英語で言うなら、パハップス(多分)40度を超えているだろう銀座の街を歩いていると、何を感じるか、不能感、無気力感、ボー然感、 脱力感、グワァ〜とする反射熱、道路から、ビルから、そして感じるのが、殺意である。アホみたいにリュックサックを赤ちゃんみたいに抱いた男が目の前にいる。まるで猫の集団のようなミャーミャーうるさい中国人が集団でいる。 暑熱の銀座の街を歩いていると、思わず自分の中にしっかりと(?)隠しておいた暴力性がグア〜ンと現れる。ウルセイ、ウザッタイ、アツクルシイ、ダラシネエ、石原慎太郎さんの原作「乾いた花」という映画のファーストシーンの言葉を思い出す。組のために人を殺して出所してきた中年のヤクザ(池部良)が、人混みを見て、こんなの中の一人ぐらい殺したってどうってことはネエだろう(こんなかんじ)。中年のヤクザはすでに無目的になっている。 アナキズム的になっている。秩序などは必要ないと、その中年ヤクザを支えているのは、バクチだけである。何のために生きているのか、40度を超える街は、その中年ヤクザの言葉を思い出す。「刃鋼」もそうだが、石原慎太郎さんのこのような人物を書いた作品は、絶品である。人間の中に潜む虚無感と暴力性、最終的に暴力的解決に至る、哲学性と文学性は、秀れている(他にはいない)。最終目的が、落とし前とケジメ、そして父親への愛情とその父親を殺した相手への復讐。昨日熱暑の銀座をトロントロン、ヨロンヨロ、フランフラと歩いていた時「乾いた花」と「刃鋼」を思い出した。今ならきっと異常を正常化するだろう。そして、それはきっと殺意だろうと。小説「刃鋼」の中で、主人公である横浜のヤクザ“角田良” が言う、俺は俺という人間に惚れるんだと。そして父の仇をいつか仕止めると言う。若きヤクザの三代目に対し、角田良は言う。あの若い三代目はきっと相手を殺るために九州に帰るだろうと。ケジメのない世の中、私の最も大切にしている“仁義”なき世の中、 銭なんてものはヨォ、その日自分の器量のためにありゃいいんだ、それ以上追うと恥をかいて、下手を打って、終わりだからな。ヤクザ者に明日はないと思え、銭で恥をかいたら男は終わりだと言った。ずーっと昔の先輩を思い出した。背中から太ももにかけて、「男一代」という文字を彩やかに刺青していた。男がすっかりいなくなってしまった。少しでも休みが取れたら、「刃鋼」を読もうと思った。そして、生涯読んだ中でいちばんと思った。小嵐九八郎氏の「癒しがたき」を読む。人はこうして死ぬという言葉通り、四国の鈍川四兄弟の話がある。これ以上面白い本には、いまだに出会っていない。人間は日々殺意の中で生きていることを忘れてはならない。パハップス(多分)ね。それにしても暑い。人間はドライフラワー「乾いた花」になって行く。その花に注ぐ水は何か。それも又、殺意だ。人を殺すのは簡単だよ、ヤッパ(刃物)で刺せば、プスーとヤッパが入る。それだけさ。その時自分が自分と繋がっている感じがするんだ。あなたの自分は今元気ですか(?)。侠(男)の世界では、金儲けばかりの話をする男が、一番下の扱いを受けるのです。人のために死ねるかどうかが、男の値打ちなのです。私は「乾いた花」になりたい。私たち兄弟会では、13時間30分近く話しをしている中で、金の話は一分一秒もない。サイコーです。私にはアノヤローズタズタにしてやる、そんなのが二人いる。冥土のみやげに、突然行くから待っていな。
2018年8月3日金曜日
2018年8月2日木曜日
「熱投と熱湯」
日本は依然として旧日本軍体質である。 野球少年たちは夏の甲子園を夢見る。熱闘甲子園は確かに感動を与えてくれる。が、この真夏の大会で、将来有望であった野球少年たちが無数にその将来を失った。肩を壊し、肘を壊す投手は特に多い。野球には軍隊用語みたいなのが多い。刺殺、捕殺、死球、挟殺、遊撃手とか打撃手など。大会は朝日新聞と NHK のために真夏に行うとも言う。初期の頃の平均温度より数度以上高い。強烈な暑さの日は、10度くらい違う。 始めた頃の甲子園大会は30度以下が殆どであった。 熱投と言う言葉が好きでやたらに、熱投180球とか、200球を賞賛する。一人の投手がそれだけ連日投げたら、怪物以外はブッ壊れる。早朝から真っ暗になるまで、練習、練習、そして特訓だ。気合を入れろ根性だと続く。監督は絶対的存在だ。嫌われたら試合に出れない。元巨人軍の村田修一(37)はあと1年やっていれば2000本安打に届いたと思う。そして名球会入りだ。だが村田修一は巨人軍を昨年クビになった。20本以上のホームランを打ち、2割7・8分の打率を残していた。が、“一言居士”なのか、ブータレ体質なのかわからないが、たぶん監督の作戦や自分の起用法に文句を言ったのだろう。あるいはチクられた(密告された)。これは巨人軍(軍の名がついている)においては、軍法会議ものである。他のチームも同じで監督、コーチ批判は厄介者として追放される。7月31日までに入団の声がかからないと、今シーズン中に入団できない決まりがある。ひと言多い人間はスポイルされる。2000本安打を打った中村紀洋、三冠王になった松中信彦、実力があっても声がかからなかった。さて甲子園だが、もし一人か二人高校球児に死人が出たら、朝日新聞と NHK はどうするだろうか。空調の効いたドーム球場があるんだから、そこでやった方がいいとの声が上がり始めた。遅いくらいの話である。アマチュアボクシング連盟のバカヤローなヤクザ風な山根明会長以下の者ども、日大相撲部出身のヤクザ風な田中英寿理事長以下の者ども、およそ××連盟とか名のつく団体は、ヤクザものよりヤクザな人間が君臨して、国からの助成金、補助金を手にして分け合っている。全ての連盟をチェックしろと言いたい。アマに甘すぎるのだ。一生懸命にがんばるスポーツ少年たちを守る時期に来ているのだ。
監督やコーチがよく言う言葉がある。 これは軍の機密だとか、軍の命令だと。あまりにバカバカしいサインを無視したり、わざと失敗したりする選手もいる。イチローはスーパースターになったが、入団時は監督に嫌われて(確か元巨人軍故土井正三監督)二軍生活をしていた。が、監督が仰木彬に変わると、その才能を見つけられ現在の大選手になった。どの会社も同じようであり、ヨイショとゴマスリが出世する。一言居士はどんなに優秀であっても菅原道真のように、飛ばされる。
熱闘甲子園が始まる。見たい、感動したい。けど、球児たちの死人だけは出して欲しくない。将来有望な若い人材を、ブッ壊してほしくない。投球数は制限して、一人で投げても80球で交代だ。 連投はなし。 分かったか朝日新聞と NHK。 阪神タイガースは死のロードへと向かう。そしてきっと最下位だ。バターン死の行軍のように。 熱湯甲子園は沸くに沸く。
(文中敬称略)
2018年8月1日水曜日
「1日108錠」
先週末、「大統領の執事の涙」という映画を見た。貧乏な黒人が人種差別が酷い世にホワイトハウスに入る。以来アイゼンハワー、ニクソン、ケネディ、ジョンソン、フォード、カーター、レーガンたちに支える。ホワイトハウスの中では、執事は、見ざる、言わざる、聞かざる。空気のような存在でなければならない。その大統領の中で、 JF ケネディのワンシーンが強く印象に残った。腰痛が激しく、またキューバ危機、政敵との戦い。悪事を重ねてのし上がった。父のつくったケネディ王朝へのトラウマ。いろんな痛みとストレスが溜まっていたのだろう。一人の時は床に仰向けになっている。執事が水を持って現れる。ケネディは聞く。私は今1日何錠の薬を飲んでいるのか。ハイ108錠でございます。ちょっと手を貸してくれと言ってケネディは執事に起こしてもらう。一昨日午前2時30分頃、私は宿泊先のホテルを目指して歩いていた。暑い、むし暑い、とにかく暑い、親愛なる兄弟会を6時から2時20分近くまで楽しんだ。とにかく楽しかった。一人はもう少し残ると言って、私は二人で店を出た。やっとこさホテルに着き、カバンの中に入れて読んでなかった新聞を読んだ、オッ又芥川賞と直木賞か、選評した人間の言葉があった。いかにやっとこ見つけた感があった。 最早ニュースにもさしてならない。ケータイ、スマホ、パソコン、ゲームの時代に私小説家が生まれない。何度も候補になっていた人間から選んだ。そもそも一年のうち2回も優れた新人作家を生むのは難しい。“堕落”した者でなくては、私小説は生めない。最低の人間が書いてこそ純文学で、先頃亡くなった「車谷長吉」がその最後ではと思われる。パソコンで打っているのは小説でなく“商作”だ。ボクシング連盟とか相撲とかアマのスポーツ界の悪いボスたちが、うす汚いことをしている。万死に値する所業の数々だ。いつから日本人は権力者に物を言わなくなったのだろうか。アマチュアスポーツは、オリンピックの利権でその精神がメタメタになってしまっている。参加することに意義がある、のではなく、儲けることに意義がある、に変わってしました。どうやらお盆休みはなさそうだ。スタッフは1日でも多く、一分一秒でも多く休んでほしい。天才中野裕之監督の映画を見たという人から何人も電話をもらった。これほど嬉しいことはない、目標は20万人とか、心を清めたい人、ストレス過剰の人たちはぜひ見に行って欲しいと願う。昨日の夕刊に、由紀さおりさん姉妹が童謡について語っていた。ニッポンは童謡の国であり、民謡の国であった。人間と自然、自然と人間が繋がっていた。もう一度童謡が生まれる国になって欲しいと願う。民謡もだ。カツオが大漁で、サンマが不漁、うなぎは業者たちが不良行為で値を上げている。タコ焼きのタコは、モロッコあたりのものばかり。タコがタコ焼きにされながら、アツイ、アツイ、ニッポンは アツイと悲鳴をあげている。「九月になれば」という映画があったが、九月になれば、私は売れない芸人に戻れるだろう。さああと30日勝負だ。
2018年7月31日火曜日
「クラゲの如く、漂えど沈まず」
真っ黒なユニフォームになって甲子園を目指す野球少年たちと、真っ黒な背広を着て、真っ黒に腹を汚し、恥知らずの官僚たち、政治家の間で蠢くコンサルタントたち。このところ役所の人事が続々と発表される。前にも書いたが、主要な人事の99.9%は東大法学部卒である。この人間たちにとっての興味とは、出世街道を順調に進んで、いかに権力に近づき、いかに天下りの先に着くかである。野球少年たちが炎天下のグラウンドで汗と土にまみれて、正々堂々と戦い、互いの健闘を固い握手で讃える。そして勝者にエールを送り、学ランに身を包んだ応援団は選手たちに汗びっしょりの応援歌を校旗と共に送る。一方汚れた男たちは、黒い料亭の一室で、あらん限りの悪知恵を出し合い、お主も悪よのオと薄笑いを浮かべて、ウヒヒヒとその悪知恵の先の果実をいかに分配するかを練る。昨日の台風が今までと全く逆のコースを動いたように、この国の行方が異常な、かつてない、考えられない、信じられない逆コースに向かって動いている。来年の参議院選挙は多分同日選挙となるだろう。いくら阿呆な野党も共闘をする。庶民をバカにしたシッペ返しが必ず起きるだろう。自民党の暗闇は続く。 国家の大計を考えている人。 民衆はその人物を待っている。私は先日保土ヶ谷の34サーティーフォースタジアムで、野球少年たちから大いに学んだ。特に相手校の横浜隼人高校のグラウンド掃除は圧巻で心を打たれた。ウソ、ウソ、ウソとインペイ。野球であればルール違反で退場である。これからの一年で、日本の進路は変わる。逆方向には向かって欲しくないのは当然である。冷や飯を食べている人物は、じっと今は身を表に出すべからずだ。江ノ島の水族館のクラゲのように、開高健の言うように、「漂えど沈まず」がよい。ただし毒は持ってなければならない。
2018年7月30日月曜日
「元刑事とサーフィン」
先夜、知人と会食と打ち合わせのために、よく行く仕事場近くの飲み屋さんに行った。午後5半頃である。私たちは二人だった。と、そこに見たことあるような、大声の男が3人居た。 すでに何杯か早飲みしていた。 何しろ大声で話し、大声で笑う。私は大声が苦手で敵意を感じる。私は刺身を少々を頼んだ。と、お、この間オレがカレーうどんを食べている時、ぶつかった男じゃねえかと言った。兄さんわざとやったんだろうと言うから、別にそうじゃないが、わざとと言えばわざととかなと言った。 ガハハハハと大声で笑い、口の中をヤケドしたよと言った。 仲間にそのことを伝え、仲間は笑った。元刑事の目は決して笑わない、声は大きいが、身の構えは細心だ。テレビでは丁度オウム真理教の死刑囚6人の処刑の記事が流れていた。やるねこの上川陽子という法相は、もう15人だか16人、あの鳩山邦夫の13人を超えたもんな、女性はやっぱり恐いねぇと言い、又、ガハハハハと笑った。グイグイと焼酎を飲む。兄さんアロハシャツなんか着てるけど、何屋さんと言うから、しがねえ場末の芸者だよと言った。えっ男芸者かい、それにしてもゴツイ顔だけど、化粧でなんとか化けるのかと言った。ウルセイなこのオヤジと思った。私の顔がムッとしたのを店のオヤジさんが感じたのか、話題を変えて話を始めた。な、なんとサーファーであった。毎週九十九里まで行ってサーフィンをすると話していた。店のオヤジさんと波の話で盛り上がった。兄さん茅ヶ崎だって、だったらさ高津佐さんという有名なサーファー知ってるというから、家から歩いて4・5分だよと言った。 時々顔を出して話をしてるよと言った。Tシャツを買いに行くんだよとも言い、息子がサーフィンを教わったとも言った。へぇ〜そうなんだ、ワシは茅ヶ崎署にいたことがあったんだよと、やたらに近づいて来た。私はこういう奴が大嫌いで、イライラする。刺し身にしてやろうかと思ったりする。オレは連れの人と話があるから、自分の仲間としゃべれよと言った。店の中は私たちと、その男たちと、老年の夫婦らしき人がいた。自称(?)元刑事はすこぶるウルサイ、シツコイ、カラムーチョ、やったなぁ、もっともヨオ、上川陽子はずっと信者に追われるけど知れないけどな、と言った。無口だった相方が、いつか何かとんでもないことが起きるかもなと言った。テレビではBSで巨人対ヤクルト戦が始まり、ダメだね巨人のヤローたちは、ヤクルトに連敗だなんて、なあオヤジと巨人ファンのオヤジに言った。私はこの頃ずい分と我慢強くというか、やっと大人になったというか、それとも歳と共に丸くなったと言うか、ウルセイオヤジを慈悲深く見ていた。歳はほぼ同じそうな男が、ダメだな今の警察は、パクらなけりゃいけない奴を、全然パクらねえ、どうなっちゃってんだろうねと言った。小役人ばかりパクったってどうしようもあいよなぁ〜と、仲間にもたれかかった。私はずい分オジサンがかわいくなっていた。カレーうどんでは熱い思いをさせたが、正義を感じている言葉に少しうれしくなった。それにしても声がでかい。聞けば剣道四段だとか。そして、週末サーファーだ。穴子の焼いたのを前に、何やらブツブツと言っていた。週末の台風が気になっていたようだ。オジサンの目はサーファーになっていた。
2018年7月27日金曜日
「ナンのこと」
私たち貧乏人にとって何が嫌いかといって、大金持ちほど嫌いなものはない。苦労に苦労を重ねて頑張った人が大金持ち、中金持ち、小金持ちになって、私のお金で◯△を建ててくださいとか、◯△で恵まれない子達のために役立ててくださいとか、一人暮らしのご老人を守るために◯△を、とかいうのであれば少々敬意を持つ。この頃私の愛読紙に、 むかしギョーザをよく食べに行った「珍来」とか、タンメンがうまかった「泯泯」とか、チャーハンがなかなかだった「来々軒」のオヤジに似た顔がよく出ている。チャイナヒゲを生やした大金持ちである。名を前澤友作と言う。スタートトゥデイ社長「 ZOZOTOWN」 というらしい。何の会社か私には分からないが、剛力彩芽とかいうタレントの彼氏になった。またプロ野球の球団を持ちたいとか言っているらしい。昨日の大金持ちリスト(日本の株長者)第3位、資産5579億円だとか。第1位は大借金経営の天才孫正義の2兆2125億円、 第2位がアジアの貧しい人をコキ使う天才柳井正の1兆1356億円、そんな大金見たことがある訳ないから、別にどうってことはない。この人たちはかわいそうだなと思う。金しか信用してないし、金儲けの話しか聞こえてこない。珍来のオヤジみたいな(荻窪の珍来はなくなった)チャイナヒゲに、男の美学をまったく感じない。かつて日本の金持ちにはそれなりの風格と、人格と、威厳があった。私のガキの頃、お隣の大金持ちの弁護士宅に、 浜名屋というお蕎麦屋さんからよく天丼の出前が運ばれていた。丼のふたの外に海老のしっぽが3本はみ出ているのを見て、いつかあれを食べてやると思ったもんだ。キーエンス、メルカリ、 MTG、サイバーエージェント(社長が麻雀狂なのがいい)、オープンハウス、パーソナル HD、 ミクシィ、 グリー、コロプロ、なんだか知らない会社が名を連ねていた。貧乏人のひがみ根性で、犬に食われて死んでしまえと思った。昨日朝あるクオリティペーパーの、役所の人事情報を見て、無学歴の私はバカヤローかと思った。30人位の人事の内、99.8%が東大法卒か東大経卒。この役人たちが悪知恵を働かす。 なぜもっと私大から 個性的な人間を選ばないのかと思う。本当の人物は在野の中にたくさんいる。
名のある大企業は、新興の企業に荒されまくっている。 入社したらすぐ辞めて、ハイもっといい条件の会社へ。そして自分で起業する。(これはいい事だ)来来軒や泯泯のオヤジさんみたいなチャイナ系がジワジワ日本中を買い漁っている。尾崎紅葉の金色夜叉じゃないが、ダイヤモンドに目がくらんだ女性(?)が、ギョーザライス小スープ付きみたいな男に食べられていく。そしてやがて捨てられて♪咲いて流れて散って行く 今じゃ私は涙の花よ・・・。となってい行く。この国は本当にどこに向かって行くのだろうか。孫正義とか柳井正なんか、とりあえずもう少しスタイリッシュであってほしいものだ。ただのダサイオジサンに過ぎない。暑さのせいか、それとも超辛口のカレーを汗だくで食べたせいか。体がスーッとしている。ある栄養学の博士が、人間病気をしないで長生きするには、1日3食365日カレーを食べることと言った。皆さん週末はカレーを食べてください。カレーにはなんと言っても、“ナン”である。(文中敬称略)
2018年7月24日火曜日
「大暑の日のこと」
ゴロゴロ、ごろごろ天井を見て、うがいらしき男の背中にゴツンと当たったら、男はゴクンとうがいしていたものを飲み込んで、キョトンと私の顔を見た。32・3歳と思われるメガネをかけた細身の男であった。新橋発午後11時25分の国府津行きに乗車するために、ひとまずトイレに行っておくべしと思い改装中のトイレに入った。いい匂いがするトイレなどは駅にはない。当然この時間になると酔客が多い。男は何をしていたかと言えば、歯を磨いていた。たまに見かける風景だが、清潔と不潔感が口の中に一緒になっていて、すこぶるキモチが悪い。男は熱心に歯を磨いていたので、後を通る私には気がつかない。でゴツンとぶつかってやった。男は自前の紙コップを手にしていた。ゴクンと飲んだまた熱心に磨き始めた。私は階段を登り、入線してきた国府津行きに乗車した。 昨夜知人後、と会っていた。お土産に国産のクラフトジンを渡した。今、ジンが静かなブームになっているのだ。列車の中で日経新聞の夕刊を広げると、丁度そのブームについて書いてあった。私はジントニックが好きなので、よく仕上げに一杯それを飲む。日経の記事は大きく一面の4分の3を割いていた。口の中がジンによって、キレイに洗われる。トイレの中で歯を磨くより、ジントニックで消毒した方が清潔になる気がする。昼のことエラソーで大声でウルセイ、酔ったオヤジがそば屋でカレーうどんをアツアツと食べていたから、このオヤジいつもウルセイと思っていたのでゴツンとぶつかってやった。二階のトイレの入口の席であった。暑い夏こそカレーうどんに七味をババッとふりかけて食べんのがいいんだと言っていた。ゴツン。アヂアヂアヂーとなり、口の中に入れていた黄色いうどんを、ナハナハ、ナハと“せんだみつお”みたいになり、目に涙をためて口から出した。水をゴクッと飲んだ、誰れだぶつかったのはと言っているのが、階段を降りていく私に聞こえた。顔なじみの男の店員が、うしろを向き腹をかかえていた。ウルセイオヤジは元警察官だった。しばらく刑事をしていたらしいが、店の中を留置場と間違えているように、我が者顔であった。アツアツのカレーうどん、それも太めのやつを一度ノド元位まで飲み込み中にゴンとやられると、ほぼ100%泣きが入る。おそば屋さんでいちばん敬意と注意が必要なのはカレーうどんだ。それ故白いエプロン等が用意される。猛暑は、昨日二十四節気の大暑を迎えた。小説「異邦人」の主人公は、ただ太陽がまぶしかったからと人を殺したが、猛暑、熱暑、そして熱波となると何人殺されるかわからない。気をつけるべしだ。午後3時頃、抹茶白玉あずき氷800円を着物美人が食べていた。ずい分と涼しくなった。うなじにうっすらと汗が浮き、その汗でアイシャドウが乱れていたがそれはそれでいい風情であった。私も今年はじめて食した。オバサンが近寄って来て、どうですか涼しくなるでしょうと言ったから、ツブアンが多すぎるし、白玉も大きすぎると嫌味を言った。オバサンはせっかくサービスしたのにとボヤいた。一人でいる時は離れていてチョーダイ、もっとピアノ売ってチョーダイ、タケモトピアノの財津一郎なのだ。私の脳内は相当に熱に犯されている。クルクルパー&アジャパーとなっているのだ。新橋駅トイレ内の男もきっと猛暑で、トイレを自分の家の洗面所と、間違えたのだろう(?)。列車内で大先輩に頼まれた、会津出身の版画家、故「斎藤清」の個展への案内状のアイディアをぶ厚い画集を読みながら考えた。文化功労者で、生誕110年。ある一作の中の、ある赤い色を見て、パッとある言葉が浮かんだ。混迷を極めるこの世の中を救う言葉だ。その文字は活版屋さんに行って、活字を使う。会津は亡き友の故郷である。ガ然アタマが冴えて来た。と言ってもたかが知れたアタマだが。
2018年7月19日木曜日
「愛した相手は」
人間は猛暑の中の猛暑にいると、思わず頭が変になったのではと思う記事に、目を奪われる。信じられないことだ。ある夕刊紙コラムのタイトルは、「もぎたて海外仰天ニュース」見出しは「大変です。隣人が愛犬を犯しています」いいですか、愛人を犯しているのではなく、中型犬なのです。テキサス州中部マクレナン郡の警察に通報が入り、駆けつけると、「大変です。隣人が愛犬を犯しています」と言った。隣人は27歳、犬と獣姦をしていたのだ。オスは犬の雑種。この男は抵抗なく逮捕され、保釈金8000ドル(約80万円)を払って留置所から出た。公判で有罪になった場合は、量刑は最長で2年とか。 テキサス州では2017年に、獣姦禁止法が成立していたのだが、この男が初めての対象者となった。法が出来るということは、何度もあったからなのだろう。猛暑の中くれぐれも愛犬を持っている人には気をつけてほしい。人間は動物であるのだから。
2018年7月18日水曜日
「ピース・ニッポン」
7月14日、天才中野裕之監督の新作が封切られた。製作8年圧倒的な迫力と美しさで描く、全国47都道府県の息を飲むような絶景だ。ナビゲーターは、小泉今日子さんと東出昌大さん。中野裕之監督は、美しい国日本を決して諦めず、献身的に、そして誇りを持って、ピースな日本を撮り続け、気の遠くなる時間をかけて作り上げた。汚れちまった心を洗ってくれる映画だ。そして、涙を流すだろう。♪〜うさぎ追いしかの山、小ぶな釣りしかの川・・・。みなさんぜひ、知人、友人を誘って観に行って欲しいと願う。タイトルデザインは日本の宝、葛西薫さんだ。
2018年7月17日火曜日
「少年たちと、 W 杯」
7月15日(日)午後1時半、試合開始、場所は保土ヶ谷34サーティ フォースタジアム、夏の高校野球県大会2回戦、横浜商業対横浜隼人。スタジアムは超満員で外野の芝生のところまで解放していた。猛暑。アタマクラクラ、顔面はトリのカラアゲ状態になった。アツアツのパリパリ。試合はホームランが2本も出て、点を取って取られてのシーソーゲーム。そして私が応援するY校こと横浜商業が9対6で逆転勝ちした。試合時間3時間余り(フツーは2時間位)黒い学ランを着た応援団、女子ブラスバンド、キリンのストロング缶、タカラの缶チューハイ、サントリーのウイスキーハイボール缶等を飲んで熱狂的に応援する老人 OB たち、俺東京の信用金庫に就職決まったのと、言いながら大声援の OB たち。少年たちはグランドに礼をし、相手チーム、そして応援団に礼をする。猛暑の中少年たちは輝いていた。そのグラウンドの隣には軟式グラウンド、元少年野球男児たち(オジサンたち)の草野球の試合、と言ってもみんないい体をして、凄い球を投げ、そしてすごい打球を打つ。体も大きい。きっと野球青年だったのだ。2回戦に勝っただけだが、まるで優勝したみたいな大騒ぎだった。スポーツはいい。午後12時キックオフでサッカー W杯 、クロアチア VS フランスだ。私は断然クロアチアを応援する。人口わずか400万人の国(もとユーゴスラビア)私はモドリッチという身長174 cm 位の選手が大好きなのだ。サッカーの試合では、よく献身的という言葉が出る。又、選手は国の誇りをかけて戦うという。残念ながらこのW 杯で一番サイテーだったのが日本だ。負けているチームが逃げ回るという、今回のW 杯の全64試合の中でサイテーの試合を歴史に残した。国の恥であった。W 杯の MVP (最高の選手)は敗者の国の代表選手モドリッチであった。クロアチアは延長戦を多くして、他のチームより一試合分多く戦い、しかも優勝したフランスより1日休みが少ない。だが小さなモドリッチは疲労がありありだったが、冷静沈着でありつづけた。 MVP はフツーは優勝チームから選ばれるが、 FIFA はモドリッチを選び出した。優勝するまでに1ヶ月で7試合勝たねばならない。日本は優勝を目指すのでなく、いつまでもNO.16を目指すという情けないチームであった。各国が言う誇りもなく、 傷だらけでも出場して一緒に戦う献身性の欠片もない。勝つためにやるのが試合だ。 プロとしての在り方を改めてW杯に出場した一流のプロたちに教わった。勝者に迫った、敗者たちに栄光あれだ。
登録:
投稿 (Atom)