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2012年3月7日水曜日

「天才の苦悩」


ラッキョウ


3月5日、朝からシトシト雨が降る。
小さな庭に2本の梅の木がある。その梅の木に一つだけポツンと花が開いた。

今は亡き庭師のご夫婦が植えてくれたのである。
ダダダダンナ、コッコッコッこのウウウウメノキはキキキツといい実がナァールヨといってくれた。
やはり今は亡き母が娘と息子の成長を願って一本1,500円で買ってくれたのだ。
 30年近く経って立派な梅の木となった。毎年実が沢山穫れてそれを梅酒にする。

春の雨に何か似合う曲はないかと思い、「グスタフマーラー」の映画をDVDで観る。
天才マーラーとウィーン社交界の華、テルマとの濃密にして残酷な愛。画家のクリムトを始めあらゆる男性の関心を集めていた妻テルマ。名家の出にして富豪の娘22歳のテルマを見てマーラーはひたすら求愛する。

人生は正に交響曲。
結婚、出産、子供の死、不倫?、又出産とマーラーを狂わす。精神を病んだマーラーは精神科医フロイトの催眠療法を受ける。フロイトは分析する。テルマの行為は全てマーラー君の為であったのだよと。

最高の交響曲を作るためにはそのモデルが必要だったのだろうか。
1911517日嵐の日、マーラーは死ぬ。その後テルマは再婚する。「恋は熱病のようなものである。それは意志と関係なく生まれ、そして滅びる」スタンダールの言葉だ。

「愛の実体を追及することは、ラッキョウの皮をむくようなもので、むきすぎると無くなってしまう」。伊藤整“女性に関する十二章より”
さすが上手い事をいうもんだ。春の雨は大好きだ、ロマンチックだから。「恋に師匠なし」と古いことわざにあるのだが見本はいる。みなさんどんどん恋をして下さい。

イケネー靴の紐が切れている。正にスリ切れている。ダメダコリャ!

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