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2010年2月19日金曜日

人間市場 お口の恋人市

問い。人間の口は何のためにあるのでしょう。
一、            ご飯を食べるため。
一、            人の悪口を言うため。
一、            接吻をするため。
一、            お酒を飲むため。
一、            別れ話をするため。
一、            プロポーズをするため。
一、            Fをするため。
一、            人工呼吸をするため。
一、            人を誉めてあげるため。
一、            上司にヨイショを言うため。
一、            Kをするため。
一、            歌を唄うため。
一、            32本の歯を守るため。
一、            人を騙すため。
一、            賛美歌を唄うため。
一、            お経を唱えるため。
一、            歯を磨くため。
一、            耳朶を吸うため。
一、            小指を囓るため。
一、            声援を送るため。
一、            色んな飲み物を飲むため。
一、            ゲップを出すため。
一、            人生とか夢を語るため。
一、            電話会社を儲けさせるため。
一、            人を傷つけるため。
一、            ツマ楊枝でシーハーするため。
一、            鼾をかくため。
一、            寝言を言うため。
一、            商品を落札するため。
一、            口にも無い事を言うため。
一、            人を教育するため。
一、            楽器を吹くため。
一、            お説教をするため。
一、            痛い!と絶叫するため。
一、            選挙で人を騙すため。
一、            笑い声を出すため。
一、            泣き声を出すため。
一、            乳房を吸うため。
一、            人に罵詈雑言を言うため。
一、            人に引尊を渡すため。
一、            薬を飲むため。
一、            一服煙草を吸うため。
一、            万歳斉唱をするため。
一、            水遁の術で竹で息を吸う。
一、            水泳の時息をするため。
一、            何度も反省を言うため。
一、            人を諭すため。
一、            人に謝るため。
一、            人を呼び込むため。
一、            味見をするため。
一、            口上を述べるため。
一、            死を宣告するため。
一、            嘘八百を出すため。
一、            泣き言を言い続けるため。
一、            言い訳を言い続けるため。
一、            借金の保証人を頼むため。
一、            借金保証人を断るため。
一、            人に文句を言うため。
一、            人に感謝を言うため。
一、            人に歌と司会をし続けるため。

お口の恋人と言えば「ロッテ」と法律で決まっています(?)司会口上法第一条第一項です。
玉置宏さんが亡くなりました。昔、日劇に結城昌治の「軍旗はためく下に」という映画を観に行きました。平日の午後、行ってみると三橋美智也(知らない人は知りません大スターでした)と抱き合わせだったのです。

映画が始まりました、お客さんは私を入れて八人だけ、でっかい劇場です。映画は戦争が終わっているのに上官は部下に教えず処刑してしまうのです(丹波哲郎です)
映画は終わり何と理不尽な、と怒りが収まらない内にバラバラと中年のオバサン、オジサンが入ってきました。

その数46人、ついでだから少し歌のショーを見て行くかと心に決めました。三十分後、幕が上がりました。フットライトを浴びながら出て来ました。お口の恋人ロッテの名司会者、玉置宏さんです。左に右にそして中央に深々とお辞儀です。
黒のスラックス、サイドに金のライン白のタキシード、黒の蝶ネクタイです。玉置宏さんはまるで超満員のお客さんがいる様に満面の笑顔です。

ようこそ三橋美智也ショーへと始まりました。プロ中のプロです。拍手は人数分精一杯です。そして出ました三橋美智也、絶頂時は美空ひばりと何回も紅白のトリをとった歌手です。おっ、な、なんと4,50人しかいないが心の乱れは一切見せません。
左に右にそして中央に深々と・・・・。みなさんようこそ。それではまずヒットメドレーをどうぞとなったのです。

哀愁列車からスタートです。「惚れて惚れて惚れていながら行く俺に 旅をせかせるうー」と名調子、すっかり戦争とは何だ、軍隊とはと怒っていた心が違う列車に乗ったのです。
人間のお口は色んな仕業をします。私は自分の口から放出してます毒舌に一日中何回も反省をしています。

ちなみに「軍旗はためく下には」この年の映画ベストワンでした。観客数はワーストワンかもしれません(?)忘れてました、最後にお口はチャックをする処です。

2010年2月18日木曜日

人間市場 良き敗北市

グッドルーザー、「良き敗北者」という。

潔く敗けるのは勝つより難しい事は歴史が証明している。それは即ち敗け方(部下や人のせいにするのが多い)と敗けた後どうしたかだ。敗けるが勝ちとも言う。

関ヶ原の合戦で敗けた方に味方していた(ふりかも?)島津義弘は敗けを見極め引き上げる前に一気に徳川家康の目前にまで攻め込んだ。家康は一瞬死を覚悟したという、島津の群は負けて恐るべしと名を上げた。徳川十五代将軍皆、シマヅコエーと伝承された。
足利尊氏も大敗し九州に落ち、そこで力を蓄えやがて京に攻め入り楠木正成たちを倒し室町足利幕府をつくった。

又、源頼朝は平清盛(生かしておいたのが大失敗だった)から追放され伊豆の小島に幽閉された。苦節を重ねやがて京に攻め入り平家を滅ぼし鎌倉幕府をつくった。
明治維新を成し遂げたのは全て関ヶ原で敗北した藩であった。薩摩、長州、土佐、肥前が中核であった。豊臣秀吉の恩を忘れ、裏切った福島正則、加藤清正、小早川秀秋たちはやがて家康によって滅亡させられる。一度裏切った者は必ず又、裏切るからと。

この頃の国会議員を見ていると絶望的になる。私はどの政党にも組みしない、どちらかというと無政府主義(アナキズム)である。既成の概念というのが大嫌いなのだ。新しいものを生むには古い伝統に敬意を表しながらも破っていかなければならない。

与謝野馨という代議士が質問に立った。それは質問というより他人の家の話を又聞き、ただそれを本当か嘘かと気色ばんで問い続けた。こんな低俗な行為が許されるなら政治家は家の中で何も話せない、悩みも打ち明けられない、グチもこぼせない事となる。

自民党席から野次が飛んだ、母親を証人喚問しろ!この野次一つで自民党に滅亡があって明日はないと思った。87歳の老婆が気を引き締め家門の意地を守るため兄弟の絆を守るため(無いかもしれないが)証人席に立ち宣誓し、与謝野馨の質問に応える。
お金をくれと言ったのですね子分たちのために、母は応える、小さい頃よくお小遣いをおねだりされましたよ、邦夫にも。幾つになっても親にとって子供は可愛いいし心配なものです。今貴方が言った事は憶えていません、何しろ年寄りですからオホホッすみません、お役に立てずに。と言ったらどうするのか偽証罪で告発するのかと言いたい。これは金額の問題でなく国会の権威の問題なのだ。

与謝野馨は最近よくヤクザ映画を観るともいった。日本国会史上初の言葉だ。よき敗北者になるためにヤクザ映画を観ている場合かと耳を疑った。こんな質問をするために癌と闘って来たのか、脳に転移したのかもしれない。
自民党は未だ敗北という総括ができていない。かつて細川連立政権で大臣をしていた田中秀征がこんな事を言っていた。自民党が野に下がった時二人だけ恐い男を見知った。
一人は宮沢喜一、田中さん自民党のためには良かったんですよ、しっかり勉強し直すと言ったとか。もう一人は小泉純一郎、何度か訪ねて来て田中さん一日でも長くやって下さい、その間しっかり反省し必ず又、政権をとって自民党を変えてみせると。

与謝野馨は与謝野鉄幹、昌子の血筋の男、草葉の陰で泣いているだろう。
例えば私はもう老い先の無い命、若い民主党政権に辞世の句を送りたい。“君国売りたもう事なかれ”と。こう言えば後世に名を残した筈だ。

大島理森、町村信孝、野田毅、加藤紘一、伊吹文明なんでこんな老人たちが気色ばむのか、もっと若い人に道を譲るのが大人の仕事なのだ。老人が目立ってどうするんだ、お前たちが駄目にしたのだろうが。

敗け戦にこそ学ぶ事が多い。又、戦勝気分に高揚していると直ぐに倒れる。歴史は作った者によって滅ぼされると言うから、小沢一郎がつくった民主党は小沢一郎によって滅びるのだ。

2010年2月17日水曜日

人間市場 忍者市

江の島の灯台が未だ規則正しく鋭い光りを放っている。
早朝未だ明けやらぬ海に忍者たちは静かにパドリングしながら波を待つ。
黒のウエットスーツに身をくるんだサーファーが真冬の海にいる。まるで伊賀忍者が甲賀忍者あるいわ根来衆又は服部半蔵の手の者たちの様だ。

温度二度、風速三メートル。地元のサーファーか他方から来たかは直ぐ判る。
サーフボードを持って歩いて来るか自転車か50CCのバイクなら地元のサーファーだ。

六十歳を過ぎたのを機会にサーファーになった不動産の親父がいる。夫婦二人で海から歩いて三分の処のマンションに住む。時々会社に顔を出す、同じマンションに息子達が住んでいるから仲良しなのだ。

ある日私の家から自転車で五分位の処の会社に行った。どうも久しぶりと扉を開けると奥さんがカウンターの下に顔を隠した。ダメ見ないで下さいなんて言っている親父は居ない。どうしたのと聞くといつもは被っていない白い正ちゃん帽を手で押さえた。
一体どうしたのと問い掛けると目にうっすら涙を溜めて髪の毛をバッサリカットしたと言う。見せてよというと渋々帽子を取った。ほとんど坊主に近い、ゴダールの映画「勝手にしやがれ」でジーンセバークしていたヘアスタイルだ。

凄く若返っていた。いいじゃない全然、いいよ似合っているよと言ったら恥ずかしいと言って泣き笑いをした。どうしたの、何か心境の変化と聞いたら、主人があんまりワガママで私をコキ使うから坊主になれば仕事に行かないで済むかと思ったのと言う。
何だそんな事か、俺は又若い男と浮気でもして親父の気が狂い頭を襲ったのかと思ったよと言った。まさかよして下さいよ、もうすぐ六十近いのにと言った。
いや女性は判らないよ、男より野性的だからと言った。ついでだから耳にピアスをしたらいいよ、それに細いネックレスも、きっと親父が目覚めるよ。それと今着ているシャツはイマイチだからシンプルなシャツの方がきっといいよと言った。

親父はと聞くとサーフィンの大会に行っていると未だ板の上には上手く立てないが昔肉体労働で鍛えた腕力には自信があるのでパドリング部門に出場するんだと言って出掛けたとか。自分ばかり遊んでいるんだから全くと言って二杯目のお茶を出してくれた。

それから一ヶ月半後ポスターを二枚作ったので持って行ってあげると何と、耳に小さなダイヤが光ったピアス、首にはシルバーのネックスレス、ワンポイントは貝殻、白い丸首のTシャツ絵柄なし、黒のジャケット、いい色したブルージーンズ、ローファーなシューズではないか。髪の毛も茶色に染めていた。二十歳位若返って見えた。
丁度親父が居た。遊んでばかりいたらダメだよ。奥さんは若い恋人が出来たみたいじゃないかすっかりファッショナブルになって、冗談止めて下さいよと言って二人共照れ笑いした。親父はすっかりサーファー灼けして逞しくなっていて、太っていた体がビッシリ締まって中々カッコイイ。

今までケチケチして自分に全然お金かけなかったからこれからは生き方を変えてオシャレになるんだと奥さんが言った。
親父いいじゃん奥さんがどんどん素敵になればお客さんもきっと増えるよ、これポスターいいだろと渡すと二人で喜んでくれた。善意の押し売りであった。

建国記念日の早朝海の写真が撮りたくて海に行ったらオハヨォーございますと一人のサーファーが声を掛けて来た。
忍者の様に黒いウエットスーツの中からニューッと顔が出る、親父さんだ、おお寒いのにやってるんだカッコイイじゃない、凄い上達してるらしいじゃないの奥さん元気かいと浜辺の立ち話。ええ、この頃すっかりいい女になってきました。
ありがとうございますと御礼を言われた。
作ってあげたポスターのキャッチフレーズは一つが「どんなお金持ちでも、金色のウンコは出ない。」一つが、「赤ちゃんの泣く家はみんなが笑う家です。」

お金は使い方次第、使う時は使う、使わない時は使わない。タンス預金なんてしまくって時々お札を見てニヤニヤするのはこの世で一番最低だ。その内忍者に忍び込まれてソックリ持って行かれてしまう。その時はザマーミロだ。

2010年2月16日火曜日

人間市場 南天飴市


小谷野敦の「男の恋・文学史」の中にこんな一節があるという。

恋愛とはより多く愛した側が敗北する、男女の性的葛藤である。恋愛に後追いは禁物である。統計的に敗北者は男の方が多い筈だ。精神の回復力は断然女性の方が早い。
初めてSEXをした後に何事も無かった様に鼻歌を歌ったり、目玉焼きを作ったり、トーストにジャムを塗ったり出来る。男は犯してしまった事にやがて来る恐怖の運命を感じる。しまったやっぱり止めとけば良かったと唇を噛み舌打ちをするのは断然男の方である。
別れ際にこれであなたとは他人じゃないのね、ウフフなんて言われてホッペにキスでもされたら地獄への一歩となる。


ノエビア化粧品創立者の阿呆息子、助平息子、南天のど飴の社長が別れた彼女の相手に二人が愛し合った行為の証を社長室のパソコンから送り続けてパクられた。
ノエビアの創立者は元自衛隊のパイロット、それ故自社のコマーシャルには必ず飛行機が出る。息子もパイロットになりたかったが夢は叶わずとんだ非行をして墜落してしまった。

人並み以上の美男子を自負していた男は、ナルシスが池に写る自分の美しさに見とれて池に落っこちて死んでしまったのと同じだ。相手の女性も又、人並み以上美しくすっかり自分に見とれてしまったのだろう。淫らな証を見せられた女性の結婚相手の男はとんだ災難だった。知っていれば結婚はしなかった筈だ。ラブホテルを利用する方々は十分ご注意を、私の知人でラブホテルを経営している半分ヤクザな男が言っていた。
この頃のラブホテルはビデオで盗撮していると、ユスリに使う事もあるし、ダビングしてマニアに売れるし、マスコミにも高く売れるんですよとウソぶいていた。
話半分としても気をつけるべしですよ。

気持ちいい夢から覚めたら悪夢だったとなるわけです。恋愛関係の最後の勝者は実はとんでもない奴だったりするんです。

私の好きなキリンビールとサントリーとの恋愛が破談となった。誠にいい事だと留飲が下がった。関西弁と関東弁とは決して同居生活がうまく行かない。
東オトコと京オンナと言ってこの組み合わせはいい、江戸っ子とハンナリは妙に合うのだ。少々経験した月日がある。キリンとサントリーの恋愛に勝者も敗者もいない。ただサントリーは残念無念もう少しで乗っ取れたのにと地団駄は踏んだと思う。

ワレハヨービールモッテコンカイ、ビールダビールダハヨーセンカイなんてやけビールを飲んでいる姿が見えるそれは私だけだろうか、今夜は大好きなシャケ缶グリルをつまみにキリンクラシックラガーをキンキンに冷やして飲む。
ちなみにシャケ缶グリルは、シャケ缶の中の汁を全て出しシャケの上にお気に入りのチーズを乗せる(人好き好きの)それをオーブントースターで少し焼く、チーズに少し焦げ目が付く程度に。これが実に香り高く旨いのだ。ビールに缶詰は、富士山に月見草以上によく似合う。ノザキのコンビーフも捨てがたい。お金がちょいと入ったらカニ缶、入らない時は鯖の水煮とか赤貝が結構泣ける。オイルサーデンとかキャビアはウオッカとかジンに合う。

酒とつまみも恋愛関係の様なのもの、いい取り合わせに巡り合ったら一生のお付き合い勝ち負けはなしだ。こんな事を書いている後の方でおでんのグツグツする音が聞こえて来た、今夜はおでんか大好物長い恋人だ。おでんは美人じゃないところがいい、見た目も性格も味もバラバラだ。ガンモドキなんか大ファンの女子プロゴルファー不動裕里さんみたいで好ましい。味付けはやっぱり関東風、関西風は駄目。私は銀座お多幸派。やす幸派は合わない。

おでんに合うのはやはり茶飯しそれと一夜干しのアジの開きに香の物とお豆腐の赤出しだ。
それとやっぱりキリンクラシックラガーだ。

時間が出来たら南天のど飴の社長の処に差し入れに行ってやるかな、缶詰でも持って。
待てよ確か缶詰は差し入れ出来なかったかな、社長反省しなさいもう決して助平はしませんラブホテルには行きませんと。

2010年2月15日月曜日

人間市場 マリア市

大竹しのぶさんがクリスチャンであって、洗礼名がマリアって事は意外と知られていませんね。
お父さんの大竹章雄さんは有名なキリスト教徒吉川一水の娘、江すてると結婚した。
「江すてる」とは聖書のエステル記から、王に見初められた娘が王妃となって民に奉仕する物語。吉川一水は非戦、清貧を貫いた人とか。
貧しきものこそ心豊かと常々言っていたそうである。
鳥は必要な分しか食べないのに人間は際限なく食べる。
貯金を貯め込む人は神でなく「財神」に仕えている悲しい者とも言っていたとか。

聖堂でひざまずくマリア大竹しのぶさんのイメージをして下さい。
きっと朝起きてから夜寝るまで躁状態の男うるさい明石家さんまにも寛容だったのでしょう(?)。
二人の生活は想像を超えてきっと静かで穏やかであったのでしょう。食卓には聖書が有り、食事の時はちゃんと十字をきって音を立てずにシンプルなスープをすすりパンを浸すのです。さんまが出っ歯を閉じてダンマリになっている姿、賛美歌の調べがCDプレイヤーから流れる中にいる姿想像して下さい。(出来ないですね)


モーアカン、コンナクラシ、キークルッテマウワ、ワイカラシヤベリトッタラタダノデッパヤナイケなんて言い出したのかもしれません。いい子、いい子静かにしなさいなんてなだめたかもしれません。主は全てを許すのです。

勝目梓という作家がいます。セックスと暴力、バイオレンス官能小説の名手です。
この人の生き様が好きです。十七歳で高校を退学になりその後長崎の炭鉱で六年ほど働きそこで組合活動をする。何度も死ぬ危険を感じて生きた。組合の新聞を一人で作り出した。
その中に自作の小説を載せたりした。
その後肺結核となり二年ほど入院、そんな中で本と出会った、貸本屋から本を借りてひたすら読書をしたらしい。退院後地元紙や小説誌に投稿を始め入選する。
結婚したが妻子を残し女性と駆け落ちトラックの運転手をしながら小説を書き続けた。

四十歳の時に同人誌で中上健次と出会う。中上の純文学の凄さにこいつにはかなわないと純文学を捨てる。六七年に芥川賞候補、六九年には直木賞候補となる。
「獣たちの熱い眠り」などがベストセラーとなり七十七歳の今もセックスと暴力を書き続けている。最近色々な事が許せるようになりました。
他人や自分の嫌な所も、世界の気にくわない所も、全てそのままでよろしいと。
全てを受け入れる気持ちになったのは死への準備なのかもしれません。
そういえば愛も、許し、受け入れるものですね。「そのままのお前が好きだ」と言えるのが本当の愛だと僕は思うんです。ただ「今」を生きればいい。


いいですね男っぽくて。中上健次は被差別部落出身だから小説を書く必然があった。しかし勝目にはなかったという。しかし私はやはり四十歳から本格的に小説を書く必要があったのではと思うのです。全てを許す人間、行き着く先はそこかもしれません。

私はつくづく自分が嫌で嫌で仕方ありません。しかも無神教です。人はきっと私の全てを許してはくれないでしょう。でも私は人を許す事は出来るのです。

久しぶりに会った人に随分丸くなり優しい顔になりましたねと言われた。
もう一人には相変わらず憎たらしい事を言いますね、ちっとも変わってないですねと言われた。私自身は後者であると思っている。

私の後輩に上智大を出たクリスチャンの男がいる、親孝行であったが時として変態的でもある。ある時お前は何でそんなに神をも恐れぬ行為をするのだと聞いたらこう応えた。
いいんですよ、キリスト教は悔い改めば全て許してもらえるんですと。
それ以来返す言葉がないのです。

2010年2月12日金曜日

人間市場 新作市





今年のカンヌ映画祭出品に向けて新作を制作している。

過日奥多摩のロケを終えた。三日間極寒の中でみんな頑張ってくれた。都内ではハウススタジオと東京湾からの強風が刺す程寒い品川の埠頭で。夜中主人公が雨の中路上で死ぬシーンを、2リットルのペットボトルの容器に穴を空け、倒れている役者さんに容赦無くかける。死体の役が本当に死体の様にカチコチに凍ってしまった。撮影終了後直ぐに車で大江戸温泉へ。


今回のテーマは「言葉」。人間が言葉を生んでしまってから、言葉は人を傷つけ人を欺むき、人を嘲けてきた。自省の念を込めて作っている。

ある集落に掟がある、ここでは言葉を使う事は許されない。感情は四つの面のみで表す。怒っている時は鬼の面、悲しい時は能面、嬉しい時はおかめの面、楽しい時はひょっとこの面なのだ。

主人公は画家を目指す。四人の裸婦を描き一人一人に四つの面を被せている。一心不乱に絵を描いていると一人の裸体が男の裸婦に変わる。驚く主人公、何かの錯覚だろうと目を凝る。男は大声で笑う、何とその声は犬の声だ、犬の化身なのだ。

主人公はその昔子犬を殺めた過去があった。その集落では犬は守り神であったのだ。犬の化身は執念深く主人公の前に現れる。主人公には幼い頃から好き合っていた美しい娘がいる。集落のみんなで餅つきをした日、神社の境内で冬の花火をする。線香花火が儚く光りポトリと落ちる。二人の行く先を暗示する様に、獅子舞が恐ろしい顔で踊る。お面を付けた人々が笛を吹く。掟を犯し集落を出た主人公に待っていた運命は、付きまとう犬の化身、四人の裸婦を描く絵は、無言劇は続きそしてラストを迎える。

詩的文学の世界を作りたかった。それと尊敬する民俗学者故宮本常一先生へのオマージュだ。高度2000メートル近い長野県小海線佐久広瀬駅から始まり、奥多摩、東京へとロケーションを行った。カンヌ国際映画祭では四年前日本で初めて短編映画賞を貰った。夢よもう一度スタッフもキャストも低予算の中いい作品を作ろうと心を一つにして頑張った。
村の人も20人位が協力してくれた。村を納める十四代の総代は山の中に入ってはマキになる木を持ってきてずっと焚き火をしてくれた。これから編集、音楽録り、タイトル入れ、効果音入れそして最終編集、仏語と英語でタイトルも入れる。企画意図やシノプシスを訳す、映画好きが手弁当で集まる、最高に楽しい日々だ。自主映画は一切の無駄は許されない。


監督は中野裕之さんの秘蔵っ子である、平間絹乃さん。撮影は私の長いパートナー猪俣克己さん、音楽は天才伊藤求さん、全体を動かすプロデューサーは私の弟子第一号奥野和明君だ。衣裳は初参加の石川香代子さん。手応え十分、乞うご期待を!

2010年2月11日木曜日

人間市場 アデランス市


私の友人二人が今話題のコマーシャルを作った。


アデランスの広告だ。ぐっさんと東幹久そして新庄だ。なんと新庄は頭を剃った。不思議なリズム、不思議なステップ何ともインパクト溢れるものだ。広告へのアクセスは今までの十倍以上になっているという。久々に広告らしいキャンペーンだ。プロ中のプロの仕事と言える。


かつらはフェイク即ちダマシ、どんなに研究しても完全なるモノが未だ生まれない。女性が一番嫌いなのは薄毛という。頭が薄くなると電車に乗った時席が空いても座らない。上から見られるのが嫌だからだ。「薄毛の人は何故グリーン車に乗るか」なんて本を出した人がいるらしい。横から見られても上からは見られない。デパートに行くとエスカレーターは使わず階段を上り下りする人が多いという。アデランスに入る人は丁度初めて風俗店に入る様に、あるいわ初めて彼女とラブホテルに入る時の様に入ったり来たりしてキョロキョロ辺りを見渡してからスッと入るのだ。


ある時期茅ヶ崎海岸の側の四階建てのマンションの一室で絵を描くために二年半借りていた(学生用)。3階であった。隣がラブホテルであった。私の部屋の入り口から駐車場がよく見えた。絵を描くのに疲れると一階にあるブルーノートという喫茶店で珈琲を飲む。その名の通りニューヨークのブルーノートからその店の名を付けていた(今は不動産屋になってしまった)。当然モダンジャズがLPレコードから流れる。素敵な夫婦であった、アートブレイキー、セロニアスモンク、MJa、ソニーロリンズ、スタンゲッツ、私の好きな曲が流れる。かつてニューヨークのブルーノートに行った時、メインテーブルになんと和服を着た六人のオバサンが座っていた。パック旅行のコースに入っていたとか。


サックスを演奏する真ん前でギャーギャーだべっている、連れの女性がヒドイ、ハズカシイ、カナシイ、出ましょと言ったが入って直ぐには出たくなく数曲聴いた。Tシャツを買いに二階に上ったら、オバサンに向かってサックスを吹いていた黒人が一人椅子に座って一服喫っていた。マリファナの臭いが凄い。日本人である事を恥じた。


茅ヶ崎のブルーノートでひと休みして部屋の入り口の所に暫くいて下を見ていたら次々と車が入って来る。若い男女(このホテルはサーファーに人気)、薄毛の中年オジサンとオバサン、主婦風と若い男、薄毛教師風と女生徒風、少し薄毛の中年男と疲れたOL風等が車から降りては入って行く。何となく薄毛が多いのはホルモンの分泌のせいだろうか、薄毛の人は精力抜群という。土曜と日曜日そこに自転車で通っていた。


ある日、一組のカップル(完全に不倫風)が来た。上からコラッ駄目だぞいけない事をしたらと声を掛けた。二人はキョロキョロしてやがて上を向いて私の存在に気がついた。その後どうなったかはここでは書けないただ凄い事になったのです。想像力を高めて下さい。ヒントはそのホテルの売りはサーフボードが置ける事、シャワーが使える事、屋上にジャグジーの露天風呂がある事。


一階のブルーノートのランチのスパゲッティミートソースが美味しかった事。


茅ヶ崎の花火大会の時はホテルは超満室、屋上の目の前に打ち上げられる。サザンオールスターズのコンサートの時も超満室だった。何でも屋上の露天風呂は混浴の様になったとか。若いの、薄毛だの、不倫だの、先生と生徒だの、ホテトル嬢やの、ホモってるのと一緒に。入っては出て、出ては入って玉屋〜、鍵屋となったのです。


ホテルのマスターとブルーノートで話した事があるのです。忘れ物のランキングの上位にかつらと付け毛が入るとの事。形様々、色様々、熱中して忘れてしまうそうです。かつらはかなりの確率で取りに来ると言ってました高い代物ですから。


これからきっとアデランスが増える事でしょう。アデランスは誰でしょう。凄い事の主人公は誰だったのでしょうか、彼と彼女は頭を抱えていました。


2010年2月10日水曜日

人間市場 明方市


相変わらず下手な文章を書いたり落語を聞いたり古い映画を観ていたら朝四時半近くなっていた。新聞を取りに外に出る。内閣支持率が各紙出るだろう、それを読んで一眠りするかと思った。

朝日、読売、日刊スポーツをざっと読む、テレビは付けっ放しにしていた。皇室アルバムをやっていた。あのウンザリする程の小沢報道はすっかり静かになっていた。朝青龍の記事はなくインド洋で給油活動を八年していた日本の軍隊(自衛隊ともいう)が静かに役目を終えて帰国していた。

あれ程インド洋の給油を止めたら大変だ、日米関係は大事件だなんて言っていたのにまるで感心なしの内に終わっていた。

沖縄の基地問題の方が今や大問題と大騒ぎだ。相変わらずのワンパターン大マスコミ報道だ。日本と米国はとっくに話の骨格は出来ている。政権交代した瞬間から話は進んでいるのだ。アレコレ観測気球を上げる一応の芝居だ。米国も怒っているぞなんて芝居をする。問題は辺野古の埋め立ての為に山をゴッソリ買い占めている恐い筋の人への問題、残土、セメント、テトラポット、コンク リート、ダンプ等、砂利一個でもこの人たちのOKがないと次の話が進まない。
小泉、安倍、福田、麻生、オイシイ思いをしようと思っていた者共をどう黙らすかだ。小沢の問題もその延長にある。米国も勿論そのオイシイ料理を食べるためにナイフとフォークを持っている。米国は別にどこだっていいのだ。日本というジュウジュのステーキさえあれば血の滴るレアで食べようと思ったのが少々ウエルダンになっただけなのだから。

日本は今、山口組という巨大マフィア化した組織に支配されているのだ。表層だけしか書かないマスコミもその支配下だ。小泉はバリバリの稲川会、バリバリの韓国マフィア系、それと山口組、住吉会等の戦いなのだ。日本を俯瞰的に支配しているのが米国(CIA)なのだ。親中になった者は消される。田中(角)、竹下、金丸、そして小沢だ。ただ田中の頃と違って中国は今や世界チャンピオンだ。だから米国もプレッシャーがかけにくい(米国債を一番買っているから)。

内閣支持率もこんなもんだろうと思いつつ新聞を読んでいて、何て旅行の広告と本の広告が多いのだろうと思い新聞ごとにメモをしてみた。
朝日だけ見てみると、一面(本)二面(本)三面(本)四面(本)五面(日本酒+通販)六面(学校)7面(旅行)八面(通販)九面(旅行)十面(本)十一面(本)十二面(本)十三面(本)十四面(本)十五面(本)十六面(通販)十七面(旅行+通販)十八面(学校)十九面(?)二十面(入れ歯+旅行)二十二面(TV局)二十三面(TV局)二十四面(人材募集)二十五面(人材募集)二十六面(週刊誌)二十七面(週刊誌)二十八面(旅行)二十九面(旅行++頭痛薬)三十面(保険)三十一面(学校)三十二面(旅行)三十三面(不動産)三十四面(旅行)三十五面(金融+本)三十六面(ネスカフェ)三十七面(学校+ピアノ買取+旅行)三十八面(週刊誌)三十九面(学校+人材募集+リサイタル+学校)四十面(資格案内)以上であった。

つまり一流の企業の広告はネスカフェ社のみという事であった。売れない本の広告ばかり安売りの旅行ばかり、生徒が集まらない学校ばかりであった。朝日の他の新聞も同様の惨状であった。新聞を読まない若者が増えている。政治的には小沢を守り切った鳩山が小沢に大きな貸しを作った。が然力を持った小沢は力を残しつつ、五月前後に退くだろう。柳に風の鳩山は意外と強いといえる。

渡部、前原、野田、玄葉、枝野等は又々、政治家として判断が甘かった。政治家は阿呆と馬鹿を演じないと天下は取れない。じっと我慢を決め込んだ徳川家康を学ばないといけない役不足だ。


夜が明けてスズメがチュンチュン鳴き出した。TBS時事放談が始まる。東大教授、御厨貴が司会だ。政治学者がこんないつも同じ登場人物の番組の司会をやったら安いタレント学者だ。渡部恒三は小沢が残ってしょんぼりし、日本語の上手な(?)ジェラルドカーティスがトンチンカンな話をしている。本当の事を知っていながら本当の事をはなせない、こんな番組を見ている、聞いている事を止めにして冷えたビールを飲んでひと眠りするか。

ハイチに向かって第一陣150人の自衛隊が救援に向かった。PKO活動だ。この法案を作ったのは小沢一郎であった小選挙区制もしかり。攻めるに強い男も守りには弱いもの。遠くから見ると大きく見えるものも近づけば大した事がない場合が多い。
梅の木にぽつんと白い花が咲いた。スズメの鳴き声は朝聞くのが一番だ。
ビールはやっぱりキリンビールだ。

2010年2月9日火曜日

人間市場 芸術は爆発市

二月一日午前9時20分上野の森の中にある東京都美術館に行った。

目的は東京藝大の卒業展を観る為だ。
歳は凄く離れているが私がその才能の将来に夢を持つ建築科の女学生が主席で卒業するというので作品を観たかったのだ。又、絵画、彫刻、書道も観たかった。
若々しい才能と出会うことは凄い刺激になる。可能性という缶詰は特上のキャビアより旨い。今はその名を伏すが彼女の作品は圧倒的に素晴らしかった。
建築には全く疎い私にもその才能の花の行方が見えた。間違いなく日本の建築界の、あるいは世界のスターとなるだろうと確信する。

将来美しい天才的女性建築家がキラキラと登場したら注目して欲しい。私は不器用で工作は大の苦手であった。息子が幼稚園の時お父さんと工作で何でもいいから一緒に作るという参観日があった。他のお父さん達は上手に恐竜や電車や船を作る。私は飛行機を作ろうと思ったが中々上手くいかなく四苦八苦して飛行機らしき物を作ったが極めて不細工であった。ちなみにこの飛行機は愚妻が今でも残してくれてある記念すべき作品である。

ノコギリ、ヤスリ、ボンド、セメダイン、カナヅチ、クギ、キリと工具の道具は個性的だ。つくづく人間は創意と工夫に満ちている。

真っ黒い雷雲が空を覆い、バリバリバリと大木に稲妻が落ちてバァ〜と発火した。ほぼ類人猿の人間の祖先はウアァ〜、キァ〜、スゲェ〜と飛び散りファイアーと叫んだかもしれない。火を知った祖先はそれ以来色んな工夫をして火を起こす事に挑戦した。そして何だい簡単じゃねぇか、木と木を思い切りコスッてフーフーと空気を入れればいいじゃんかとなったのだ。全ては偶然の産物であったのだろう。

穴が空いていればそこに身を隠していた祖先はやがて建築に目覚めて行く。それは一度点けた種火を何とかして守りたいと思ったのではないかと私は推測する。大事な火を守る為に囲いが必要となった。祖先の頭の中にクリエティビティあふれた建築の概念が猛烈に芽生えた。共通の目的を達成するためにはアーとかウーと言っている場合ではなく、オイとかアレとかソレとかの言葉が生まれやがてハヤクシロとかモタモタスンナとかサボッテンジャネエとかに発展したのだろう。

話を藝大の若者たちに戻すと、絵画、彫刻、書道共みんなシンミリ、マッタリ、ヒッソリ、アタリマエ的であった。「破」がなく「爆発」がなく「狂気」がなく野心や野望が見えない。ルールばかりを追っている。デジャヴ、みんなどこかで何かで観たような作品ばかりでガックリした。お前ら親のスネかじって人がやった様な事するんじゃないと思った。過日、横浜の藝大で映像科の作品を観た時も同じであった。スペースの無駄使いが多かった。岡本太郎先生の言葉を思い出せ。「藝術は爆発だ」なのだ。

主席卒業の彼女の作品はその発想力、構築力、建築に対するロマンに満ちていた。今すぐにでも採用出来る作品であり、一メートル以上もあるその模型は見事であり、隅々まで重層的かつ精緻であった。米粒みたいな人間が空間の中にイキイキと配置されていた。私は常々コンテストは頭から一番か後から一番、つまり一番しか意味なしと思っている。

作品に関して私は一切お世辞は言わない。最高にいいか、最低に好きかである。個性が無い物を作品とは言えない。人生も又、工作の様な物であるかも知れない。苦しみ、喜び、出会い、別れ、希望、絶望、欲望、挫折、成功、失敗様々な部品をノコギリやナイフで切り、ノリやセメダインでくっつけ、クギをカナヅチで殴りキリでキリキリと穴を空けるのだ。失敗しない者に成功は決してない。

この文章を書きながらマイケルジャクソンのTHIS IS ITDVDを観ている。毎度も観ている、スリラー、ビートイット、ビリージーンのシーンになると手を休める。泣ける、マイケルジャクソンという一人の天才の囲りを世界中から選抜された超一流の才能(タレント)達が踊り、歌い、演奏する。死ぬほどリハーサルを重ね、そしてマイケルは死んだ。

マイケルジャクソンのコンサートも又、才能を積み重ねる一つの建築物であった。生きている内にもう一度自分自身をボロボロにしてやる、そう思った。そしてもう一度立ち上がるそれが駄目ならそこまでだと決意した。一流は沢山いるが超一流は数少ない。天才は神からの授かり者だ。私は歴史に残る最低の一番を目指すのだ。
神からは何にも授かっていない過酷な運命以外は。

2010年2月8日月曜日

人間市場 酷技市


モンゴル人、ブルガリア人、ロシア人、韓国人、エストニア人。

この人たちが日本に来て裸になってフンドシつけてチョンマゲ結って殴られ、蹴られ、水をかけられ竹刀で突かれて早朝から稽古、稽古。国技は酷技なのだ。食べて飲んで食べて飲んで体を増量する。

無理偏にゲンコツの世界である。国にいるお父さんお母さん、弟や妹の為に我慢を重ねて一人前のお相撲さんを目指す。現在幕内力士の417人が外国人。
この人たちには立派な祖国がある、この人たちに君が代は国歌ではない、相撲は国技ではない。単純に強くなって家族の為に稼ぐ手段なのだ。


朝青龍引退、貴乃花理事へ、安治川裏切り宣言。
五大一門は利権の集団、掟の国、閉鎖社会、互助興行集団なのだ。
朝青龍が問題を起こすと嬉しそうにテレビに出る龍虎。その昔北の富士とつるんで場所中でも毎晩銀座で飲み歩いていた軟派男。朝青龍のお陰でテレビに出られてウキウキしている。何かにつけて国技、国技を連発する元NHKのアナウンサー杉山邦博。マンガ屋の分際で一丁前の事を言うウットウシイやくみつる。それに化け物顔の内舘牧子。この四人がテレビに出まくる、ウンザリする四人だ。

中でも杉山邦博は誰のお陰でタダで毎場所相撲が見れていると思っているのだ。大相撲に八百長は絶対ないなんてシラーっと、知ってるくせして言っている。お互い助け合わなければみんなぶっ壊れてしまう。暗黙の八百長社会なのだ。

モンゴルの大草原で育ったチンギスハーンの血を引いた若者(29歳)に国技だ、品格だ、人格だなんて判る訳がない。本当に国技というなら全員日本人でやればいいのだ。幕内の半分位は外人なんだ。夜になるとみんな仲良い者同士が集まり俺はここが痛いの、俺は彼女にフラれたの、俺の親方は凄いピンハネだ、俺の国の家族が大変なのと情報交換するのだ。サラリーマンが会社が終わったら飲んで、ダベって、上司の悪口を言い合う。酔っ払いに絡まれれば喧嘩の一つもやって当たり前なのだ。ストレスたまってんだから。


横綱は江戸時代から数えて69人しかいない。
相互助け合いのため自発的八百長は当たり前の世界。一日だって長く稼ぎたいのだから、その中で強い者が横綱、大関、三役となる。昨年の新弟子はわずか81人、その内のほとんどは逃げ出してしまう。今後も強くなりそうなのはモンゴル人ばかりだ。

私は提案する、相撲はA組B組に分ける。Aは国技を連発する日本人だけの世界、Bは外国人だけの世界、AとBの上位成績者をその中の代表横綱同士で白黒をつけ勝った者がSMOUのチャンピオンを名乗ればいいのだ。杉山邦博はB組を見る時は必ず入場料を払う事。大好きだった朝青龍が引退したので頭に来て心が少し乱れている。暴れん坊ならその昔喧嘩玉こと横綱玉錦がいた。しかし年を経て乱暴は治まり引退して二所ノ関一門を作った名横綱だ。

朝青龍が飲んだ店は芸能人、筋者、スポーツ人、カタカナ職業の溜まり場で勿論相撲取りも毎晩の様に集まる。何度も言うが彼等は外人なのだ。相撲が自分たちの国技だなんて思っているのはジェシーこと高見山以外いない。

もう一人の悪役小沢一郎のニュースがすっかり消し飛んだ。悪運の強い男だ。コチラの得意技は罪押しつけ、ダム投げ、道路返し、利権出し、裏金呼び戻しだ。あ〜あもう相撲は見たくない。ただ白鵬の涙は泣けた。きっと同じモンゴルの血を見たのだろう、素晴らしい涙であった。これから一人横綱の大変な重圧が待っているのを知っている。貴乃花は京都の占い師の言いなり女房の言いなり。

日本の国技大相撲はどんな道を辿るのか占ってもらうといい。いや当たる筈がないか。理事になって直ぐご報告に行った様で嬉しそうに節分の豆まきをしていた。理事は内、理事は内と。一人位関取を作ってからにしろと言いたい。ちなみに親方のおかみさんでダントツで人気のないのが、花田景子こと貴乃花の女房なのだ。

国家の品格を書いた藤原正彦先生、この国に今どんな品格があるのでしょうか?教えて下さい。

2010年2月7日日曜日

人間市場 ヤキトリ市

駅から80メートルの辺りにヤキトリ屋さんがある。


正確ではないが、その位である。


北風の場合問題なし。西風問題なし、東風問題なし、問題は南風の時である。


南風が秒速2メートルを超すと、問題の度合いは倍加する。ヤキトリ屋さんから漂うただならぬ香り、匂い。英語的表現で言うならナイスな風が体の動きを止める。左にタクシー乗り場、中央の方向にヤキトリ屋さんである(鳥一という)。心と体が右に左に綱引きを始める。帰ろうかな、帰るのよそうかなである。


このような場合、ほぼ7、8割はタクシー乗り場に向かう。意志を強く持て、自分に負けるな、まだ6時だ、飲むには早すぎる・・・・と腹を据え深呼吸して我が家へ帰る。


本日も7割の確率論に従ってタクシーに向かう。


だがしかし、風速が3メートルから4メートルになると、もういけない。駅の階段を降りてタクシー乗り場まではほぼ20メートル。その間に頭の中は清酒黄桜のグイ呑みの如く、蛇の目にグルグル回る。1歩前進である。ハツ、レバー、タン塩、シロ、カワ、カシラという恍惚が頭を支配する。次いで重なるようにモロキュー、そしてとどめにモツ煮込みが脳内に確固たる座を占める。


主治医の顔が頭に浮かぶ。尿酸値のデータが頭の中をよぎる。足がフランスパンの様に腫れ上がった痛風の写真が、頭の中でカシャッとシャッターを切る。


何、5.8だろ、7.0からが危ないと言われただけじゃないか。まだ1.2ある。待て、後1.2しかないぞ。最近はどうも気のせいか、足の指がヒリヒリする。いや、気のせい気のせい、と自分を励ましながら、気がつくとヤキトリ屋さんの前に立っている自分がいる。


もうもうとした煙、バタバタと人を煽るようにタレを浴び年季の入った団扇が叩かれる。このリズムはお祭りの様に人の心を煽る。


一度は通り過ぎたのに。じゃ、何処に行くんだ。それもそうだな。一杯に三本ならいいんじゃないの?ま、二杯に六本でも。煮込みはやめとこ、トマトサラダとかグリーンサラダとか野菜をいっぱい食べよう、と思った時はもうカウンターに座っている自分がいる。


俺は駄目な奴だ、どうして意志が弱いんだ、なんて自省心はすっかりありません。


すいません、キリンビール。それと、いいですか?レバー一本、タン塩一本、ハツ一本、つくね一本、カシラ塩で一本、シロ一本、それから冷や奴。すいません、ビールお代わりしてくれる。


人間は何て弱いんだ、ヤキトリはなんてうまいんだ、ビールはなんておいしいんだ。


蛙が大きく口を開けた器に竹串は増えていく。南風はもうすっかり止んでいる。やがて我が身に吹く風は通風か。てやんで、通風が恐くてビールが飲めるか?そうだろと、親父に言う。






2010年2月6日土曜日

人間市場 8勝7敗市

腹は八分目がよろしい。運は使い尽くさない方がいい。人生は終わってみたら8勝7敗でいいなと思っている。一つ位は勝ち越したい。全勝の人生はあり得ない。全敗の人生もないはずである。人生に7つ位は良い事がある。


朝早く起きて、駅に向かい歩き出したら500円玉を拾った。
駅に着いて階段を上っていたらお年寄りがいた。手を引いて階段を上がったら、駅のホームで缶コーヒーをくれた。電車に乗ってみたら一つだけ席が空いていてゆっくり新聞が読めた。
目的の駅に着いて階段を下りていたら、下から上がって来た何十年ぶりかの友人と会った。
オオオーハゲたな随分、今度一杯やろやと別れ銀座のみゆき通りを歩いていると目の前に小さな財布が落ちていた、女性用だ。中を見る訳にはいかない。少し歩いて交番に届ける。住所や連絡先を聞かれ、少々面倒だった。ある年の暮れに大事なセカンドバックを落とした時交番に届けてもらった事があり大助かりした。今日の目的地まで向かう。通りすがりにお稲荷さんがある。朝拾った500円玉をお賽銭箱に入れ、二礼二拍手一礼をする、そして又歩き出す。

何か今日は良いことあるかもしれないと心が晴れる。


随分と気忙しい人生を送ってきた気がする。やっと逃げるが勝ちとか、いい加減が判ってきた気がする。分相応が大切だと感じている。友人がもうケンカで負けない、何故ならしないから。うまい表現ではないかと今は思う。二杯目のコーヒーを飲んでいると、電話が入った。さっき拾った財布の持ち主だった。これから御礼に行きたいと言う。来るに及ばずですよと丁寧に断る。若い女性の声であった。どんな人かとふと考えたが、男は粋でなきゃとコーヒーを飲む。まあ長い人生こんな、こんなの積み重ね。


電話が何本か入る、あっそう(嫌な話)、えっ本当(いい話)、何それ(こんがらがった話)、それは無いだろ(道をはずした話)、そうか、よかった、よかった(孫が野球でヒットを打った話)。

かけて、かかって来て一日平均2、30本位電話で話す。最近はそれでも少なくなった。携帯を使っている人は大変だなと思う。一日をご破算で願いましたら、良い事8、嫌な事、もめ事、相談事、辛い事、申し訳ない事、つまんない事、バカバカしい事7。まあ、8対7ならいい一日だ。待てよ、まだこれから夜がある。朝までの時間がある。家に帰らねばならぬ。好事魔多し、油断大敵。慎重に夜のクラブ活動に向かう。外は久々の雪だ。


2010年2月5日金曜日

人間市場 アラカン市

日本の映画界に一人の大スターがいた。

その名を嵐寛寿郎という。言わずと知れた鞍馬天狗である。角兵衛獅子をいたぶり、オメエタチモットハタラケなんていう恐い親方、上田吉次郎の天敵である。
角兵衛獅子と言えば美空ひばりか松島トモ子が定番であった。

何で寛寿郎通称アラカンの話を突然するか。
それは女性との別れ方である。
私の所に相談に来た男はすこぶるケチンボであった。
分かれる女性に金なんか払いたくない、俺も浮気したがあっちも不倫したんだ、だからセイムセイムおあいこだよと気炎を上げる。何が訴えてやるだよふざけやがって、こっちが訴えてやりてえよ、そうでしょ先輩ときたもんだ。この男実は判っているだけで五度結婚し、五度離婚した。結婚と離婚のプロフェッショナル。とにかく好きな女性ができるとマメな事この上なし。枝豆、エンドウ豆、天豆よりマメマメしい。

今まで慰謝料は一銭も払った事はない、何故なら相手の女性の方からお願いだから別れて一銭もいらないから、私の方がお金を払うから別れてという方向に持って行くのだ。
正に女性の敵なのだが、得てしてこういう男が世の中ではモテるのだ。

初めて女性に会う、過去の結婚の失敗話をする、今孤独なんだ、淋しいんだ、一人で飲む酒は切ない、一人で食べる食事は旨くない、一人で聴くシューベルトは悲しいなんて言い寄る。更に君みたいな女性が僕の子供を産んでくれたらそれは神話だなんて駄目を押す。マメマメしくメールを入れ続ける。そして・・・ウエディング、籍も入れる、子供が出来る、その頃には他の女性に言い寄っているのだ。その男は得意の手を使い出す。

とにかく嫉妬深くなる。何してた、何処へ行ってた、誰と会ってたと言い続ける。それこそ連日連夜ウンザリする程に。そしてお願いだから別れての言葉を引き出す。男は何度もそれを拒否する、女性の懇願の度合いは極限に達する。当然女性の顔とか兄弟とか友人が出てくる。男は愛しているんだなんてシャーシャーと言い続ける。こんな男の風上にも置けない男が、僕の体験談を本にして出したいんですけどと言って来た。

バチン、ピンタ一発!嫌だよ、いくら知人の紹介でも嫌、最低だよあんたは。で、話はアラカンこと寛寿郎へ、この人はエライ人。何人も愛人を作ったがバンバン天狗になって稼いでそのお金を手切れ金にして払った。愛人が出来る、鞍馬天狗になるお金が入る、愛人に渡すそれを繰り返す。最後には家も屋敷も全て手切れ金で一文無し状態。
ある日マネージャーが言った。先生もうスッテンテンですと言うと、アラカンはこう言ったという、エエガナエエガナ、又、天狗になればと、しかしこの頃すでに後期高齢者とても天狗にはなれなかったのです。

この話を男にしてやったら諦めて帰りました。
日本映画史上鞍馬天狗と明治天皇を演じさせたらアラカンの上はいないのです。男の中の男に脱帽!

2010年2月4日木曜日

人間市場 夏ミカン市

電車に乗った時隣りに夏みかんを二個食べる人が座ると果たしてどうなるか想像できますか?

教えます。
ひと口する度に、規則正しくブルブルっとするんです。
その日私は東海道線のグリーン車に奮発して乗り込みました。午前9時35分、東京行き上り、二階建ての二階へ。

車内はほぼ満席、入って左側の後から三番目窓側に座りました。新聞を二紙読むつもり、大船で見えるはずの大船観音に車内から願いでもするか、ブラックコーヒーを飲みながらなどと思っていると列車は藤沢へ、ドヤドヤとお客さんが乗ってくる。

私の隣りに黒いオーバーコートを着た55〜60歳位の男の人が座った。
髪の毛が寝て起きてそのままの状態。私の領域縄張りまでオーバーコートが入って来る。ノーネクタイ、白のワイシャツの胸のポケットにネクタイは入っていた。オーバーコートの中にはチャコールグレーのスーツ(かなり良い素材)、座席の前のテーブルを起こす。

黒い革の鞄から新聞紙に包んだ物を出す。大きな夏みかんだ。それからがもう酸っぱいのなんのビックンビックンブルンブルン体を震わし出した。
よく見ると目ヤニなんか付いている、耳の中にかなりうぶ毛が生えている。こういう人はきっと学者か教授かなんかだろうなと気を回す。


気がつくと大船観音はもう通り過ぎていた。親指をブスッと差し込んで、見かけより荒々しくむいた夏みかんは一つ一つ口に入っていて、身に付いている白い毛の様な繊維は一切取らない。時々激しく体が浮き上がる、きっと酷く酸っぱいのだろう。

先生は(こう呼ぶ事にした)好きでもない夏みかんを奥さんかなんかに必ず食べなさいと命令されているのではないだろうか、あるいは極端な健康オタクではないだろうか。なんとなく肌がガサガサしているからビタミン不足かもしれない。どう見ても大好きな様には思えない。オッと又激しくピクピクしている。

今日はついてない。新聞読む気にもなれない、活字に集中出来ない。もうすぐ横浜ではないか食べるピッチがかなり上がって来た、ピクピクブルブルッの動きも早くなってきた。
そうだ次の横浜で車両を変わろうか、でも何か逃げる様で嫌だしな、新橋まで後30分我慢するか。先生は何処まで行くんだろうか聞いてみようか。私は食べ物の好き嫌いはなし、その中で唯一苦手なのが夏みかんなのです。人が食べているのを見ても体中が酸っぱくなってしまうのです。子供の頃は砂糖を一杯かけて食べました。

先生は二個目の解体に取りかかっています。ブチュッと私の方へ汁が飛んできました。先生は目にそれが入り涙を流しています、泣きながら食べているのです。私の新聞に汁のシミが付きました。

先生はくの字に足を組んでいます。靴下が足首の方へずり下がっています。その靴下にラルフローレンの正しいマークがありました。先生はやっぱりかなり名のある先生なのではと確信をしました。何故、空いた左手で読んでいる本が(本は組んだ足の上に乗せて上手にめくる)「アダムスミスの国富論」英文原書でした。

先生!夏みかんの汁が本に飛んでいますよ!
アレッ先生左手で鼻をほじり出しました。途方もなく器用な人だと関心しました。こういう人はきっと世間では不器用に生きてんだろうなと思った。

何とも酸っぱい朝でした。

2010年2月3日水曜日

人間市場 ゲテモノ市


カバの肉をたべたらよ、バカに旨かったよ。

そんなバカな話からその夜の酒は始まった。
イモリとヤモリはお酢に漬けたら中々良かった、ピクルスと一緒ならベリーヌルヌルだよマァ四つ足のドジョウみたい。ワニはササミと同じでヘルシーよ、アナコンダはナンノコンダの事なく凄くさっぱりしたいい味だよ。
コウモリはスズメと同じかな、フルーツバットで皿の底に沈めて置いたらお客の女の子が二人腰抜かして泣き出したよ。最初はバカルディのラムのマークみたいにガラスの入れ物に絵が描いてあると言っておいたんだ、それが本物だからそらオドロクわなぁ。他にもセミの佃煮風、バクの串焼き、オウムの唐揚げ、キツツキの焼き鳥、ピラニアの潮汁風。

サルの日干しビーフジャーキー風なんて次々にテーブルに出したら二人の女の子ギャーギャー喚くわ、泣くわ、飛び上がるわ、後ずさりして川に落っこちるわもう大騒ぎ。付けてたまつ毛が取れて涙で化粧が流れて鼻水ズルズル、猛毒のブラックコブラを放り投げたら、もの凄い声でキャ〜といって俺に二人共しがみついたよ。助けてぇ〜って言ってな。これだから奥アマゾンのツアーコンダクターは辞められないんだ。


この男は元々、探検家、兼写真家、兼ゲテモノ料理人、兼旅行案内人、兼女の子驚かし専門屋。こんな話をでかい声で話すと回りが嫌な顔、キリン、シマウマ、リカオン、象、ライオン、ピューマ目にした物は何でも料理して食べてしまうのだ。

人を食った様な男が今度日本料理屋を出すと言う。
ヤメロヤメロ、何食わされるか判んない大友対の大合唱。知らないお客さんまで絶対反対と言ってた気がする?

店の名は「ナンデコンノダ」大好きなアナコンダからとったと言う。コンダの方が縁起がいいじゃないかと言うと混んだら人が入れなくなる、なんてわかんない事を言う。奥さんはワニが洋服着ている感じ、判りますか万事骨ばっているんです。

動きもニューッと這いずる感じなんです。なんでも間接性リウマチが酷くなってアマゾンに居られない、いい治療が出来ないからとか、料理屋はリウマチ持ちにはキツイよと言うと、私は一切タッチしませんと応えた。曰くワニを食べ過ぎたのが原因じゃないか、体中ワニみたいに固い鎧を着ている感じになってしまったのだとか。カバも食べ過ぎたのが原因かもしれないとしょんぼりしていた。関節には白い物が巻かれている、近々車椅子になるとか。
あ〜あ嫌だ、こんな話。気持ち悪い話、ゲテモノ嫌いなの知ってるだろう?お前達は食べ物回りに手を出しては絶対駄目。そんなアマゾン風日本料理なんてお客入る訳がない、そうかな、ワニの刺身、コウモリの南蛮漬け、カバのチャーシュー風、ピラニアの網焼き、メインディッシュはバクの和風ステーキ。もう終わり駄目、警察に捕まるか病院に入れられるよ君たち。

それにしてもよく寿司食うね、久々の寿司だから旨いね、全く。
ダンナさん今度このネタの中にターポン置いてみてよ。きっと誰も判んないよ、元々人間なんて挑戦的に色んな食材を見つけたんだ。目に入る物は口に入るんだから、何でも最初に食べた人は偉い人だよ。牛だって、豚だって、猪だって。

おいテレビ見てみろ、猪が警官から三発も銃弾受けて死んでしまったよ、可哀相に。猪だって山ん中に食べ物が無くなったんだ。いつか熊と会話したという伝説の山の狩人がこの地球上で一番恐いのは人間だって熊が言っていたと、本当か、クマッた話だな、アラッ。トホホでこの場は終わりとなりました。奥アマゾンに行く人紹介します。

ただ食べられる可能性があります。人を食った様な話をする事で有名な奴ですから。


2010年2月2日火曜日

人間市場 少年院市

119日小田原少年院で成人式があった。
少年院で社会復帰の職業訓練を受ける1621歳の院生は50人。内11人の新成人の門出を院生、保護者、教官らが祝った。胸に赤い花を付け、赤いネクタイに紺のブレザー。11人全員が「二十歳の誓い」をした。

十代の時は身勝手だった。何度も涙を流した母の為に真っ当に生きたい。
好き勝手をして多くの人を傷つけてきた、そんな自分を見捨てないでくれた家族を助けていく。

これまで嫌な事、やりたくないことから逃げていた。二度と逃げの人生に戻らない。お金に困っても働く考えはなく、母に甘えてきた。自分の事は自分で出来る力を身につけたい。
11人は胸を張り、自分で考えた一分前後のスピーチをしたという。保護者らは何度もハンカチで涙を拭っていた。

院生の心の相談をし、物心とともに支援する小田原地区の保護女性会はノートを、教誨師会は塗りばしを、篤志面接委員会は印鑑を贈った。責任を自覚してもらう意味を込めた。こんな記事を新聞で読んだ。

関東の主な少年院には特別少年院(久里浜)、準特別少年院(小田原)、中等、初等少年院(印旛沼、八街)等がある。私が少年の頃、よくヤキの印旛か八街かと言われた。新人はマッサラと言われる。事件がチンケな人間は止めどなくリンチを受ける。窃盗、詐欺、婦女暴行等は一番標的となる。逆にでっかい傷害殺人等は一目置かれる。
リンチを受け続けた少年達はほぼ精神を病んでしまう。恐怖から廃人になってしまう。(それは隠され世の中には決して出ない。)又、自殺する。

私は拙書で親の人に少年院で更正が出来ると思うなと書いた。親の中には少年院で本当に真っ当になると思っている親がいる。
私は家庭裁判所の審判の日こんな先輩や後輩のケースを何度も見て来た。親が土下座して私の育て方が間違ってました、責任は私にあります、何とかもう一度だけ機会を与えて下さい、と言って涙を流し泣きじゃくる、そうすれば保護観察で済むケースの時、○□ちゃんしっかり更正して来てね。パパもママもみんなも待っていますからね。お金持ちの両親程少年院で更正できると思っている。少しでも見栄えが良ければ十中八九オカマを掘られる。三ヶ月位はリンチ、リンチ、リンチが常識である。教官は見て見ないフリをする。むしろオイッ早くしろ、オイッそろそろ止めろ死ぬぞなんていうのが多い。当然心から更正を願う献身的な教官もいる。他の教官から一人だけいい格好すんじゃネエぞなんて言われながらも更正を目指す手伝いをする教官だ。

 少年法の改正で十四歳でも事件によっては年少入り(少年院入りの略)となる。

昔日本テレビでプロデューサーをしていた友人、青木英明氏より総理府提供の番組「ニッポンレポート」という日曜日の十時〜十時半の良心的番組のレポーターを頼まれた。六回シリーズの第一回目「金原二郎のニッポンレポート聞け、非行少年の声」であった。

起床から就寝まで二日間に亘りレポーターをした。その頃非行の始まりは十四歳が多かった。今は十歳位から十二歳が一番多いのではないかと思う。特に女の子は初潮の時期が早くなっているからだ。女の子ではなく子をうめる「女」になっているのだ。確信犯的ワルではない限り一人一人みんな優しい良い子たちだ。一人の十四歳の女の子が器用に毛糸の編み物をしていた。お腹の中にいる小さな命のために、少し膨らんだお腹をさすりながら近々女子医療刑務所に移鑑になるんです、そこでお産をするんですと言って白い小さな靴下を見せてくれた。

十七歳の三人の若者はすでに体中に刺青を入れていた。背筋をピンと伸ばし自分たちは立派なヤクザになって必ず親分になりますと胸を張った。十数年前には可愛い赤ちゃんであった若者に一体何が起きたのだろう。

○□ちゃんと言ったご両親と話をした。何でも好きな物を買ってあげたのですよ、湘南白百合にも入れて、バレエやピアノも習って本当に良い子だったんです。家庭教師も付けてたし、パパから英語も教わっていたんです。突然、本当突然にガラっと変わったんです。まさかあんな事をするなんて今でも信じられないんです。お前が細々言いすぎたんだよ、何よパパの方がいつも午前様、休日はゴルフばっかりだったじゃない。ウァ〜と泣き伏した。年頃のお子さん、お孫さんを抱えている方々にこんな一人の若者の言葉を贈ります。審判で少年行きを決められ、手錠をかけられ出て来た少年は友達に向かって、特少だよ、そして両親に向かって、オイテメエラよく憶えておけよ、年少に入れやがって、トコトン悪くなってやるからな!その口の中にある歯はシンナーやボンドやクスリでボロボロでした。

土下座をして、這いつくばって、号泣して自分の子供の少年院入りを阻止して下さい。子供を救えるのは親の愛です。
相談相手がいない人は私の所に遠慮せず来て下さい。

2010年2月1日月曜日

人間市場 立ち食い市

全日本美しくない(清潔でない)立ち食いそば屋チャンピオン大会があればほぼ間違いなくそのチャンピオンベルトを貰えるであろう店が、1月25日をもって閉店した。

正しくは美しくなって西五反田にデビューするという。
35年の長きに亘って銀座二丁目に君臨し続けた。元は白かった汚れきったのれんをくぐると左に給水器、正面に汚れたカウンター、四人掛けボロボロの足の長い椅子、右に目をやると三人程が食べれる薄い板のカウンターがある。
正面のカウンターの奥には、薄くぼんやりとした灯りの中に三人の人影が動く。一人は老人の男、一人はその妻とおぼしき老女、一人はその娘と思われる中年の女性だ。カウンターには生玉子を入れたボール、ゆで玉子を入れたボール、ネギを入れた物、それをつまみ取るギザギザがついた道具、食塩と唐辛子入れがある。
水は当然自分で入れる、何百何千人と使われ続けたグラスが銀色のトレイの上にある。

かつては透明であったグラスは、中の水が見えない程脱色してザラザラとした手触りがある。カウンターの上の段には上げた天ぷらがある。何度も何度も使用された油で揚げられた。海老天、イカ天、チクワ天、春菊天、かき揚げ天、ゴボウ天、ニンジン天、コロッケなどがじっとりと積み上がっている。ライス、半ライス、おにぎりは鮭と梅干しだけ、他にカレーライスがある。

外から見ると誰がこんな店に入るのだろうと恐々通り過ぎる。入ってはいけない世界、入ったら最後二度と生きて帰れないかもしれない。

この店は私の会社の斜め前にある。立ち食いそばは、何しろ待ち時間がいらない。頼んで食べて水を飲んで三分位で終わる。私は立ち食いそば愛好会、同好会、研究会を一人だけで運営している。簡単に言えば一人で食べているだけなのだが。


何故この店が35年やってこれたのか入って食べると判る。昼のお弁当は大人気500円でたっぷりおかず、たっぷり熱々ごはんが食べれる。OLたちが列をなす。みんなハツラツとして並んではいない、どちらかというとやや後暗い感じだ。
おにぎりが格別に旨い、グラマラスな体をしていて手にするとたっぷりその質感を味わえる、コンビニのおにぎりなんて問題にならない。

私には昔から一つだけその日を占う行事がある。ゆで玉子が上手くむけたら今日は良い日、失敗すると駄目な日、要注意となる。この店のゆで玉子は大きくてゆで加減が絶妙にいい。(玉子だけを買う日も多かった)

この薄汚れた空間に職人さんたち、工事関係の人たち、若いOL、カタカナ文字の人たちが混然一体となってそばをすすり、おにぎりを頬張り、チクワ天半カレーやカキ揚げそば大盛りライスとか、海老天そば、コロッケそば、イカ天ざるそばプラスゆで玉子等を整然と秩序正しく食べて払って出る。お客は無言が掟、店の三人もまず私語は交わさない。最後の日に今日で終わりと言って顔を出すと、長い間どうもはじめて娘さんらしき人の笑顔を見た。今日作った物が全部出たらその時点で終わるとか、ゆで玉子が二個、生卵が七個、コロッケがポツンポツンと離ればなれに二個、かき揚げ天一個、チクワ天二本が残っていた。

お客さんは二人中年の工事関係の人、もう一人は私。
ゆで玉子を二個買う200円を払う。一個はマッサージ屋さんの中国人に、そこでゆで玉子を割って見る。最初の割れ目のつけ方がイマイチであったのか前半が上手くいかなかったが、あの三人がこの先良くなる事を念じながらそっとむいてまあまあの形であった。

西五反田の目黒川の側に新装オープンするとか。美しい店にあの三人は似合うだろうか、日影の身の女性が日の当たる身になるとほぼ不幸になるからだ。親父さんとその妻とおぼしき人の声を遂に聞くことは無かった。

2010年1月31日日曜日

人間市場 デニーズ市

「平らな道でも躓く事がある。世の中は不公平なものである」


ある哲人、ある政治家が言った言葉である。60分間速歩で歩き、消費カロリーは300カロリーである。汗まみれになって息を切らせて、コップ一杯のビール分である。


ようこそデニーズへ。かつて入った事もないファミレスに入った。注文はアイスコーヒー一杯である。別に健康オタクではない。自らに達成感を求めて、自らの根性を試している。ゴールドジムに入ったのである。


朝7時半、ようこそデニーズでアイスコーヒーのブラックを頼む。
目の前に四組のお客さんが見える。80人程入る店である。中年の夫婦、若い男二人、一人のOL風の女性。二人のサラリーマン風の男がなんとなく目に入る。
目はメニューのある数字を追っている。中年の夫婦は和定食である。ご飯、味噌汁、焼き魚、卵焼き、グリーンサラダ、納豆。メニューには780キロカロリーと書いてある。食欲盛んな太った夫婦はもりもり食べている。若い男二人は早朝より生ビールを大ジョッキで飲んでいる。フライドポテトにマスタード、トマトケチャップ付きである。ミックスサンドを二人で、メニューの数値は1100キロカロリーである。一人のOL風女性、年の程は25、6歳であろうか、スクランブルエッグ、コーヒー、ハムチーズの小さな盛り合わせとコーンサラダを黙々と食べている。メニューには780キロカロリーと書いてある。太っていないサラリーマン風の二人は何と朝から牛丼を食べている。それにコーヒーである。メニューには860キロカロリーと書いてある。味噌汁、香の物付きである。皆、食欲は旺盛である。


私と言えば、ただアイスコーヒーを飲んでいる。元々、朝食の習慣はない。かつて大河内教授という東大の学長が退任の言葉で、太った豚より痩せたソクラテスになれと言った。私はただ太った豚で終わりたくないのである。ガバガバ食べ、チョコパフェを食べ、飲み放題のコーヒー等をガブガブ飲む人を見ると、強烈な嫌悪感が走る。長生きしよう等と思う気はさらさらない。


中年夫婦の食欲は旺盛である。出た物をすっかりたいらげ、デザートに季節のフルーツを頼んだ。


8時になったので私はその上の階のジムに入った。耳にイヤホンをつけ、速度を時速6kmにセットして速歩で歩く。20分も過ぎると汗が出てくる。目の前のメーターに走行距離、消費カロリー等が表示される。30分を過ぎると汗と共に前の晩の酒が出てくる。少しピッチを上げる。テレビの画像を追いながら、ベルトの上を歩く。40分、45分、50分、60分。全身汗まみれとなる。


私の横で痩せた女性が、もの凄い速さでベルトの上を走っている。凄い速くて痩せている。美人ではない。何か恐い。私がシャワーを浴び、帰り支度をしていても未だ走っている。その時間すでに一時間半は超えている。私はインストラクターに聞いた。あの人は何なの?答えは、神奈川のマラソン大会で二度優勝している人だった。なるほど。


東京に出るべく駅の改札口に行く。そこにかの中年夫婦がいた。共に太っている。糖尿病になるか、通風になるか、高脂血症になるかよろしく食べまくってという気持ちである。


犬も歩けば棒に当たるという。この15年歩いて、歩いて、歩き続けた。中々棒に当たらない。ようこそデニーズのように、ようこそいいアイデアに会いたいものだ。ホームにOL風の女性が立っていた。右手に「美的」という月刊誌を抱えていた。


毎日歩かなければならない人をアル(歩)中というらしい。私は酒のアル中でありながら何となくこの15年アル中になっている。目の前に、牛丼、玉丼、カツ丼、ウナ丼、天丼が浮かんでは消える。何の為にドンドン歩いているのかは判らない。


2010年1月30日土曜日

人間市場 無気力市


無気力的脱力性の人っていますね。何かヤル気あんのか無いのか、朝ごはんや昼ごはんをちゃんと食べているのいないのか。何か下っ腹丹田に力が入っていない人です。

NHKの天気予報士の渡辺博栄さんなんかその筆頭です。もの凄い台風が近づいて来ていても、豪雨があっても、洪水となっても全く話すトーンが変わらない。この人は天気予報をしている間強風で大木がなぎ倒されて命に危険があってもきっと、何事もない様に原稿を棒読みしているだろう。
細い体、猫背気味、度の強い眼鏡、消え入りそうな声、この人が天気予報をすると大事も小言に思える。私はこういう脱力性の人が実は大好きなんです。ヤル気あんのかオリャーとか大声出すと、ありませんなんて軽くいなされるのです。


鶴岡政義と東京ロマンチカというグループがあります。「小樽の人よ」なんて大ヒットを持っています。「君は心の妻だから」なんて毒フグを食べたより痺れます。このグループのリーダーでギタリストの鶴岡政義さん、この人も全くヤル気が見えません。全然当たらない占い師風、すっかりさびれた神社の神主風です。チョビヒゲを生やし、古ぼけたギターをつま弾きます(中々いいんです)か細く、度の強い眼鏡をかけ下をずっと向いています。上を向いて歩かない人なのです、だから時々十円玉や百円玉を拾うことがあるといいます(想像です)。ギターを弾きながら今日は客の入りがイマイチだなとか、ボーカリストの三条正人がもっとギャラを上げろと言っていたなとか、ただア~とか、ウ~とか歌っている連中にリストラを宣告しなければとか考えながらつま弾いているのです(想像です)。


NHKの「のど自慢」の演奏者たち、ピアノ、ギター、アコーディオン、ドラムみんな全然ヤル気が見えません。何しろ歌う相手がリズムを外すのでそれを追いかけてあげるのですから伴奏とは言いません、追秦です。ヤル気なんか出したら大変な惨事が起きてしまいます(想像です)。気合いだ、気合いだ、気合いだなんてハチマキして喚いているアニマル浜口もこの人たちの前では気合いが入りませんし入れられません。


柳生流の極意に無刀取りというのがあるそうです。文字通り相手の刀を素手で取り(或いははさみ)相手を倒す。その極意こそ無力なのです。上ばかり目指す事を考えている目先の勝負ばかりに気を取られている方々、是非ご紹介した人々を見て下さい。きっと勉強になりますよ。


今私が手がけている本の一つは偏差値36位の劣等生がわずか半年死に物狂いで勉強したら見事早慶に入学できたという11人の実録物です。高校の先生から日々お前ヤル気あんのか、今のままじゃ田舎の三流大学にも入れないぞ(すみません、先生がそう言ったそうです)ブログアクセスNO1の塾長林尚弘先生25歳(学習院出身)が出版の相談に来ました。


劣等生という言葉が気に入り引き受けました。三月頃には書店に並ぶはずです。受験は一つのコツだと林先生は言います。


この参考書一冊と決めたらそれと心中する覚悟でその参考書を食べ尽くすのです。偏差値の低い受験生の人、劣等生と言われている人、まだまだ諦めてはいけません。打つ手は沢山あるのです。この国の歴史を動かして来たのはみんな下級武士、劣等生たちですから。


2010年1月29日金曜日

人間市場 待合室市

病院の待合室にいるとひと際目立つ女性が来た。

どんより、まったり、ひんやりしている無言の空間にその女性が入ってくると一瞬室内は緊張感が生まれる。




長身、黒髪、知的、優雅、ハイセンス。こんな人がどんな病気なんだろうと待合室にいる人たちは心の中で思っているに違いない。

風邪かな、胃かなそれとも腸かな、先生はいいな、あんな素敵な女性に、ハイ、服を開けて下さい、聴診器かなんか当てて、ドッキンドッキンの音を聴いたり、お腹なんか触って少し固いですねなんて言ったり、エコーなんか必要でもないのにゼリーみたいのを塗って何やかんやすんだろうなと思っている事がありありだ。




オイ、君たちよからぬ事を思ってんだろうと言おうと思ったが私の口から出た言葉は、お母さん元気?この間風邪引いたって言ってたけど、おそば屋さんで会った時グズグズしてたよ。おばあちゃんは相変わらずお元気だったね。こういった瞬間、室内にプア~ンとした空気が漂いました。会社大変だねと続けると更にみんな自分の病気も忘れたのです。




その女性はJALのスチュワーデスさん、今はキャビンアテンドさん。小さな頃から知っている娘さん、お人形みたいに可愛く、幼稚園、小学校は白百合、その後は清泉インターナショナルへ、英国、仏語、露語が得意。苦手は日本語なのです。少し気取り気味で少しタカビー的、かなりエラソー風日本語なのです。




この日はお母さんの薬をもらいに来たとの事。隣同士に座り二人で話しているとみんな興味津々の感じ。耳をそばたてていて名前を呼ばれ慌てる人もいたりして。会社近々や辞めるんですよ、なんで?と聞くと、何かすっかりプライド傷ついちゃってと答える。アレもダメ、コレもダメ、ダメダメ尽くし。今は成田まで電車で通っているんですよ、だって。

実はタクシー券を使っていたのです。他にも至れり尽くせりで来たのです。




御年28歳独身、かなりワガママです。お金がかかりますがどなたかいりませんか?

ご紹介します?別に本人から頼まれてはいませんが。




私が手にしていた週刊誌の表紙にでっかい文字でJAL法的整理へなんて書いてあります。記事の中には甘ったれた体質、法外な給与年金体制、パイロット、キャビンアテンドへの特権なんて書いてありました。プライドの高い雲の上の人(職場です)ですが是非どなたか立候補して下さい。人生に墜落する危険がかなりありますが。