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2018年12月21日金曜日

「今年、最終回」

何かを得て、何かを失った。その何かを今400字のリング上で考えている。確実なのは一年という時間を使い、一年という時間を失った。そして新しき年に一歳年齢が加わり、一歳寿命が縮まる。ある本の書き出しにこんな一節があった。「誰にでも計画(プラン)はある。顔面にパンチを食らうまでは」ボクシングヘビー級最強の一人と言われた、マイク・タイソンの言葉だ。ボクシングは殴り合いの単純なスポーツと思われがちだが、ボクシングほど、科学的で理論的で、戦略性と戦術性を必要とするスポーツはない。戦う相手を研究し、自分の長所と欠点を分析して挑まないと、一発のパンチで死んでしまうからだ。もちろん他のスポーツも命がけだが、合法的に殴り殺されるのを許されるのが、ボクシングである。現代社会において使われているようで、実はあまり使われなくなった言葉がある。「生存競争」という言葉だ。進化論で有名な「チャールズ・ダーウィン」が呼んだと言われている。現代社会はこの生存競争という言葉すら忘れてしまうほど、拝金競争になってしまった。生存競争には生き残るための、知的戦略と戦術を生み出す必要性があった。しかし高度に発達したココンピューター社会、又人工知能がなんでもやってくれるこれからの社会。さらにやがて来るであろうIoT社会において、人間のやることはなくなって行く。つまり高度に退化して行くはずだ。リングの上のボクシングより、ゲーム上のボクシングを観戦する人間の方が多くなる。eスポーツなる世界だ。会社は創ったものによって滅ぼされるという格言がある。私はその格言に従いそれぞれ分離独立化を進めた。会社は互いに利用しあえばいい場所であり、分離した者同士がその仕事の個性により、くっついたり、離れたり、分け合ったり、助け合い、励まし合えばいい。会社の名が利用価値があると思えば、それをしっかり利用すればいいと思っている。個人のスキルアップを目指し生存競争に勝ち残るためだ。一人で会社をつくれば立派な社長だ。今年得た言葉で新鮮だったのが「生存競争」だ。親分が親分風を吹かし、朝から晩まで銭の話をしている組は、必ず分裂する。ヤクザ者の社会でも、この頃は任侠道でなく、“金侠道”だとなげく金筋の筋者は多くいる。人間たちによって、生存競争を奪われた、自然界の生き物たちを多く失ったことを知った一年でもあった。東京ではウグイスやヒグラシは鳴かず、日本タンポポの花を見ることもなく。ツバメやシオカラトンボや赤トンボ(アキアカネ)の飛んでいる姿を殆ど見ない。トノサマガエルの観測は取りやめとなった。現代社会での会話の多くは、夢やロマンでなく。陰口や愚痴や、不平、不満、不信である。そんな話ばかりをしていないで、一人で生きる戦略性とそれを成功させる戦術性を学ばなければならない。原始社会がそうであったように。人生とは自分と戦うリングの上での戦いである。戌年のあとは、亥年である。猛進する前に、ジャブを鋭く出さねばならない。ジャブは世界を制す。それには日頃の鍛錬の積み重ねである。一人の会社から数十万人の会社でも起きることは同じだ。会社とは不満の塊である。私は一人でも多くの人材を育てていきたい。人間を創造した(?)神とは戦略家であったらしい。意地悪でずる賢く、謀略好きで自己顕示欲が強く、とても嫉妬深い。(旧約聖書)改めて後藤新平が言ったという言葉に学ぶ。金を残してホメられた人間はいない。即ち「下」。仕事を残して「中」、人材を残してこそ「上」である。400字のリングは今回が今年の最後のゴングである。みなさん、良いお年を迎えてください。※来年は一月十五日頃にゴングを鳴らす予定である。


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