寺山修司さん |
その日3月11日の朝、5時2分に起き新聞各紙を読む。
当然の如く昨年の3月11日の出来事一色の記事である。
朝日、読売、日刊スポーツ、日経、毎日、やはり予想していた通りの紙面であった。
そこには国のリーダーの決意と復興にかける熱意もビジョンも何もない。経済界も医学界も建築界も物理、化学、天文も芸能界もリーダー達の姿はない、何もない。誰も顔が出てない。コンセプトのない国なのだとつくづく思う。
いよいよこの国の明日は危ういと思わずにはいられない。
ただ山盛りの書籍関係の広告がズラズラと雁首を揃えていた。ステートメントとミッションのない国家なのだ。
寺山修司は「時計の針を前に進めれば『時間』というが止めれば思い出だ」みたいな事をかつて書いていた。
この国には「貴重な時間」へのグランドデザインがないのだ。
午前7時から30分吉川晃司とお笑いコンビ、サンドウィッチマンがテレビで対談していた。
吉川晃司が一番クールで真っ当だった。非難を承知で言えば1月元旦の正月の紙面の様だ。正月は明けましておめでとうございます一色だが、本日は被災地と絆と放射能と復興予算の行方一色だ。偽善的記事一色だ。
国家百年の計をどーっと全面に出て語りかけねばならない。
例えワタクシどじょうがぐつぐつの柳川鍋になってもこれだけは必ずやるとの決意を。
「話し合い解散」などという戦いを放棄したような一杯気分の政治家は辞めろといいたい。未曾有の大災害から未だ一年、こんな時に増税する政治家は世界中に一人もいない。テレビではこの世の終わりを嘲笑う様なとんでもない阿呆なバラエティの大津波だ。