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2010年12月24日金曜日

湘南の嵐便り 「水天宮のジュース」


目尻を治して、小ジワを消して、唇の乾きを消して、シミやソバカスを消して、耳のうぶ毛を消して、体のホクロを消して、陰毛を整えて、おへその周りのシワは全部消して、すべすべに、おへそをキレイに凹ませて、爪の割れを直して、いかり肩を治して等々20代を過ぎた女優やタレントから次々と注文がくるらしい。


友人が写真の修正会社をやっていて大変苦労しているらしい。
毎夜ふしだらな生活をしている売れっ子は特に修正が大事でありついにはCG(コンピューターグラフィック)で直し、シワ一つ、シミ一つないツルツルの顔になってしまう(化粧品のポスターみたい)


先夜ある仕事で主役を張っている20代、30代の女性と友人四人でブリシャブ、マグロシャブ、カワハギシャブを食べた。
仕事を離れた女性はストレスから解放されメイクも落としすこぶる美しく魅力的である。


今男性の四割近くが結婚せず実家にパラサイトとなっているらしい。又、女性も三割以上が結婚しない。ウエディングを迎えるのは約三割のデキちゃった結婚であるというではないか。

※写真はイメージです


デキちゃったなんてほとんど酒の席の後の間違いである。

実は大嫌いな男女がすっかり酔っ払って気が付くと全裸になりラブホテルに一緒に寝ている。女性は明け方痛い頭を擦りながらカーテンのこぼれ陽の中に異様な男のヨダレ顔を見る。キャー、ギャー、イヤー。慌てて友人にメールする。
友人も又どこかで同じ様になっている。エー、ウソー、ホントー。

※写真はイメージです


そのままだったのか分からない、でもそうみたい気持ち悪い、毛深い、クサイ、ダサイ、サイテー、もう死にたいウワーと叫ぶが前夜一発心中、貴重な命が宿ってしまった。
堕ろすに堕ろせないと迷っている内に五ヶ月、つわりは酷く会社は休みが多くなっていく。いよいよお腹が出て来た。そして退職だ。


あーあなんて事、よりによって目やにはあるわ、歯は汚いわ、服はダサイは爪はいつも伸びてる、靴はなんとクラリーノ、服はコナカか青山、ブランド志向の私が何でと頭を抱えるがお腹の中の小さな命は確実に命を育んでいる。お風呂で動く、乳房は大きくなり、乳首は黒ずんでくる。そして母性は目覚めてくる。私の赤ちゃんだ。

でもあの男に似ているかもとゾッとする。


男がガラガラを買って来たり、竹細工の小さなロッキングベッドや何やからを毎夜毎夜買って帰ってくる。小さな毛糸の靴下、ベビーパウダー、赤ちゃん読本、いつしかプライドの高い女性の心は開き始め、区役所に行き母子手帳を貰うと思わず涙ぐむ。

あの合コンの一夜、もっとも嫌いだった男の知らない間の一夜。ベッドの下に脱ぎ捨てられた黒のショーツと黒のブラジャー、本当はあの人のための勝負下着だったのに。


コンビニのTシャツとコンビニのパンツの男。
何のために国大の文学部まで出たのかと思い未だ一度しかないSEXの恐さを知る。


二人の親と水天宮にお参りし帯を貰う。不思議にカメラを持つあの男にいいようもない愛しい思いが湧いてくる。何故か分からない、ただとてもいい人に思えて来た。
二人でピースサインを作って写真を撮った。ジュースを買って来てくれた。これが結婚なのかと思った。


今夜はクリスマスイブ、又忘年会の最後のヤマ場アルコールが入る夜、ビックリするような朝をとんでもない姿で迎えない様に気を付けて下さい。


今年のブログは今日にておしまいとさせて頂きます。来年111日より始めます。どうか皆様良い年を迎えて下さい。

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