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2012年3月16日金曜日

「突然の話」




アッ危ネエー、急ブレーキだ。
お客さんビックリさせないでくださいよと運転手のお兄さんが言った。

高速道路を運行中ファークションとでっかいくしゃみをしたのだ。
花粉が鼻にたっぷりと入ったせいだ。目がかゆくしょぼしょぼする、全く厄介な季節だ。
運転手のお兄さんは後の席から発せられるクシャミの度にドキン、ドキンと体を動かした。

銀座の街を歩いているとまるでSFの世界の様に白いマスク、マスク、マスクだ。
現代病なのだろうか、又は文明症なのだろう。病気ではないが酷い症状が出るのだ。

お客さん、クシャミをする時はスミマセンひと言いってくれますか、ビックリしちゃうんでなんて気弱な声で言うではないか。
突然出るのと、ファファファとイントロがあるクシャミと二通りあるんだよ。
ファファファの時は口がモグモグして喋れないの、突然の時は突然なんだから仕方ないのと言った。

そういえば誰だったか名前が出て来ないのだけれどある高名な女性が書いていた。
大嫌いな男は1.くちゃくちゃ食事をする男、2.部屋の中で屁をする男、3.突然くしゃみをする男。

誰だったかな、なんでも一緒に住んでいた男は屁をしたくなると庭に出てしたとか。
本当かなクサイ話だ。ファファファ出そうだ車の外に出るか。

2012年3月15日木曜日

「リーク屋」




会談と怪談は背中合わせ。
まして政治の世界は密会の世界、会っても会わず話しても知らぬ存ぜずがまかり通る。
そして必ずリークという手段をとって動きを探る。

正しく言えば戦略と戦術だが、堅気の人から見るとそれはキタネエーとかズルイとかユルセネーとかとなる。密会をしていた人間に、今夜は何の密会ですか、なんてスットコドッコイの質問をする記者がいる。首相→官邸→役人→取り巻き→リークは単純な公式なのだ。

ある陣笠議員と飲んだ時、これは秘密だよといって記者達に語る時程のよろこびはないと言ったのを思い出した。又、そのリークを貰った記者がどこぞのクラブかバーか焼き鳥屋なんかで、これは秘密だよとリークする時程嬉しい事はないと言った。

この頃そのリークはネット上でやるらしい。
あるリーク魔というとか、チクリ屋がいった。ツマンネエんだよな、ネットは。俺が昔怪文書を書いてあっちこっちに流した時、あの気分は最高だったな、今頃じゃリークしたってツマンネエ。怪文書が怪文書じゃねえんだから。


全くもってつまんないネットという極度にサブーイダジャレを言いながら焼き鳥の砂肝とぼんじりを塩で食べてました。このオッチャン時々飛び切りの情報をリークしてくれるのです。さて、それは何でしょう。相当に興味をそそられます。政治の世界は一寸先は闇なのです。

2012年3月14日水曜日

「凄い男」



青木克憲さん

二日間ブログを休みました。

この間私は何をしていたか、それは「うんざり」です。
先ず何にうんざりか、それは自分自身にです。
意志の弱い自分にうんざり、頭に来るばかりの自分にうんざり、悪口、悪態ばかりの自分にうんざり、首、肩、腰の痛みにうんざりです。あーあ全てこの世はうんざりだ。人生とはうんざり過ぎる人間関係の上に成り立っているんだと分かりつつもあまりに、セコイ、ズルイ、ダサイ、チンケでケチな世界を見るとつくづくうんざりする。

若かりし頃切った張ったで毎日血を流していた頃が懐かしい。
だがそんな中でやっぱりいい男、凄い人間はいる。数は少ないが男女を問わず、老若を問わずこの男、この人には勝てないという人物がいる。

そんな凄い男の一人に青木克憲さんという日本を代表するアートディレクターがいる。
黙しくて語らず、リスクは背負う、人を育て人に未来を与える。利潤は追わず、名誉も追わない。
ひと言頼めば一瞬にして百を知る。なんとも現代の西郷さんの様な男です。こんな人にはいかなる手を使っても勝てない。
私などうんざりする小心翼々たる人間とはスケールが違うのだ。

「ああ我ダンテの詩才なく、バイロン、ハイネの熱なきも、友を選ばば書を読みて、六分の俠気、四分の熱」と先達より教わったが、今や自分自身がすっかりうんざりの状態となっている。

誰が生んだか人間とはつくづくうんざりする程困った生き物だ。
だが待てよ、大切な兄弟分をはじめあの人、あの男、あの女性、あの老人、いいなぁ、凄いなぁ、負けてるなぁ、そんな人もにっこりする程いるのだ。

先夜のお刺身も、サザエのつぼ焼きも、白子のポン酢も、穴子の白焼きも、この男は絶品だと思う人間と共に食すると誠に絶品であった。

2012年3月9日金曜日

「上等だらけ」



男がセクシーに感じる男、それは修羅場をくぐり続ける男、リスクを背負う男、強いけど弱い臆病な男、3月8日BSプレミアムで矢沢永吉のSongsを見てそう思った。

矢沢は金に汚い、矢沢はセコイ、ズルイ、逃げる、矢沢に負けた男達は陰でそういう。 
30億以上の借金をチャラにし、今はスタジオ付のビルを建てているとも建てたともいう。彼はいう自分は臆病者、夜は眠れない、ステージに立つ前は不安がいっぱいだと。友達なんてそんなに出来るもんじゃない、孤独だと。

成り上がった者勝ちの姿がそこにある。ソフトバンクの孫正義も矢沢的だ。
ユニクロの柳井正も、ホリエモンこと堀江貴文も。ただ一つ違うのは矢沢永吉には滅びの美学を背負っている色気がある。
天から地に落ちる事の恐さを知っているセクシーさがある。

キャロルの頃より今の矢沢永吉が好きだと思うのは私だけだろうか。
ビートルズに出会う事がなかったら今の矢沢はないかもしれないとYAZAWAはいう。
さあ、もう一度YAZAWAを見て聞いてとことん戦って行こう。イエーイ、カモンベイビー、男は滅びてこそ男なんだ。
人の陰口なんて上等、借金上等、裏切り上等、失敗上等、破産、倒産上等だよ。

タフガイこと石原裕次郎、マイトガイこと小林旭、勝新太郎、萬屋錦之助、三船敏郎、みんな大借金を背負って生きて滅びの男たちだ。だがその残したものは途方もなく大きい上等な男たちだった。江川卓の借金や星野仙一、坂東英二、桑田真澄たちの借金とは借金の値打ちが違うのだ。

2012年3月8日木曜日

「らしいとらしい」


ウコン

ハイチオールC、セサミンE、肝元、ウコンを毎日飲んでいた時期がある。
体がショボイ時はユンケル黄帝液も飲んでいた。

ある日主治医と談笑していた時先生は云った。
君ねえそんなもん飲んでも何の役にもたたないよ、気休めに過ぎないよ、君みたいな呑兵衛にウコンはかえって悪いんだよといわれた。そんな事より朝果物を少し食べればいいんだ。
朝の果物は金、昼は銀、夜は銅ってとこかなともいわれた。

で、ある日家中のサプリメントを袋に入れて捨てた。その後体の調子を表す数値はどんどん正常になっていった。
正常でないのは相変わらずの悪い性格と止められないお酒ライフだ。こればかりはいかなる名医も治せない。

東京の新橋駅のガード近くに肝元だけを売っている漢方屋があった。
ある日そこを通ると消えていた。近所のお店の人に効くと遊びすぎがたたってあっけなく消えたらしい。
何の成分だかわからない肝元でかなり稼いだらしい。サプリメントの世界はすべからく「らしい」「らしい」だ。
○×に効くらしい、□△に効くらしいという具合に。TVで大量に広告している。

ビタミンEを取りすぎると骨粗鬆症になるらしいという記事が発表になった。これはかなり信用できるらしいのだ。
無駄金は使わない事だという事らしい。ちなみにアリナミンAはお医者さん達も服用している。かなり目、肩、腰に効くといっている。

2012年3月7日水曜日

「天才の苦悩」


ラッキョウ


3月5日、朝からシトシト雨が降る。
小さな庭に2本の梅の木がある。その梅の木に一つだけポツンと花が開いた。

今は亡き庭師のご夫婦が植えてくれたのである。
ダダダダンナ、コッコッコッこのウウウウメノキはキキキツといい実がナァールヨといってくれた。
やはり今は亡き母が娘と息子の成長を願って一本1,500円で買ってくれたのだ。
 30年近く経って立派な梅の木となった。毎年実が沢山穫れてそれを梅酒にする。

春の雨に何か似合う曲はないかと思い、「グスタフマーラー」の映画をDVDで観る。
天才マーラーとウィーン社交界の華、テルマとの濃密にして残酷な愛。画家のクリムトを始めあらゆる男性の関心を集めていた妻テルマ。名家の出にして富豪の娘22歳のテルマを見てマーラーはひたすら求愛する。

人生は正に交響曲。
結婚、出産、子供の死、不倫?、又出産とマーラーを狂わす。精神を病んだマーラーは精神科医フロイトの催眠療法を受ける。フロイトは分析する。テルマの行為は全てマーラー君の為であったのだよと。

最高の交響曲を作るためにはそのモデルが必要だったのだろうか。
1911517日嵐の日、マーラーは死ぬ。その後テルマは再婚する。「恋は熱病のようなものである。それは意志と関係なく生まれ、そして滅びる」スタンダールの言葉だ。

「愛の実体を追及することは、ラッキョウの皮をむくようなもので、むきすぎると無くなってしまう」。伊藤整“女性に関する十二章より”
さすが上手い事をいうもんだ。春の雨は大好きだ、ロマンチックだから。「恋に師匠なし」と古いことわざにあるのだが見本はいる。みなさんどんどん恋をして下さい。

イケネー靴の紐が切れている。正にスリ切れている。ダメダコリャ!

2012年3月6日火曜日

「コテンパン」


長野刑務所


ある世界では人を見たら、会長、社長、先生といっておけば大丈夫という教えがある。

旅館業の世界で後始末が一番大変なのが一位先生関係、二位警察関係、三位は確かお医者さん関係だったと思う。
小・中・高・大学と上に上がる程先生の目線は上がる。
生徒ばかり見下ろしているから知らず知らず自分は偉い偉いと思ってしまうのだ。
法律、生物、化学、建築や力学、工学などは、形や公式、実体が生まれその存在が明らかになるが。
文学や歴史はほぼ検証と推理と評論である(面白そうだ、何の責任も生じないから)。
政治、経済となるとやや競馬や競輪の予想屋的になる。殆どの推測と理論は役に立たず外れる。
 中でも政治学は学者自身が政治の経験がなく過去の歴史を持ち出して比較検討するのであってまるで迫力がない。

政治学者が総理大臣になったり、議員になったりしない。
ミカン箱の上で演説したり、演壇で土下座したりはしない。やおら水田の中に入り正座して顔面を水田の中に入れたりはしない。ある世界ではお乳を触ったり、お尻を触ったりはするのが一番多いのは先生といわれる。

1人1人と握手したりはしない(選挙の時の候補者の様に)当然自分のお金などは使わない。
先生達は手がひび割れたり足がしもやけになったりはしない。

北海道大学大学院で政治学を教える山口二郎という教授が橋下徹と対決しコテンパンにやられてしまった。
「あんたら学者は税金で食わしてもらっているんでしょ、何の責任も取らない始末の悪い存在なんだよ」みたいに。
教授の唇はワナワナ震えていたし、顔面は蒼白であった。

「私はね、民意で選ばれてんだよ、オッわかってんのか、この税金ドロボー、悔しかったら選挙に出て当選してみろこのバーロー」みたいな酷くお下品な雰囲気であった。学究の人は校門の外に出ると与太った政治家に先ず勝てない。

差別と貧困の中で育ちのし上がった者には失う者がないからだ。
無手勝流は強い。日本人は付和雷同だから来年の今頃橋下徹がどうなっているかは分からない。

あのホリエモンは時代のヒーローであったが今は長野刑務所の囚人だ。日本中の公安・警察は血眼になって橋下徹のスキャンダルを探している筈だ。

2012年3月5日月曜日

「熱海の夜」




「思案橋ブルース」「ギターを持った渡り鳥」「ブルーシャトウ」「網走番街地」「赤色エレジー」「自動車ショー歌」「女の操」「女の道」・・・「熱海の夜」と続く。

三月二日夜の熱海、旅館の名は「立花」。
そこのカラオケルームでのザ・ヒットパレードだ。
平均年齢六十歳と少し、五人の男が熱唱し合った、金曜日の熱海はひんやりと寒く街はひっそりとしていた。
早咲きの梅も桜も未だ観光客を喜ばす事が出来ない。寒さのせいらしい。

3.11以後すっかり宴会がなくなったという。
尾崎紅葉の名作“金色夜叉”、貫一とお宮で有名な“お宮の松”のところにあった大きな旅館が消えて無くなっていた。
たしか“ツルヤホテル”であった。以前社員旅行で来た時はウンザリする程人が居たのを覚えている。

人生の半分を共にし、苦楽を味わってきた友達との夜は、お宮が目を眩ましたと貫一が怒り、足蹴りをした原因となったダイヤモンドやお金より価値があったのだ。復讐の鬼と化した貫一はやがて高利貸しになる。

鯖の干物一枚、鰺二枚、烏賊一杯、粒雲丹一瓶をお土産に買って帰った。親友ほどいい味はない

2012年3月2日金曜日

「矛と盾」




アフリカのカメルーンという国に「バカ族」という原住民がいる。

バカにしないで欲しい。ホントの話。
このバカ族はほんの少し前までお金というのを持たずに暮らしていた。
狩猟してきた動物や食物はみんな平等に分配しあう。実に平和的であった。争う事もなく生きて来たのだ。

そこにお金をというのが入り込んで来たのだ。
このお金ほど争いを生み、人と人を分断するものはない。
バカ族の中のお利口さんは木の実やカカオの身を売る事をしはじめた。

そして得たお金で更にカカオを生み出しはじめた。今迄平等に分配していた生活に格差が生まれはじめた。
お金を知らなかった子供達はお金があればお菓子を買える事を知った。
そして大人になったら大きなカカオ畑を持って家を建てたいという様になった。

木の実を売って得たお金で石鹸を買えるようになった。
妻は喜ぶ初めての石鹸の香りと泡に。世の中右も左も、天も地も、金、金、金だ。
やがて地球の人口は90億を超し、100億人を目指す。地球上の環境は全て消えて行く。
そして動物も果実も食料も生き物も全てを食べ尽くして行く。イナゴの大群が全ての稲穂を一瞬にして食べ尽くす様に。

少子高齢化の日本には中国、アジア、アフリカ人がドンドン入って来る、そうでないと産業や商業は成り立たない。
金という魔物を生んだ人間達は金という魔物に殺される運命に直面する。
ホームレスでさえ餓死などしない世の中で小さな子供がお腹を空っぽにして餓死していた。

ご近所もお隣も知ってか知らんぷりか無関心であった。これからきっと無関心社会は進化し広がって行く。日本には向こう三軒両隣という助け合いの心があった。今は金にしか関心はない、ああ無情だ。バカ族がこれからどうなるか心配でならない。

2012年3月1日木曜日

「俗悪なモノ」



テレビという媒体は最も凶悪な武器となる。

特にワイドショーというのは最悪だ。
何処のチャンネルもひたすらオセロの中島知子と女占い師(霊能者)でてんこ盛りだ。
ついこの間まで仲間だった中島知子の不幸をこれでもか、ここまでやるかと身も心もズタズタにする。
もし中島知子が自殺でもしたらどうすんだといいたい。

オセロゲームは一瞬にして黒から白に、白が黒にすっかり変わってしまうが、テレビというのも一瞬にしてヒーローを傷だらけにし、スターをボロボロにしてしまう。日本には武士の情とか惻隠の情というのがあった。
困っている人、弱っている人には手心を与えようという美意識なのだ。アホ、バカ達がストーカーよりしつこく調べまくる。何を食ってようが、どんなソファーに座ってようが、路上でキスしていようが、ホテルにしけ込もうが、ホモだろうがゲイだろうが同性愛だろうが、不倫だろうがいずれ本人達がケジメをつけなければならないのだから勝手だろっていいたい。

芸能人とかいう人達は余程我慢強いのかどんなくだらない質問や俗悪な行為にもグッと我慢する。
一人位フザケンナとレポーターをボコボコにするとか、半殺しにするとかして芸能界ハイ、サヨナラという人間が出て欲しい。

私が若い頃、勤めていた会社でこんな事があった。
口うるさい上司が私生活や恋愛の事までネチネチ毎日いっていた。
ある日の午後、又ネチネチが始まった時、バカヤローと大声を発して上司を殴り、倒れた体に馬乗りになりボコボコにした。上司のアゴは割れて完全気絶、そしててめえの顔なんか見たくねえといって辞表をたたきつけてすっぱり辞めてしまった(その人は誰でしょう)。

その間誰も止める人はなし、女子社員は給湯室で拍手をしていた。
その内私もああだ、こうだといっているからやられるかもしれない。但し私は必ず反撃をする習性を持っている。
その上司は反撃する事が出来なかった。病院送りになってしまったからだ。

中島知子よ、人は悩み多き生き物なのだ。
占いだろうが、風水だろうが、おみくじだろうが頼れるものは頼ればいいんだ。
そして落ちるところまで落ちて又頑張ればいいんだ。何かひと言歴史的な言葉や歴史的行動を残せば又オセロゲームの様に一気にスターになるのだ。そんな安直な世の中なんだ。占い師の首玉でもわしずかみにして持って出てくりゃいいんだよ。井上陽水の歌でも唄いながら。