暇なオバサン達が話の種を探している。
世の中のためにならない。ハエみたいなウルサイババア達だ。


2010年11月19日金曜日

湘南の嵐便り 「かっこめ」




「時をかける少女」は映画のタイトルだが、かつては人の噂も75日といったが今や人の噂も75時間以内になってしまった。


「時をかける大人」なのだ。
次から次に起こる事件やニュースも3日後には話題にもならない。チリの奇跡の脱出劇ですらすっかり過去の話。どんな勇気や美談も目の前の生活の為にはすっかり通り過ぎた話なのだ。


芸能人や有名人の結婚、離婚、自殺も同じ。おぞましい事件も又然りだ。
「耳かき殺人」「秋葉原事件」、親殺し、子殺しももう忘れている。

交番に貼られているポスターに賞金300万で「おい出て来い小池」というのがある。他にも逃亡者はごまんと居る。リンゼイさんを殺して逃げ逮捕された男には×マークが書いてあった。とにかく嫌な事が多い年であった。人間が人間性を失っているのだ。



早いもので十一月七日が終わり後は今日の二の酉だという。
関東一円「鷲」と名の付く神社で行われる祭りだ。発祥の地は足立区の大鷲神社だという。

実際は江戸時代に日本武尊の命日とされる十一月に近隣の農民が開いた収穫祭が始まりとされる。日本武尊が鶏が大好物だったという逸話から酉の日に開かれるようになったとか。
この日は大判小判やおかめなどをあしらった派手な熊手が売られる。
神社では小さな竹の熊手に稲穂とお札を付けた「かっこめ」と呼ばれるお守りを売る。

花園神社の酉の市


鷹の爪の形をした熊手は運や福を鷲掴みにすることから来たらしい。小さな物だとヨォーハイでお終い、中位だとヨーオと三拍子、大きな物となると隣の店の人まで盛大に三・三・七拍子。ちなみに三千円〜十五万円位だ。


一番のコツは日付が変わる時がいい(1155分頃)、えーいチキショウ持ってけドロボーなんて言ってぐーっと安くなる。かなりバブリーな頃は銀座だ赤坂のホステスを車二台に乗り込ませ、会社の若い者と屋台をハシゴして朝まで飲んだものだ。

鷲神社の酉の市

一杯飲むとその頃の思い出話をする、歳をとった証拠だ。ピチピチしていたホステスは「時をかけた老女」になってしまっている。アゴはたるみ、目尻は下がり、顔にはシミとシワばかり。トイレに入って自分の顔を鏡で見たらもう愕然とした。
鏡に向かってお前は誰だと言ったらお前だよと応えられた気がした。


月日は残酷だ。日本武尊の様にみんなで鶏肉を食べに行くかと言ったら、お寿司の方がいい、油っこいのはもう駄目だからだと。

2010年11月18日木曜日

湘南の嵐便り 「チンタラ」


いつまで掛かってダラダラチンタラやってんだよ、さっさとしろい。
全く何をやらせてもトロイんだから。そんな事で一人前の職人になれると思っているんだ、と親方や兄弟子に叱られ、どつかれ、こづかれ職人は育っていく。


放送作家の古谷徹さんが「チンタラ」は実は焼酎造りの言葉だと書いていた。
へえーそうなんだ、一時の焼酎ブームも去って酒造メーカーはサバイバル時代へ、そんな中で昔ながらの製法を見直す機運が高まっている。

兜釜式蒸留気

そのシンボルが江戸から明治にかけて使われていた兜釜式蒸留器、通称「チンタラ蒸留器」だ。現在焼酎の多くはもろみ蒸気を吹き込みステンレス製の釜で大量生産をしている。
対して「チンタラ」は鉄釜にもろみを入れ直火でじっくり加熱して造る「スローフード」だという。熱くなった鉄釜が「チンチン」と音を発し、蒸発したアルコール分が冷やされ液化、「タラタラ」と滴り落ちる。略して「チンタラ」。


「チンチン」は鹿児島弁でゆっくり、少しずつという意味らしい。
こんな事を教えてくれたのは今リコール問題で大騒ぎしている阿久根市の大石酒造の五代目であったと記している。

この頃は家の中で恐い奥方がヤル気のない孤舟族に、何皿洗い一つやるのにチンタラしてんのよとか、さっさと洗濯物取り込んでよ全くチンタラしてんだからとか、何私の後をチンタラ歩いてんのよとか、たまには一緒に寝てあげるからチンタラしてないでさっさとシャワー浴びて来なさいよとか言われ文字通りたつものもたたずチンタラーとなってしまう。


妻とか、女房とか、かあちゃんとか、お前と呼んでいる女性を「山妻」「山の神」とかいう。恐い山妻が増殖していてチンタラ亭主は粗大ゴミ化され家の中で居場所がなく、タラタラと油汗をかいている。


私の友人の写真家は余りの高名さ故全くもって仕事が少なくなった。
家に居ると山妻にジャマだからどっか出掛けてと言われ、ほぼ毎日「ぶらり途中下車の旅」と「ちい散歩」を混ぜこぜにした様な形で時間を潰しているというではないか。


特快とか快速とかは絶対に乗らない、一駅一駅チンタラチンタラ走るのが絶対条件という。朝出掛けて夕方帰るのだ。
お土産に干物だ、まんじゅうだ、おせんべいなんて買って帰ると酷く叱られるらしい。そんなものしっかり仕事で稼いでからにしてと。

大巨匠はチンタラしている若い人には使いこなせない凄い写真家過ぎたのだ。
どなたでも紹介はいつでもします、腕は日本一です。

2010年11月17日水曜日

湘南の嵐便り 「オオカミの血」

ジャック・ロンドンの名作に「野性の呼び声」というのがある。



中学だか高校生の頃(半分しか行ってないが)読んだ。
英国の大富豪の家でのんびり楽しく生きてきた一頭の犬が歴史の流れの中でゴールドラッシュに沸く米国に売られて行く。


凶暴な人間に棒で殴られ続ける、運ばれる船には何頭もいる。
一頭又一頭と人間の凶暴さに耐えられず命を落とす。
ブルジョアの生活にどっぷり浸かっていた犬がやがて野性を呼び起こしていく、それは自分の原点の血オオカミに還っていくのだ。
そして野犬のリーダーとなっていく。うろ覚えだがこんなストーリーだったと思う。


現代人がペット犬を買う小さなチワワから大きなドーベルマンとかゴールデンレトリバーとか、私の家の近くにある海浜公園は愛犬のお披露目合いの場所となる。

洋服を着た犬、リボンを付けた犬、ベストを着た犬、人間以上に大切にされた犬たちがキャンキャン集まっている。芝生に座ってじっとそんな光景を見ているとまるで犬が人間を飼っているのではと錯覚する。

日曜日の夕方、かなりの早さで陽が落ちている。丹沢連峰が黒い曲線をつくっている、大きな石炭の塊の様だ。



ギャキャーイヤーダメーヤメテ、イタイイテテテ、ウワーという叫び声、60代位のおじさんが2頭のビーグル犬を連れていた。

そこに白い日本犬、土佐か紀州か秋田犬だろうか猛烈なスピードでおじさんに飛びかかった。ビーグル犬は根性が無いのか(元々は軍用犬だが)ご主人を守らず尾っぽを丸めてご主人の後に隠れてしまった。おじさんのジーパンが破れ白い犬は食いついて離れない。飼い主の持っていた太いロープの様な物が一瞬手から離れてしまったのだ。

秋田犬

何と小学生に持たせていたのだ。犬は一瞬にして野性を呼び起こしオオカミと化したのだ。海浜公園はもうパニック大騒ぎ、小学生の男の子(56年生)は泣きじゃくる、私は何もする事なくその一部始終を見ていた。


会社の女性のお父さんがこの間犬に噛まれて酷い事になった話を思い出していたのだ。
二人の男の人が現れて食いついている犬を離した。犬は目を血走らせて二人の男の人に飛びかかった。一人が太いロープを掴んで犬を引き寄せ眉間を思い切り二度殴った。
白い犬は段々静かになった、うーうー唸りながら。


公園で犬を放して遊ばしている人が多い。
小さな子や赤ちゃんもいるのに犬がオオカミだった事を忘れているのだ。

こんな可愛いチワワでも・・・

かつてチワワに片目を噛まれて失明したおばあさんがいた。チワワだってオオカミの血が流れているのだ。犬を見たらオオカミと思う事だ。

私も愛犬に何度も噛まれた。飼い主に似るんだよなんて言われ続けた。