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2010年7月14日水曜日

人間市場 那須高原市


過日、栃木県那須に遠足に行った。久々の那須である。
昨年制作した短編映画「スパゲッティナポリタン」が那須国際短編映画祭のファイナリストに選ばれ、授賞式がある為みんなで行く事にした。

東京駅から新幹線で一時間二十分位で着く。十一時から十二時までが授賞式であるため東京駅に朝八時十五分集合、八時三十六分に出発、赤坂のママさん、元ママさんと私とデスクの上原女史で行った。

映画の内容が青森弁と南部弁のやりとりでオカマとニューハーフ、青森出身の宮本大誠さんと南部出身の吹越満さんの絶妙なやりとりだ。
私たちには何を喋っているか判らない。赤坂のママさんは岩手県二戸出身で言葉が判る。この映画が大好きで恵比寿の東京都写真美術館ホールで一ヶ月上映した時八回も観に来た。故里に帰った気がする、故里で起きたいろんな嫌な出来事が忘れられると言う。

那須へ行くかと聞いたら前の日の夜中までお客さんを相手にして疲れているのに絶対行くと言って付いて来た。元ママは朝まで店をやっていた頃、店を閉店した後元ママの店にみんなで集結して夜明けまで飲み明かした。ママ達のママであった。
当然二人共着物がとても似合う赤坂でも一、二を争う美人ママであった。あの頃から二十四年、お互いに歳を取ったもんだ。見る影は少ししかないがそれなりだ。
列車の中で二人は女子学生の様にキャッキャッと大喜びであった。缶ビールをグイグイ飲んでいた。

那須塩原に着いてそこからタクシーで約三十分、御用邸があるだけあって駅からの道路が整備されている。生憎の小雨模様、左右前後緑また緑の世界。大、中、小の別荘がある。それでもこの不況のせいで随分別荘が売りに出されたり無人になったという。

目的地、南ヶ丘牧場に着く、お洒落なヒュッテ風の処が会場だ。



始まるまでオープン喫茶に私の処の社長鈴木智暢君と監督の兼重淳さんが来ていた。
若い映画人達がいっぱい来ている、町長さんも来ている、主催のスタッフ達がキビキビと動いている。ママさんたち牛乳うまーいと子供の様、水が冷たく旨い、それ故珈琲も紅茶も旨い!水は全ての基本だ。
いい土、いい水、いい牧草が有名な那須和牛を生む事が出来る。いい牛から美味しいハム、ソーセージ、チーズ、ジャム、アイスクリームが生まれる。昼はジンギスカンで決定した。



受賞式では残念ながらグランプリは貰えなかった。若い監督の作品が受賞した。オオーという声が発表とともに上がった。嬉しそうに受賞のスピーチをした若い才能が自信をつけ更にいい作品を作ってくれたら何よりである。
賞金三十万円をはにかみながら受け取っていた。一週間近い会期、アチコチの会場で出品作が上映され盛況であったらしい。

「那須七湯」のポスターが貼ってあった。那須温泉、鹿の湯、大丸温泉、北温泉、弁天温泉、高雄温泉、八幡温泉、三斗温泉、それと那須五峰のポスターも。
朝日岳、茶臼岳、鬼面山、南日山、黒尾谷岳、東京からわずか一時間二十分で素晴らしい大自然に会える、美味しい水が飲める、都会ですっかり汚れちまった心と体を今度ゆっくり洗いに来ようと思った。


毎日仕事ばかりしている人々よ、たまには自分を癒してあげようではないか。
時間は工夫すれば必ずできるものだ。お金は少しずつ貯めれば小さな旅くらいは出来る筈だ。今度とかいつかとか先送りが一番いけない。行動することだ。忙しいからは一番いけない理由だ。超一流でもの凄い忙しい人ほどしっかり旅人になっている。どこでもいい、半日でも一日でも一歩外に出ることだと思う。


外でのバイキングは大盛り上がり、牛肉と羊肉、新鮮野菜山盛りてんこ盛りであった。そろそろ岩手さ帰るべかなんて訛っていた。底抜けに楽しそうであった。
夜の赤坂では絶対に見せない顔だ。遠足はいい歳になってもいいもんだ。
お前そろそろ堅気になれって言ったらうっすら涙を流した。

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