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2014年3月17日月曜日

「大人の仕事」


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極めて杜撰で未熟であった。
彼女(小保方さん)程度では無理だった。

「ミス通用せず」「過度な成果主義」「日本の科学研究に傷」心身共に疲れている様ですみませんとうなずいた。あってはならない事、論文の体をなしていない。
などなどあらん限りの批判の言葉を、小保方さんが所属している「理化学研究所」のセンター長やプロジェクトリーダーや小保方さんの上司に当たる先生方が、含み笑いやシラーとした顔。
ニタニタ顔や怒りを露わに語る四時間の記者会見は、さながら魔女狩りの如くであり、欠席裁判であった。

ノーベル賞受賞者の偉い先生が理事長なのだが、謝罪はしても“責任者として責任を感じている”と言った人は一人もいない。
全て一人の若い研究者がやった事、人類への朗報となるべく大発見の論文を読んでもない、見てもない結果だ。これから勉強せねばとか、時代のなせる業だとか。
名だたる先生の名が十人もその論文にあったのだ。
ある学界通の人などは、これは“氷山の一角”だというではないか。

月間文藝春秋四月号に「STAP細胞捏造疑惑に答える小保方さんがかけてきた涙の電話」という大見出しがある。インタビューに応えているのは、山梨大学教授若山照彦氏だ。 
176頁から183頁まで、その最後にこう書いてあった。
「認められるまで時間はかかるかもしれませんが、STAP細胞は間違いなく、再生医療の分野に新たな光を投げかける偉大な発見です。僕は、生物学の不可能に挑戦し、見事成功させた小保方さんを温かく見守っていきたいと思っています」

このインタビューを受けた後きっと若山照彦教授には四方八方から強いプレッシャーが掛かったのだろう。テレビに出て来る度に教授の顔は暗く重く、辛いものに変わっていった(文藝春秋は既に出来上がり済みだった)。

三月十五日朝日新聞朝刊一面に福岡伸一青山学院大学教授(生物学)は、長文の記事を寄せていた。「過失か作為か明確に」の見出しであった。
その最後に「今回の論文発表直後から世界中の研究者の集合知的なあら探しによって問題点があぶりだされた。最高権威だった科学誌の審査が機能せず、草の根的なレビューが機能したという点でも興味深い」。

私見だがやってはいけない事は、きっとみんながやっていたのを真似たのかもしれない。あまりの大発見に功を焦って舞い上がったのかもしれない。
天才たちがやる事は、私のような場末の凡才には全く分からないが。
小保方晴子さんという未だ三十一歳の研究者を大人たちが寄ってたかって糾弾するのは、見ていられないほど酷い会見だったのだ(オンナをイジメるやせ男という言葉があった)。

誰か一人位、小保方さんは発表の方法は大変な間違いを犯してしまった、それを見抜けなかった我々がSTAP細胞という夢の再生医療への可能性の追究には時間を頂きたい。
若い研究者の熱意と可能性に機会を与えて頂きたい。こんな大人の言葉を聞きたかった。

私の大切な恩人、知人、友人たちが再生医療への成功を心から待望んでいる。
安倍晋三総理も難病と闘っているのだから。
ここは一人の患者として、科学者として「やってない事をやってしまった事は大いに反省すべきだ、今は詳しくは分からないが、いずれ事実は判明するだろう。ただ研究の歩みは止めないでほしい。再生医療を待つ人類のために、若い研究者たちは、この事で決して萎縮しないで日々研究をしていただきたい。成功の裏には山ほど失敗があるのだから。私も期待しています」こんな一文を新聞の読者欄かなんかに寄せてくれたら思った。
いずれこんな一文に会えるやもしれない。

メゲルなリケジョ、しっかり研究してみんなの前でSTAP細胞を作る過程をキッチリ発表して汚名を返上して下さい。

私は小保方晴子さん(31)を信じています。
何故なら目がキラキラ輝き、澄み切っていた。真っ白い割烹着が亡き母を思い出してくれたからだ。大人の最大の仕事は、若者を愛情込めて育てる事だ。

親木から落ちた種から生まれた木を「味生」という。
椿の味生からきれいな花が生まれた。

1 件のコメント:

しきろ庵 さんのコメント...

小生もそう思います。大体あの騒ぎ方が 研究そのものより 美人のおねいちゃんがという(誰かの音楽家もそうでしたが!)関係ない話で盛り上がっておりました。それで問題が起これば そう言えばという知識人が始めからおかしいと思っていたという いつものパターン。自分も含めてですが ほんと軽いなーという感じです。