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2015年6月17日水曜日

「北野里沙さん」






六月十三日(土)午後四時十分〜六時三十分、大手町よみうりホールで「北野里沙」さんのコンサートに行った。

写真家の新良太さんと友人三人であった。読売新聞本社ビルはまるで超高級ホテルのようである。一階フロアにある電光掲示板に流れるニュースを見なければ誰も新聞社とは思わないであろう。長いエスカレーターの先にホールがある。

500席の客席はほとんど満員に近かった。お世話になっている広告代理店の社長から新宿の小さなライブハウスで存在を知らされてから三年近く経っている。
前回は渋谷であった。

F1レーサーの中野信治さんと久々にお会いした。
相変わらずカッコよくてステキだ。
二人で出羽三山の2500段近い石の階段を登った日を思い出した。

12日(金)恵比寿で世界スーパーフェザー級チャンピオンの内山高志選手の写真展のレセプションがあり、チャンピオンとお会いした。
よみうりホールにチャンピオンが来たのでご挨拶をした。
内山選手はスポーツマンのお手本のような人である。
品格、人格共、別格である。
内山選手はいつかこの国を正しく鍛え直す道に進んでほしいと願う。

北野里沙さんは国立音大出身、単身イタリアに渡り、一人で唄うストリートライブを行い続けたど根性のある美人アーティストだ。
メジャーデビューを遂に果たしたあとの第一回目のコンサートだ。

ゲストに吉武大地さん、平林龍さんという日本を代表する若きアーティスト。
オペラをそれぞれデュエットで唄った。クラシック出身なのでマイクはいらない。
とびきり歌唱力にすぐれていることを証明して見せた。
新しいジャンルの曲にも挑んでいた。「香港ナイト」という、とてもいい曲であった。
 
美しい歌声に“人生のザラツキ”が加わったとき更に進化をして行くと思う。
それには恋愛を重ね、挫折し、絶望し、傷を負わねばならない。
その傷口から流れる赤い血と、滴り落ちる泪が混ざり合い一筋の川の流れとなる。
その川に身を沈め、そして立ち上がり目を見開き、希望への思いを唄い出すとき。
傍若無人と自らいう魂に、未だ見ぬ世界が生まれて行くのだろう。

北野里沙さんのメジャーデビュー曲は、クラウンレコードから発売されている、「母からの手紙」。芸術とは負の術である。私はそう思っている。
何度も何度も絶望を経験した者だけがその為す術を身につけることができる。
一人の歌姫が誕生する影には、無償の愛の応援が静かにある。
私はこれを“影の光”といっている。

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