世の中にはいろんな「コツ」がある。
天ぷらを揚げるコツ。おそばやパスタを茹でるコツ。
漬物を作るコツ。人に取り入るコツ。
プレゼンテーションを勝ち抜くコツ。
女性を口説くコツや別れるコツ。文章をパクるコツとか、人から金を騙しとるコツ。
人間一人ひとりに何かしら一つや二つコツを持っている筈だ。
ゴマスリのコツが上手な人間が出世を重ね、その逆の正直者が降格されたりするのが世の常だ。早い話、コツコツ働いている良い人間ほど、悪い奴の悪いコツの餌食になってしまうのだ。
私は何ら自慢するコツは持ち得てないのだが、慢性的なコツを一つ持っている。
「坐骨」ザ・コツだ。
右腰から仙骨(むかし尾っぽがあったところらしい)周辺、オシリから太モモを通り足の先までズキズキ、ズンズン痛く、ジンジン痺れるのだ。
この“ザ・コツ”とは長い付き合いなのだが、この頃重い資料を持ち歩いていたせいか、かなり「麻痺なスターズ」(和田弘とマヒナスターズです)ぽく酷い状態となってしまった。
椅子に座る姿勢が悪いせいもあるらしいのだが、いちばんの原因は老いのせいだろう。
若い頃バットや木刀で何度も何回も腰を攻撃された古傷が今になってズキッズキッと出て来たらしい。
人間アチコチ痛いのは生きている証といえるから生きている限りは“ザ・コツ”とは付き合っていかねばならない。
武田鉄矢が「ビリビリ、ジンジン、チクチク」は神経障害性疼痛かもしれないからお医者さんへとCMで言っているが、そんな人は山ほどいるだろう。
四十代、五十代を過ぎてどこも痛くないという人に会った事はない。
人生とは痛い事の歴史なんだと思っている。
セコイ、ズルイ、コスカライ、ケチンボ、タカリ上手な人間たちには人の痛さが分からないだろう。お天道様はちゃんと見ているから、悪いコツを数多く持った人間には「キツイ、オシオキ」をするのだ。
私もオシオキを受けているのかもしれない。
職業柄数多くのコツを使い分けているのだから。
平塚のハリとお灸の名人が時間を問わず来てくれている。
この人は、人を治すコツを知っている特別いい人だ。
1 件のコメント:
朝夕はまだ寒い季節です。
血行不良により
神経痛は悪化し易いので
お気を付け下さい。
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